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日程確認

 あの生徒会の出来事から数日経ったある日、写真撮影の日程を確認したいとの連絡が入ったので、再び生徒会室で打ち合わせをすることになった。何故かは知らないが他の生徒会のメンバーも固唾を飲んで見守っている。……何を見守ることがあるのか?

 そんな周囲を余所に事務方の……、ピンク色の髪を持った女性は笑顔で話を切り出してきた。


「いやぁ、お待たせいたしました」

「そんなに待っていませんけどね」

「作成に関わる人がみんな乗り気で仕事がすごく早く進みまして」

「……それは良かったです」

「みんな興奮して仕事場が熱気で包まれましたよ!」

「敢えて言いますけど、興奮する理由がわからない」


 熱気に包まれる程興奮する事務仕事ってどんな環境だ! 少し見てみたいぐらいである。

 それに仕事って学校案内のパンフレットだよな? 男の写真だって言ってもそれに載るぐらいだから別にやらしい写真でも無いだろう? 何を興奮することがあるのか。


 ……別に全裸でポージング取りながら良い笑顔で映る訳でも無し。……無いよな?

 いや、有ったとしてもやらないけど……。


「いえいえ、取り立ての写真を見ることができるという事だけで嬉しいのですよ!」


 アイドルの写真を見るような物なのかな? 顔だけならアイドルにも勝っている自信ある、顔だけならな!


「仕事場では秦野さんのファンが一杯できましたよ」

「自分アイドルじゃ無いんですが……」

「呼び方も色々出てきまして、琥珀と呼び捨てで大人の恋人プレイ、琥珀ちゃんと呼びラブラブ恋人プレイ琥珀たん呼びの、ちょっと違う意味での危険な遊びプレイと様々な物が出てきました」

「学校案内用の写真を何に使うつもりだアンタ等……?」

「はははっ」


 俺の質問ににこやかな笑顔で答える女性、しかし質問には答えていない。

 というかプレイってなんだよ! 抱き枕に写真印刷して売り出したりしないだろうな? いや個人で作って使うだけなら止めることは出来ないが……。


 抱き枕を自作して恋人プレイを楽しむか……、前世基準で男がしていると考える。

 すごくかわいそうな光景が浮かんでくるな……、ヤヴァイです。

 でもまぁ、コレを美少女や美女に置き換えてみるとマイルドになるだろう……。

 そう考えて改めて考えてみる。


 うん、どっちにしろヤヴァイね! むしろ顔が整っている分だけ悲壮感があるよ。

 ……結論的にはどっちも未来がないな。


「それでですね」


 おっと、ちゃんと話を聞かなければ。

 ピンク髪の女性が写真撮影に関する話をする。


「写真の撮影は平日は生徒がたくさん居ますので、休日に行いたいのですが……」


 どうでしょうか? 申し訳なさそうな顔でこちらに確認をしてくる。

 休日に学校に来るのか、少し面倒臭いが仕方がないかな。休日出勤つかないけど……。


「まぁしょうが無いですね。それで良いです」

「あぁ、やはり秦野さんは天使のような男性だ……! このことも他の職員に伝えますね!」


 いや、仕事のことだから他の人にも伝えないとダメだろうが……、でもなんだかニュアンスが違うような……? というかこのことも(`````)ってなんだよ! 他に何を伝えてんだよ! このピンク!


「……余計な事は伝えないでくださいね」

「私、余計な事を伝えたことなど一度も有りませんが?」


 何言ってんだコイツと不思議そうな顔でこちらを見てくるが、まったく信用できない。


「まぁ良いです、いや良くないけど今は良いです」

「はぁ……?」

「それで休日って言うと次の土曜か日曜ですか?」

「いえ、カメラマンの都合で一つ先の土曜日でお願いします。ご予定は大丈夫ですか?」

「ええ、大丈夫ですが……、カメラマンの都合って依頼するところも忙しいんですか?」


 会社に依頼するんだったらカメラマンが一人しか在籍していないという事は無いだろう。まぁ依頼する会社にもよるかも知れないが。


「いえ、せっかくなので有名な人に依頼を出しました」

「気合い入れすぎでしょうに……」

「この国で一番男性を撮った事があるカメラマンで、かつ男性を一番美しく撮る事ができると評判のカメラマンです」

「……学校案内の写真ですよね?」


 主役は俺じゃないよな? 学校だよな? キチンと校舎とか施設とか撮るよな?

 俺の質問にピンク髪はキョトンとした顔を浮かべた後にニッコリと笑顔を浮かべて穏やかに言った。


 ”大丈夫です”


 ……俺の質問は学校案内の写真かだったのだけれど。

 正直その答えにも不安しか感じない。穏やかな笑顔も胡散臭さが爆裂している気がする。


 俺がモデルすることによって絢爛高校の受験者が増える。


 そうなると良いなと思っていたが、今俺が思っていることは、本当にまともな学校案内が出来るかと言う事である。

 それもこれもこの打ち合わせのせいである。この打ち合わせは学校案内のパンフレット作成と言うよりも、学校を舞台とした俺の写真集を作っているように思ってしまう。


 大丈夫だろうな、本当に……。

 出来上がったパンフレットに”秦野 琥珀15歳”なんてタイトルついて無いだろうな……。

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