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奇跡の力

作者: 安藤邦生



9月15日PM 4:45

抜けるような青空を見ていた。鋭い痛みがしているが、おれは生きてる。

県境をドライブしていた。黒いものが、おれの運転するセダンの前を横切った。

気が付くと、おれは宙を舞っていた。

激しく車体がひしゃげる音響。山の斜面を運転する車もろとも回転しながら気を失ったらしい。

「おれは生きてる」小さくおれは呟いていた。

視野に何かか塞いでいるものがある。フェンダーミラーは無くなっている。おれは、切れて血が流れてるだろう額を見るために、恐る恐るバックミラーを覗いた。

不思議にも額にこびりついた血は乾いていた。額に粉々に砕けたフロントグラスの粒が刺さって裂傷を作ったものだろう。

片目を血が塞いでいた。

「おれは、帰りたい」

また呟いていた。何か変だ。いつから、独り言を言うような男になったのだろう。打ち所が悪かったのか?

人の声を聴いたような気がした。


(つづく)











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