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6頁目 力ある故に求めるもの

若干遅れて来ています

申し訳ございません

「……て……さい。………起きてください。」

「んがっ。」


アステリアに揺さぶられて起こされる。

あたしらしくないなー、足跡……そっか浮いてるのか。

精霊王サマが来たあの夜から1週間くらい。

ダアトに行くのは一旦止めることにした。

話し合った結果過去の歴史など研究されている知恵の国、コクマーに行くことになった。

それもちょっとあとだけど。


「おはよー。ふぁ〜〜。」

「おはようございます。」


そうだそうだ、今日はおっきいギルドの依頼が入ってたんだ。

差出人不明で大金があって内容も現地に着いたらっていうすんごい胡散臭いやつ。

マスターがどうせお前なら死なないだろって投げつけてきやがった!

仮にも女の子なんだけどねぇ。


「起きたかー楪。」

「おはよネモ。もしかしてもう行く?」

「まだ誰も起きてねぇよ。どうせあんた暇してるだろうしってアステリアに起こしてもらった。」

「ん、じゃあ何か用?」

「ちいと手合わせ願いたい。構わないだろ?」


拳をグッと固めて闘志をメラメラ燃やしてる。

朝からお盛んだねぇ。

割とあたしそういうんじゃないんだけどなぁ。


「ヴァンとすればいいじゃん。」

「格下とやる鍛錬がおもしれーと思うかァ?」

「あたしはいじめるの好きだよ?」

「用意できたら外来てくれな。」


明らかに無視をされた。

小さく手を振り、部屋を出ていく。


「あれ、このベッドってどこ?」

「ギルド本部の2階です。覚えいませんか?昨日酔いつぶれたんですよ?」

「なーんにもおぼえてないや!…よいしょ。」


ツキミを携え、軽く伸びをする。

髪を軽く整えてサラシも締め直す。

羽織を肩からかけて、よしと。


「行こうか。」

「はい。」


みんなはまだ寝ているらしいので足音を立てずに。

扉を開けてすぐ曲がり角の階段を降りた。

もうひとつある扉を開けると、いつもの場所。

盗みが入ったのかって言うくらいぐちゃぐちゃだ。


「さいきょー……ぐがーっ…。」

「大儲け……ニャ……ぐう…。」


どうやら気持ちの良い夢を見ていらっしゃるようで。


「起こすなよ。」


ネモが小さな声で言う。

そばにある十字槍を手に取り外へ出た。

まだ、日が登り始めたくらいの明るさ。

あたしも後に続く。


「ま、迷惑にならない程度に頼むわ。」

「聞いていいかい?」

「なんだ?」

「なんで槍なんだい?その筋力、素直に大きな剣を使った方が合ってそうだけど。」


持っていた槍をドスンと地面に突き刺して話し始めた。


「まずリーチが良い、戦うなら相手に対応を迫れる。こちとら鍛えてるから振り回すのも強え。理論的に考えるならなんでも出来る槍が1番だ。」

「良い思考してる。私も同じ意見だね。慣れたら最強の武器だ。」

「じゃあ、あんたは?なんで刀を使ってる?」

「成り行きだよ。生まれ故郷で刀使いが多かった。ただそれだけだよ。あと、片手で戦うなら剣か刀だしね。槍はちょっと小回りが効かないかな。」


重さが問題なんじゃなく、いくら怪力でも片手じゃ扱いにくい。

武器はそもそも片手で使えるようにはできてないからね。


「じゃ軽く頼むわ。」


十字槍。

突く、斬る、引く、薙ぎ払う。

どんな行動でも攻撃になりうる武器。

刀でさえ引く事で相手をきることなんてできない。

両手で持ち、腰を落として構えた。


「はいよっ。」


刀を抜き、あたしも構える。


「霧━━━」


一般的な刀使いに置ける構え、霞の構え。

基本的に上・中・下とあるが、あたしにはそもそも片腕がないからできるものも出来ない。

だから、霞の構えを濁したような。

我流、霧の構え。

腕のない左肩を敵の前に向けて、刀を地面と水平に、垂れ下がった柳の木のように。

足を1歩踏み出したところでネモも反応。


「シャッ!」


勢いの良い、あたしの行動を狩り取るような突き。


「剛牙。」


片手故の力のなさを遠心力で補って攻撃する。

円の様に描く逆袈裟斬り。



「おおっ!?」


金属どうしがぶつかる音。

跳ね除けられなかった。

どうやら力は思ったよりあるらしく、加減してるとはいえあたしの切り上げをビクともせずそのまま突撃。


「どうしたどうしたッ!」

「うぐっ。」


流石にこれだけ筋肉でがっしりとした体のタックルは堪えるなぁ。


「オラァッ!」


大きく横薙ぎ。

動きは読めていたので

長いリーチとネモの膂力、いくら腕鳴らしっていってもやりすぎじゃない?

それに槍相手だ。

やりにくいったらありゃしない。


「そっちがその気なら、アドリブ行くよっ。」


ツキミを全力投球。


「うおっ……ットラァッ!」


槍で遠くに弾き飛ばし防御。

だが本来の狙いは通る。


「ツキミっ!」


手を丸く握るような形に、そしてまだツキミを弾いたばかりでこちらの攻撃を受ける準備が出来ていない状況。

実質的にはカウンター。


門歩(もんほ)!」


見よう見まねで覚えた体術技!

本当は肘を内側から押し上げて攻撃する体術のはず。

多分そう、そんなふうに見えた。

でもあたしは武術なんかやってられないのでとりあえず速く移動して肘をぶち当てる!


「ぐぉっ!?」


大きくよろけて転倒、どしんと地面がかすかに揺れ響く。

同時にツキミが私の手に戻る。

流石に勝負ありかな?

本当に軽く峰打ち。


「ていっ。」

「いて。……だーーっ!叶わねぇ!」


そう言いながら地面に倒れ込んだ。

少し明るくなりかけている空を見つめていた。


「まあ、流石にあたしも自信があるからねぇ。」

「ここまで差があるとは思わなかった。…というか、なんかいつもと戦い方が違くなかったか?」

「……ん、ああ。咄嗟に戦うってなると汚くなっちゃうのさ。れっきとした戦いの場なら抜刀から読み合いまでやる。今みたいにさ。」

「ヘェ〜。ちょっと刀貸してくれよ。」

「え〜。どう?」

『いいよー。』

「いいっぽい。」


納刀して、ネモに渡してみた。


「軽いな。」


重さを確かめたり、抜いて刀身を見ている。

あたしは技術がないと刀が使えないと思ってるけど。


「……いや、振ると重い…?軽いのか重いのか分からねえな。ま、性にあわねぇや。返すぜ。」

「何時でも教えるよ?」

「へ、刀が似合うやつに言ってくれ。」


そう言って返却された。

思い出したけど、流派を師匠に広めろって言われてたなぁ。

まいいか!

そもそも教えるの得意じゃないし。


「む、ネモに楪。何をしているんだ?」


大きな荷物を背負ったペルナが現れた。

今日もお仕事かな。


「おはよー。朝の運動さね。」

「そうかそうか。私は行ってくるぞ、ニャ。」

「おうー。」


軽く手を振って見送る。

いつも朝早くに出て言っては商人としての仕事をこなす。

偉いねぇ〜。

それによくあの小ささで巨大な荷物運べるなぁ。

獣人ってのは格が違う。


「さて、そろそろ準備するか。今日の依頼の確認するぞ。」


槍を背中に収納した。

ちょっと覗いて見てみたら腰あたりに固定具があった。


「結局依頼主誰なんだろうね〜。」


昨日の段階である程度固まってはいた。

差出人内容不明との事で罠っていう可能性も考慮しなきゃ無い。

それにあたしと言えど流石に毒盛られたりしたら死ぬ。

ネモは目立ちすぎるってことであたしが先に合流地点に行く。

依頼者と会って話をして何も無かったらネモを呼ぶって感じ。


「地図は頭に入れといた。行くぞー。」


先立って歩き出した。

大きな背中は威圧感がある。


「すごい申し訳ないんだけどさ、ネモって見た目に反してちゃんと頭いいよね。」

「考えられるなら考えるだろ。面倒になったら全部ゴリ押すって自覚はある。」


後ろを着いていく。

あたしも方向感覚は良い方だけど、街の中なんてのはあまり歩いたことない。

森とかそういう場所なら自信ある。

















しばらく歩いて太陽も完全に登った頃。

人がそれなりに外に出始めてきた。

ネモとはあまり話す機会がなかったので気になって聞いてみた。


「ねえ、ライラとはどういう関係?」

「あ?そりゃ普通に姉だ、一応双子。姉貴と同じこの薄紫の髪で分かるだろ?身長はちょっと俺のがでかくなっちまったが結構似てるところあるぜ。」


パッと想像しても分かりにくい。

まあ、性別が違う双子だし余計か。

ふとした仕草とか、そういうのは似てそう。

次から意識してみてみよっと。


「武器の好みはだいぶ違ったね。」

「そりゃ俺は姉貴を守れる様に鍛えてたんだ。昔はずっと守られてばっかりだった。泣き虫だったんだぜ?俺。」


話してて思うけど、やっぱり意外と理性的だ。

筋肉でムキムキの男の人ら全員脳みそも筋肉で出来てると思ってたよ。


「なんか失礼なこと考えてねーか?」

「いやー?」


シラを切りつつ、ぼんやりと歩く。

とはいえ、そろそろ気を引き締めておこうか。

いつどこでま誰が見てるか分からない。


「…ん?なんだありゃ。」


ネモの視線の先にはちょっといいとこ育ちみたいな人達が慌ただしくしていた。


「関わらない方がいいでしょ。いいことないよーきっと。」

「同感だぜ。貴族なんてクソ喰らえだ。」

「何かあったのかい?」

「……まあ、昔に色々な。」


ちょっと気になったので聞き耳を立ててみた。


「うちの息子がいなくなったのです…!家出なんでする子じゃありません!金額は払いますのでどうか!」


人探しみたいだ。

なにかの紙を配っている。

割とおばさんくらいの年齢、必死になって周りの人らに声掛けてる。


「依頼はアレじゃないんだろう?」

「男のはずだぜ。」

「後から金になるかもしれないしビラだけ貰おうよ。」

「きったねぇ〜。」


なんて冗談を言っていると目が合ってしまった。


「あ。」

「そこの方…!どうかうちの息子を……!」

「はは……見かけたらね〜…。」


軽くあしらって颯爽とその場から逃げる。

ネモもあとから着いてきた。


「似顔絵だな。見たことあるか?」

「ある訳ないでしょ。ここに来て間もないのに。」

「そりゃそうか。」


くしゃっともらったビラを丸めてポケットに突っ込んだ。

その辺に投げないのはいい子だね。

似顔絵に書いてあったのはかなりイケメンで爽やかそうな感じの子。

結構好みかも?

そんなこんなで他愛のない話をしつつ目的地まで歩いた。


「そろそろだな。この辺の路地裏のはずだが……。」


軽く周りを見渡してみる。

特に何か変わったものもない。

……と、言いたかったけど。

今ちらっとフードを被った人がこちらを見て路地裏に入っていった。


「多分居た。あそこだね。」

「了解、その入口で待ってるぞ。なんかあったら叫ぶか何かしてくれ。」

「はいよー。」


路地裏に入る。

誰からも見えなくなったところで刀を抜いて警戒態勢。

あたしの足音が響く。

いくつか角を曲がるとそこに先程のフードを被った奴が居た。


「ギルドの者か。」

「ん、あんたが依頼主?」

「そうだ。」


依然としてフードを脱ぐ気は無いようだ。

とりあえず、ファーストコンタクト。


「あたしは楪。そっちは?」

「……外には誰もいないか?」

「あたしが来た道なら仲間が見張ってるよ。」

「ならいいな。よし。」


そう言ってフードを脱いだ。


「あ。」

「む……もしかして俺の事を知っているか?」


何を隠そう、似顔絵本人だった。

似顔絵に劣らずのイケメン美青年!

しかも金髪ショート、綺麗な碧眼!

たまらんですな〜。

ちょっとボロついたフードコートの中からいかにも貴族っぽい服が見えてる。

青を基盤にした服、黄色も含まれていて高級そう、かっこいい、高圧的。

よく見たら鎧のような部分もある。



「さっき知ったよ。おばさんがこの紙配って歩いてた。」

「なるほどな……先に確認するぞ。貴方は俺をとっ捕まえてあのババアに送り付けるなんてことはしないよな?」

「もちろん、報酬を払ってくれるならね。」

「明かそう。俺の名はライフィード。フェンスター家の跡取り、ズィーペン・フェンスター・ライフィードだ。」


貴族って感じはしない。

誰にでもこんな態度で接してるんだろうなぁってわかる。

むしろやんちゃしてそうな方だ。

……いや、してるのか?


「家出?」

「その通りだ。難しい理由などない、ただの家出だ。」

「へー、どうして?」


聞いたが、表情を曇らせることなく続けた。


「色々あるがそれは後々。君達のことは知っているぞ、世にも奇妙な移動式ギルドだとか。」

「そうだね。あたしもまだ入ったばかりだけど。」

「とにかく、俺をこの場所から逃がして欲しい。報酬は後になるが良いか?」

「おうさ。約束守れるならなんでもいい!走れるかい?」

「ああ。体力には自信がある。」


かなり自信ありげだ。

貴族なんてふんぞり返ってるだけだと思ってたけど。


「よしわかった。仲間と合流するから、そこから多分全力ダッシュだよ。」

「マジか。……まあいいや、逃れられるならなんでも!」


周囲に気を配りつつ、入口辺りまで戻ってきた。


「ネモ、戻ったよ。」

「おう、そっちが依頼者……なるほどな?」


ライフィードを見た途端ニィっと笑って頷いた。


「理解が早くて助かる。」

「あんた走れるのかよ?」

「そんなに頼りなさそうに見えるか?」

「そりゃな。貴族っぽいし。全力で走れば5分で拠点だ。準備はいいな?」

「まて、なぜそんなに急ぐ必要が……。」

「いんだよ、そこに。」


視線の先には家族と思われるであろう人らが。

人数も増えてる。

見えない瞬間に行かなきゃ。


「……勘弁願いたいな。」

「俺の合図で行けよ?あとから俺も行く。楪は先導してやってくれ。」


数秒沈黙。

走る準備をする。

ネモの合図を待つだけ。


「今ァッ!走れェ!」


その合図であたしも一気に駆ける。

後ろにライフィードがいることを確認しつつ、見失わないくらいの速度で。


「あんたッ……速いなッ…!!」

「あたしは速さが売りだよっ。右曲がる!」









「━━━━━━━━━━━━っと。」


走って走って走って、拠点前まで来た。


「ぜぇっ…はぁっ……流石にキッツイ……なっ。……ぜぇっ。」


膝を着いて息切れをしていた。

いくら自信があるとはいえ、外に出ることが少ない貴族からしちゃ辛いだろうに。


「ハーっ。…ふぅ、追っ手は無し、安心しろ。」


あとからネモも来た。

軽く息が乱れている。


「まあ、外で話するのもなんだし。入りなよ。」

「いいのか…?、助かる…。」














〜本拠点〜

「なんじゃ、ついに貴族さらって来おったか。」

「楪、それは最強に相応しくないぜ。」

「人聞きが悪いねっ!?違うから…。」

「お初にお目にかかる。ライフィードと言う。」


その言葉を聞いた瞬間マスターが反応した。


「へぇ、フェンスター家か?ここじゃ1番デケェところじゃなかったか?」

「ああ、この辺りの6割の市場は家が仕切ってる。」


あたかもそれが普通かのような表情。

まさかそんなに有名だなんて思いもしなかった…!

……にしては誰も目を向けてなかったけど…。


「まずは、連れ出してくれてありがとう。報酬金だ。」


そうして差し出されたのは1枚の紙きれ。

お金には見えないけど…。


「金券だ。フェンスター家が運営している銀行に出すといい。10万ポトス程度だが…大丈夫か?」

「じゅ、10万!?」


ていうか『程度』って言わなかった!?

10万ポトスって…1年は食っていけるよね!?


「おいおいそんなに貰っていいのかよ!?」


ネモもびっくりしている。

金券をよくよく見ると達筆な文字でライフィードと書かれていた。

これがお金になるって言うんだからすごいよ。


「お前さんはどうする。行く宛てがないんじゃないのか。」

「そう、それだ。折り入って頼みがある。」


身だしなみを整えたと思ったら深々と礼をした。


「どうか貴方達の仲間に入れて欲しい。」

「ほー。言っておくがお前の過ごしてきた環境とは違うんだぞ。」


マスターが釘を指した。

そりゃそうだ。

いいとこ育ちのボンボンなのに、いきなりこう言うところに来るって言うんだ。

心配もある。


「だからこそだ。生まれの話になるが、少しいいか。」

「ダメだ、短く言え。」

「マスター?せめてそういう話は聞かないとダメでしょ。」


掃除をしていた鈴蘭がすかさず割り込んできた。

さすがにあんまりだもんね。


「がーっはっは!嘘じゃって。言うてみい。」

「あ、ああ。なかなか愉快な爺さんだな…?そうだな。まあ、見ての通り俺は生まれ育った環境に恵まれていた。欲しいといえば欲しいものが手に入る身分だった。」


金持ち、誰もが1度は考えたことある。

そこに辿り着くにはたくさんの努力が必要だろうけど、浅はかな考えで簡単になりたいと思うことは誰にだって。


「子供の頃はこういう環境が普通だと思ってた。起きれば着替えと飯が用意されてるのも、世話係がいるのも、家が広いのも。」

「いいじゃねぇの。ワシはその方が楽だと思うが。」

「楽して生きるならな。俺は歳をとる事に外に触れていって初めて自分自身の異端さに気付いた。周りから持て囃されて、その地位を快く思ってた事もある。」


何か、言いたいことが分かる気がする。

心の奥底の意味は違ったとしても、理解出来る。


「しばらくしたある日、ふと思った。俺の生活には刺激がない。欲しいと思ってもすぐに手に入れられる金の力。どうしてか俺は金持ちのボンボンの才能がなかったみたいでな。死ぬほど退屈だったんだ。」


その地位故の驕りはいつしか消え失せる。

摩耗して摩耗して、残るものは未だ存在する「力」のみ。

権力、地位、金。


「俺は探したよ、金の力を得てしても得られない何かを。」


となると行きつく先はひとつしかない。


「最初は荒れた。しょっちゅう家を抜け出してはやんちゃした。犯罪に手を染めかけることもあった。それくらい貴族生活は俺にとってつまらなかったんだ。」


金では得られない充実感を得ようとし始める。

きっと、最終的に行き着く先は殺しだとあたしは知ってる。


「今は?」

「こうして抜け出せた。俺が欲しかったものの1つ。金を使っても得られないものの1つ。」


嬉々とした表情で、語り始めた。

━━━━━それなら、よかった。


「そう!庶民の生活だ!灯台もと暗しとはこのことだ。金を使わなければ全てが新しいじゃないかと。だから今に至る。俺は新しい生活がしたいんだ。俺に力を貸してくれないか!」


いいじゃない、夢いっぱいで。

安心した、あたしみたいな人間じゃなくて。

そういうのすっごく羨ましいや。


「要は新しい刺激が欲しいってことじゃな?入れてやってもいい。ただ、それでもうちはギルドだ。戦えるかどうかで決まる。」

「だろうと思ったさ。実は腕には自信がある。」


そう言うと、急に雰囲気が乱れ始めた。

ライフィードの周囲の感覚が変。

オーラって言うの?

そんな感じのをビンビン感じる。


「楪。相手してやってくれ。」

「え、あたし?」

「当たり前じゃろ、1番つえーんだから。」

「あんたが1番!?……悪い事を言うが片腕だからそんなふうに見えなかった。」

「そっちこそね。」


見た目も良くて腕も良いならあたしとしてはもうドンと来いって感じ。

試してやろうじゃありませんか!


「場所を変えよう。」

「って言ったってどこに?」

「良い場所がある。ついてきてくれるか?」

「あいよ。」


フードをまた被り、一緒に外に出た。

……後ろにはジャン以外の男全員が着いてきてた。

なんかこれだとあたしが(さら)われてるみたいだね。

さっきライフィードがいた場所に進み、さらに奥の方。

一応周りに気を使いながら歩いていくと、一見普通の建物に辿り着いた。


「ここだな。」

「……ただのボロ屋じゃないかい?」

「一応俺の所有してる家だがな。」


と、急に指で音を鳴らした。


「お呼びでしょうか、ご主人様。」

「うわぁっ!?」


どこからともなく現れたのは華奢な女性。

髪は黒く、シニオンヘアー。

褐色肌でスカート部分がかなり長いメイド服を着ており、尾骨辺りから細い小悪魔的な尻尾。


「俺の従者だ。」

「リナリア・エーハンスと申します。」


おっきいねぇ……。

ああいや、身長はあたしと同じくらいだけど。

とても良い『物』をお持ちで……。


「…ご主人様、屋敷の皆様がとても困った様子でしたが。」

「ああ、もう帰らないからな。」

「左様でございますか。では何用でしょうか。」


そこはいいんだ…。

見た目からして堅物〜みたいな雰囲気を醸し出してるから怒り始めるのかと。


「いつもの頼む。」

「分かりました。」


そう答えるとボロ屋の扉に両手を向けた。

少しの風がふわっと巻き起こったのを感じ取る。

この感じ、何か知ってる。

……ビナーに来る途中で襲われた時の感じと似てる。

魔法かな。


「どうぞ。」


何かが起きた感じもしないが、扉に向かって手を差し出された。


「伸び伸びと戦える場所だ。リナリアの魔法は優秀でな、痒いところに手が届く。俺のために努力してくれてる。」


そう言いながら家の中に入っていった。

私達も後に続いて入っていくと。


「へぇ〜。魔法ってのはすごいんだねぇ。」

「すっげぇ!家ん中入ったのに外だぜ!?」


中に入っても、外だった。

言ってることは意味わからないけど家の中に外がある…。

いや、別の場所に繋がってる?

あたしの感は全く別のところって言ってる。

周りには木とかしかない。

川の音も聞こえない。

でも鳥の鳴き声とかは聞こえる。


「ここはご主人様の訓練場です。」

「どういう原理だい…?」

「魔法とは得てしてそういうものです。」


そりゃそうだ。

考えるほうが無粋だった。


「ここでならどれだけ暴れてもいい。やろうか。」


またこの感覚だ。

そうか、ライフィードも魔法を使うのか。

でもメイドの子と違ってなんだか肌がビリビリするような感覚。

警戒を最大限にして、刀を抜いた。


「観客はもっと離れた方がいい。巻き添えをくらっても知らないぞ。」


次の瞬間、電撃が走った。

いや、その言葉通り。

バチバチと目に見える。

青白い光。

それは時代にライフィードの手に集まって。


「レイ。」

「応!」


剣になった。


「いやいやちょっと待って!」

「はは、驚いたか?」

「そこな女刀士、我が主は強いぞ。」

「喋る武器はツキミだけでいいんだけど!!!」

「そっちも喋るのかっ!?」

「まあ、皆には聞こえないけど。ほらツキミ!?あんたなんか知らないの?」

『え、なんにも聞いてなかった!何?』

「ほら、喋る剣!!」

『んーーー?』


と、いきなり人の姿を取った。

そしてなんの警戒もせずライフィードの元へ歩いていった。

もう自由じゃんこの子……。


「人にっ!?てか裸じゃないかっ。」

「ウブだねー君。別に生殖器とかついてないから気にしないでよ。あたしちゃんが変態みたいじゃん。」


そう言いながら、剣を見つめた。


「人になる刀なぞ聞いたこともないぞっ!?」

「あー、これはただの剣に意思が芽生えちゃった的なのだよ。あたしちゃんにはあんまし関係ないねー。」

「あんたは違うのかい?」

「強いていえば『格』がちがうね。へっ。」


そそくさと戻ってきて刀に戻った。

……あのしんみりしたツキミはどこに行ったのさ。

あたしに影響されるとこんなにちゃらんぽらんになっちゃうの?


「それは……もしかして古代兵装かっ!?」

「……ん?」

「聞いたことがあるぞッ!失われた文明の遺物!男のロマン!魔法なんか比べ物にならない特異な性質!初めて見たッ…!」


なんか急に男の子の目をしてる。

ヴェンが最強を語ってる時、ジャンがガラクタ弄りしてる時。

そういう童心に戻っている時の目。

キラキラして、楽しそう。


「なぜそんな物をッ……!?」

「色々話さなきゃないけど、とてつもなく凄い人…人?から貰ったのさ。」

「どんな性質を持ってるんだ!?」

「性質?」

「ああ!古代兵装というものは古い文明に生まれたオーバースペックな武器、防具!常識を超えた能力のようなものを有している…!」

「形が変わる……じゃないかな?ツキミー。」


私の声で、刀から、剣。

槍から、ハンマー、レイピア、長い棒から武器じゃないものまでたっくさん変化した。

いや結構凄いね…。


「あとは勝手に戻ってくるよ!」

『ちょっ!?』


大きく振りかぶって遥か彼方にぶん投げた。


『戦いの時以外はやめ━━━━━━━━━━』


やっぱりあれ剣から声聞こえてるよね。

なのに周りには聞こえない。

不思議不思議。


「ツキミ!」

『楪ーーー!!!!!』


手に戻ってきた瞬間に怒られちゃった。

用心します。


「凄い…!凄すぎる…!是非戦ってくれッ!」

「いいけど……。」

「レイ!本気で行くぞッ!」

「お、応。」


剣の方も困っちゃってるよ。

━━━━━ッと。


「いいね、そう言う不意打ち。」


雷とともに突っ込んできた。

ギリギリ予備動作が見え、全力で前屈みだったので曲がることはないだろう1点読みで避けた。

ただ、通り抜け際のその顔はこっちをずっと見ていた。

闘争心剥き出しのいい顔で。

━━━━━━良い。

凄く良い。

久しぶりに力をフルで出せそう。


「霧。」


ライフィードの方を向き直し、姿勢を少し低くして構える。

その瞬間私は目を疑った。

普通、誰だって止まる時は一瞬でも止まるはず。

私だってそう。

ライフィードは一瞬たりとも止まる動作を見せず、反射する光……。

いや、正しく雷のように連続で攻撃を続けてきた。


「そこォッ!」

「っ…と。避けるのは得意でね。」

「余裕ぶってる場合じゃないぜッ!」


空振った剣から、雷を纏う斬撃が飛んできていた。

想像していた何倍も強い。


「虚、業無(ごうむ)。」


その攻撃を刀でまず受ける。

縦、横どちらでも構わない。

十字の形になるように受け、跳ね返す反撃技。

普通リスクはない。

でもさすがに雷をうち返そうなんてしたことない。

刀からでも感じる痺れ。

熱い、痛い、動かない。


「お返し…だよっ!」


思いっきり下から斬り上げて、打ち返す。

いやはや、右腕も効かなくなったらどうするんだい。

━━━━━━━━来る。

微かに聞こえた踏み込む音、またさっきみたいに。

2度も同じ手は喰らわない。


「ほっ!」


きっとそこに来るであろう、そこにいるであろうと。

軽くジャンプして、誰もいない場所に向かってかかと落とし。


「ガアッ!?」

「ビンゴ!」


頭にピンポイントで当たったライフィード。

そのまま地面に突っ伏した。

若干めり込んでる気がする。


「んー!強いね!」

「まだッ━━━━」

「おっと。」


すぐさま頭上に刀を置く。


「流石に決着じゃない?動くと髪が無くなってツルツルになっちゃうけど。」


いつの間にか剣は消えていて、両手を上げながらゆっくりと立ち上がった


「それは御遠慮願いたい。……しかし、見たことない強さだ。やるとこなすこと全てに圧がある。読まれてる、何をしても叶わないと体が震えてる。」

「大袈裟だよ。勝てなかったらみんなそういうこと思うでしょ?」

「……そういうものか…?」

「騙されんなよー兄ちゃん。そいつぜってー本気じゃねぇから。ワシですら敵わねぇんだから。」

「そうだぜー。鍛えてる俺より力あるぞそいつは。」

「楪は最強だぜー!まあ俺の方が最強だけど!」

「やめてよもー。一応女の子なんだよ?」














「と、いうわけで。」

「いいのか?こんな簡単で。」

「もとよりワシが適当なんじゃ。やめたくなったら知らないうちにどっか行ってもええしな。」


ライフィードと、付き添いのリナリアさんも!

めでたくこのギルドに所属することになりましたとさ。


「にしてもここすごいねぇここ。」

「お褒め頂き恐縮です。」

「ねえライフィード、聞きたいことがあるんだけどいい?」

「なんだ?」

「2人はどういう関係なの?」


2人は顔を見合せた。


「リナリア、言っていいか?」

「お構いなく。」


ノータイムで返すリナリア。

メイドっていいねぇ。

可憐な佇まいで、否応なく主人に仕える!

……アレ、アステリアも変わらない…?


「リナリアは悪魔だ。」

「おおっ!?悪魔!?強そうッ!」


ヴェンが飛びついてきた。

興味の対象は男でも女でも変わらないんだね…。


「悪魔?あたしそういうのには疎くてさぁ。」

「そうなのか?」

「ああ、ずっと辺境住みでね、井の中の蛙状態さ。」


こんな時にアステリアが居たらすかさず説明してくれそうだ。


「それは私から説明しましょう。悪魔とは人間と契約して、魔力を得て生きる種族です。悪魔にも基本普通悪魔、淫魔の2つが存在します。私は前者です。」


魔力…なんだかまた難しそうな話かな?


「わかりやすくいうなら、ご飯を分けてもらう約束をずっとしてるというものとお考え下さい。」

「なるほど!」

「わかりやすいぜ!」

「契約すると、契約した者に呼ばれた際直ぐに移動すること後できます。一方通行ですが。」

「その尻尾はやっぱり悪魔特有の?」

「ええ、そうです。」


ずっとくねくね動いている。

ペルナが居たら反応するんじゃないかってくらいには動いてる。


「悪魔は基本的に人間と契約しないと生きて行けないらしくてな。なんでも魔力を消費して生きるのに大抵は魔力自分で再生出来ないんだとか。飢えて倒れてる所を俺が幼い頃に見つけて助けたんだ。それからずっとこういう関係。」


意外と一途なんだねぇ、リナリア。

契約?してるからそういうものか。


「あと、ここのこと。」


こうやって軽く動いても全くもって家の中だってことを感じさせられない。

でも、後ろにさっき入ってきた扉がある。


「……あの扉の向こう側もちゃんと行けるのかい?」

「そちら側は見せかけだけなのです。触ってみると分かりますよ。」


手を前にしながら歩く。

扉のある横側を触れると見えない壁があった。

ただ、ずーーっとその壁を伝って歩いても、もうひとつの壁には当たらない。


「うーん……?」

「扉を反対側から開けてしまうと、何が起こるか分からないのです。危険なので、そこの境界線だけは敷いてあります。そっち側はいくらでも。」


やっぱり別の空間に繋げてるのかな…?

いやでもそれだとボロ屋の中に世界ができるってことだし…。

極端な話ボロ屋の中からまたここに来れちゃうわけでしょ…?

んん?

それじゃあドアが……。

んぁ?


「ん〜〜考えてたら頭痛くなっちゃう。」

「魔法とか性に合わなさそうだもんな、あんたは。」

「もっちろん!刀1本で喰わせてもらってるよ!」

「……良ければその古代兵装を。」

「ダーメ、これはそもそもあたしのじゃない。そうだ、一応聞いてみようよ!」

『んー。多分知らないと思うけどねー。』


ツキミを、刀ではなく剣として。


「ルドベキア。」


姿を変える。

白く、美しい剣。

それしか言葉が出ないくらいには綺麗で、輝いてて。

剣なのに威圧感があって、息を飲んでしまう。


「ライフィード、リナリア。この剣に見覚えはある?」

「……美しい剣だな。いやしかし、見たことは無い。リナリアは?」

「私もです。お役に立てず申し訳ございません。」


まあ、そんな都合よく見つかるわけない。

今日は鍛錬もしなくてよさそう。

普通に疲れちゃった。


「それじゃ戻ろうかー!歓迎会やろうよマスター!」

「おっ、いいな。ライフィード、酒は飲めるか?」

「まだ20歳は超えてない。あと1年経ったらな。」

「そうかい、メイドのネェちゃん!酒に付き合ってく」

「申し訳ございません、お酒には弱くて。」

「なんだよ。結局楪だけか。」

「色気なくて悪かったね?」

「うるせぇ、帰るぞ。」









━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

今日の依頼は貴族サマからだった。

しかも強いし、付き添いの美人のお姉さんも。

ボロ屋の件、不思議だった。

終わってみんなの後ろを歩いていた。

アステリアがいつもいるから後ろをのんびり歩くとちょっと寂しいかも。

……そんな訳。

あたしに限ってそんなこと、絶対ない。

ライフィード、少し気になる。

もし興味の先が、戦いだったらあたしを越えうる人だったのかも。


実戦 ネモ ライフィード

鍛錬 無し

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━







「何を書いてるんだ?」


歩きながら日記を付けていると振り向いてライフィードが話しかけてきた。


「む、あんまり女の子の秘密に触れるもんじゃないよ?」

「失礼、配慮が足りなかったな。」

「ただの日記さね。意外でしょ?」

「そうでも無いぞ。俺が出会ってきた人は数多くいるが、楪のような人は見たことない。だからそんな人が何してたって驚かないさ。」


隣に並んで一緒に話す。

それに気付いたリナリアも、ライフィードの隣へ。


「悪口のようにも聞こえるけど!」

「唯一性は褒め言葉だろう。誇った方がいいぞ。」

「……ねえ、天才ってどう思う?ライフィードの感性で聞きたいな。」

「すごい、というような答えは求めてないのだろう?」


顎に手を当て、考えた。

数秒立って、口を開いた。


「天才にも種類があるだろうな。努力でのし上がった者と、本当に何もせずともその手のひらにあった者。」

「そうだね。」

「例えるなら生まれた頃の俺が後者だ。金が、権力が、地位が最初からあった。俺の親が前者だ。沢山沢山すべき事をして、のし上がり、大金持ちになった。」

「……。」

「当然、前者は褒められるべきだ。だが後者はどうか?元々あるものを凄いと言われてもなんとも思わないだろうな。俺だって金持ちですごいなと言われても、元々あったものだと言う。」


そう、あたしは全部あった。

何もかも。


「それでも褒められるべきではないか?」

「へえ?」

「貶されるよりはマシだからな。…どんな言葉を貴女が求めているか分からないが、天才はどうあれ天才なんだ。自分の意思関係なく褒められるものだと思うがな。」

「なるほどね〜。変な事聞いちゃってごめん。」

「俺はあまり踏み込まないが……そうだな。その自分の強さのことを言っているのであれば、新たな目標を決めてみては?」

「……なんだい、意外と鋭いね。」

「言っただろう?様々な人を見てきたと。確かに俺は19だが、そこらの大人よりは人道を語れると思う。」


目標、ね〜。

無いなー。

本当に。


「ありがと。」

「……時折見せる貴女の目。」

「ん?」

「俺は嫌いだ。」

「━━━━そう。」



自分ではどんな顔をしてたか分からないけど、相当酷い顔をしてたかな。

他人の目を見て、いいと思ったりする癖には。

どうやら自分がする目は他人受けしないらしい。

……誰かにも言われたっけな。

ああ、今日はもう何も無い。

以下、いつもの

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「いらっしゃいませ。」

「コンビニ!!!」

「今日はペルニャーニャニャーニャニャがくるよ!」

「多いです。そしてペルナさんです。」

『ネコミミかわいいよね〜。』

「異議なし!」

「猫の獣人で、やはり好きな物はマタタビらしいです。食べ物は割となんでも食べると仰っていました。」

「本人が見えないけど…。」

「ニャー、商品配達に来たぞ。ニャ。」

「あちゃー、また客じゃない。」

「ペルナは客という枠組みには収まってやらないぞ。」

「一応恒例なので、嫌いなものとかも聞いておきましょう。何かありますか?」

「金の匂いがしない人、貧乏は嫌いだ。」

「す、ストレートだねぇ。」

「当然だ、金は命。ニャ。」

『金は命より重いッッ!』

「ふと思ったんだが、キャラ紹介がズレてるのちょっと不味くないか?」

「言わないお約束だよ!次お話進まないからちょうど良くなると思うよ!」

「ほんっっとメタいですね…。」

「しょうがない、大人の事情というのは何回もペルナは出くわした。」

『正味このコーナー自体結構メタすぎるしね。』

「それは本当に言っちゃダメです!!!」

「危険危険!!!!今回のコンビニはここまで!!ありがとうございましたーーーーー!!!」

「ま、またのお越しを!!!」

「ペルナのタイプは金持ちだ。ニャ。」

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