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#09 勝負下着の出番無し


 東雲くんのお土産の大福に、束の間の時間、我を忘れそうになってしまったけど、ママが「はいはい、さっさとケーキ作っちゃいなさい」と声を掛けてくれて、私の意識はなんとか現実世界に戻って来れた。



 東雲くんには食卓に座ってて貰い、ママに手伝って貰いながらケーキの調理開始。


 因みにこの日身に着けていたエプロンも、今日の為にママが買ってくれたエプロン。 新妻風の可愛らしいヒラヒラが付いてるの。


 それで、東雲くんに私の可愛らしいエプロン姿を見て貰おうと、意味もなくクルリと回ってみたりしてアピールしてたんだけど、肝心の東雲くんはママとのお喋りに夢中なのか、全然見てくれていなかった・・・


 ママは図々しくて遠慮が無いからね。

 いくら東雲くんと言えども、ママ相手だと圧倒されている様子で、私のことなんてほったらかし。


「ちょっとママ! 東雲くんが困ってるでしょ! ママは大人しくしててよ!」


「この子ったらもう、ママに焼き餅焼くなんて、ねぇ?東雲くん♪」


『ハハハ、そっすね・・・』


「だから!そういうトコだよ! 東雲くんが困ってるでしょ!」


「はいはい、わかりましたよ♪ そんなに怒ってばかりだと、東雲くんに嫌われちゃうぞ?」


『ハハハ、そっすね・・・』


「だーかーらー!」



 ママいるともう無茶苦茶だ。


 でも流石東雲くん

 ママの独壇場と化したこの場でも、無理矢理話題を変えてくれた。


『あれからどう?何か言ってきたりしてない?』


 東雲くん、ちゃんと私のコト、心配してくれてるんだよね。

 やっぱり優しいなぁ


『なんか危ない目にあいそうなら直ぐに言ってくれれば良いからな』


 もう最ッ高ッ!!!

 なんて頼もしいの東雲くん!

 好き!

 大好き!



 とココで、再びママが口を挟んで来た。


「そうそう! シノノメくんがキヨカのこと助けてくれたんだってね! もうこの子ったらシノメノくんシノノノメメくんシノメメくんノメノメくんって毎日大変なんだから、うふふ」


 ママったら、なんてこと言いだすのよ!

 それに、シ・ノ・ノ・メくん! 発音おかしいよ!


 更にママの暴走は止まらない。


「それにしても、シノノメくんって言い難いわよね。 下のお名前はセージくんだったかしら?だったらセージくんって呼びましょ」


 な、な、なななんてコトを!?


 でも、もしかしたらコレはチャンスかも・・・


「なら、キヨカもセージくんて呼んだらいいじゃないの。ねえ、セージくん♪」


『ハハハ、そっすね・・・』


 ゴクリ・・・東雲くんがOK、した・・・!?

 私は勇気を出して、確認を・・・


「せ、せせせ、セージくん? 私も名前で呼んで、平気、かな・・・・?」


『ああ、うん、いいよ。シノノメって呼び難いしな』


 よっしゃぁぁぁ!!!


 ママ、ナイスアシスト!!!

 今日初めて役に立ったよ!




 その後、ケーキが焼き上がると、紅茶を煎れて私の部屋に移動した。


 テーブルに紅茶を用意して、切り分けたケーキを二人分並べて、セージくんと横に並んで座り食べ始めた。


 セージくんは、うんうん頷きながら『ケーキ美味しいな。鈴宮って料理も得意なんだな』ってホメてくれた!


 これってもう「料理上手な君なら、いつでも俺の嫁になってくれ!」って言ってるようなもんだよね!?

 え?ちがうの?


 まぁいいや



 ケーキを食べた後は、セージくんとお喋りタイム。

 今度はママの邪魔も無いので、思いっきり甘えてみた。



「うふふ、セージくん♪」


『おう、どした?』


「うふふ、何でも無いよ。呼んでみただけだよ、セージくん♪」


『おい大丈夫か?ちょっとキモイぞ、今日の鈴宮さん』


「エー 女の子に向かってキモイとか言うなんて、ヒドイぞ?セージくん♪」


『俺に甘えてどーすんだよ!』


「だって~、セージくんが悪いんだよ?(私のハートを鷲掴みにしてメロメロにさせたセージくんが悪いんだぞ☆)」


『はぁ、もういいよ。好きにしてくれて・・・』




 しかし、所詮恋愛ビギナーな私。

 折角、好きにしてくれと言われたのに好きにする度胸も無く、折角の勝負下着は、この日出番が来ることは無かった。




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