プーラ
モフモフ・・モフモフ・・
俺は今絶賛モフモフ中だ。しかもカワイイ猫族を俺の膝の上にゴロンとさせてだ。
ナゼこんな事になっているかと言えば
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食事も終わり部屋に行こうかと思った時
「あー良かったショウマさんが居たにゃー」
名前を呼ばれた方を見ると、ギルド受付の猫耳さんが居た。
トットットッと小走りに走ってきて
「少しお話があるのでご一緒しても良いですかにゃ?」
何の話だろうと思いつつも
「いいですよ。」
そう言うとカウンターで注文をし飲み物を持って戻ってきた。
「それでですにゃー。」
「あっ自己紹介がまだだったにゃ、ボクの名前はプーラ。ギルドの受付と薬師をしてるにゃ。ショウマさんにお店の物件の話をしようと思ったのにゃ。」
「いやいや、まだお金も貯めてもないのに店なんて無理だぞ。」
ついさっきギルドで登録して持ち金にも困ってると言ったはずなのに
「今すぐじゃなくてもいいにゃ、姉も薬師でお店を開いていたのにゃ。姉が王都に引っ越して譲り受けて空いてるのにゃ。」
いつかは店を持つのはいいだろう。だか先立つものは何もない。
何せ今日生まれたばかりと言ってもいいぐらいだしな。
「初めは賃貸でもいいにゃ。余裕が出来たら買い取ってくれたら嬉しいにゃ。」
何故、俺にこの話を持ってきたのか。
他の人でも良かっただろうに・・・と思っていると
「姉が使っていた道具もあるのにゃら、あとショウマさんに可能性を感じるのにゃら、薬の効能も良さそうだったのらにゃ」
急に呂律が怪しくなったな。でもって何の可能性だ。
プーラの飲み物を鑑定してみる。
【マタタビ酒】
あーマタタビかぁ。
猫は泥酔状態、夢中になって放さなくなる、興奮して狂暴化、そんな話を聞いた事がある。
まさに泥酔状態になったのか。
「そして何よりにゃ!ショウマさんが薬を作るとボクの負担が減るのらにゃー!」
あっ最後に本音が!薬を作るのに俺に道具は必要ではないが良い条件ではあるんだろうな
お金を貯めたらしっかり考えよう。
今は当面の生活資金で手一杯だ。
なんて少し考えていたら、いつの間にか椅子を隣にピタッと並べて上目遣いで
「ショウマさんなら、ボクの事を好きにしてくれてもいいのにゃらよー」
そう言って抱きつこうとする。俺はそれを静止して
「てかお前男じゃないか!!」
「よくわかったらにゃ!凄いにゃ!初めはミンナわからないのにゃら!」
さらに攻防していると背後からウェイトレスさんが
「この子お酒に弱いのだけど大好きでねー。普段はいい子なんだけど呑むと絡み酒になっちゃってねぇ。
一時間もすれば正気に戻るからそれまで面倒見てあげてね。」
勿論女の子なら大歓迎だ。しかし一見女の子に見えるが男だ。
でもまぁモフりたおしておくのは悪くはないので、思う存分堪能して
プーラが正気に戻ってから俺は部屋で眠りについた。
あって良かった鑑定。
主人公もプーラもノーマルです。
お酒は節度持って程々に。