家計簿つけてひとやすみ
「お洗濯はこれで良しっと」
セインがヤスミットを寝かしつけているころ、コネルは洗濯機を回していた。
(やることいろいろあるから、大変よね)
ヤスミットの相手はセインがしてくれている。
(買い物も明日で大丈夫よね)
セインの料理を手伝うときに冷蔵庫の中身はチェックしてある。
(野菜がちょっとしなびてきたから明日買っておこう)
そのほかに買うものをコネルは考えてみる。
(トイレットペーパーはまだあるし、選択の洗剤もこの間買ったよね)
家計簿をつけながら、コネルは必要なものを見直す。
(歯磨き粉、買っておこうかな。たくさん使うから予備はいるだろうし)
ペンを回しながら、コネルは考える。
「注意して雑に歯を磨いて虫歯になるぐらいなら、多めに使って磨かせようよ」
セインの言葉を思い出す。
(安売りしているお店でいろんな味を買っておこうか)
スマホで安売りをしている店を探すコネル。
ちょうど明日、近くのドラッグストアが安売りをするのをコネルは気づく。
(ここ行こうか)
ドラッグストアまでの道のりをコネルは確認する。
(スーパーの近くを通るし、帰りに野菜とかも買っておこう)
スケジュールを一つひとつ立てていく。
そんな中で髪をかき上げていることにコネルは気づいた。
(癖よね、こういうの)
コネルは髪を指で梳くと、潤いのある触感を感じる。
「そうだ。アウトバストリートメントも買っておこう」
お風呂上りにタオルで髪から水分をふき取る。
その後アウトバストリートメントを塗り、ドライヤーをあてる。
髪をいたわることも大切なことと、母親から教わった。
「麦茶淹れてきたよ」
セインがコップにお茶を入れて持ってきてくれた。
「ありがとう、セインさん」
「買い物の予定かい?」
「そうよ。何か必要なものある?」
「お風呂の洗剤が欲しいかな」
「あそっか。昨日掃除したとき、買っておこうって思ったんだっけ」
スインに言われ、コネルは昨日のお風呂掃除をしたときを思い出す。
(ちゃんと紙に書いておこう)
すっかり忘れていた自分を恥じるコネル。
「行く前に気づけたからよかったと思おうよ」
コネルはスインの言葉で気を取り直すと、家計簿をつけていく。
昨日の支出を確認するコネル。
スインの文字で家計簿がつけられていた。