表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/313

夕食

 騒ぎも一段落し、今は舞澄さん親子も一緒にお茶を飲んでいる。

 どうやら(うち)の母親と舞澄さんの母親は馬があったらしく仲良く話をしている。娘さんはマリアから出来るだけ距離が離れている場所でお茶を飲んでいる。


 先程よりはマシになったな……、さっきまではドラゴンに睨まれたジャンガリアンハムスター見たいだったからな……。

 そんな場面見たこと無いけど……。


「それでお詫びと言っては何ですが、今回の宿泊費は無料なさせて頂きたいのですが、よろしいでしょうか?」


 その言葉に母親と俺は首を傾げた。


「えーと、舞澄さんが支払いをするって事かしら?」

「ええ、と言ってもこの旅館は私の会社の系列ですので、どちらかと言うと招待したと言う扱いになりますが……」

「私の会社……?」

「はい私、主にビジネスホテル等を経営しておりまして、今度は新しく旅館なども手がけることになりまして」


 ああ、そう言えば舞澄って名前はビジネスホテルで有名だったな……、旅館とかにも手を出してきたのか。

 母親は舞澄母の話を聞いて驚いていたが、切り出された提案は断っていた。


「ありがたい申し出だけどお断りするわ」

「……そうですか、やはりこの程度ではお詫びになりませんものね」

「ああっ! 違う違う」


 舞澄母は断りの言葉を聞くと表情を暗くした。その様子を見た母親は慌ててフォローを入れる。


「今日の宿泊は招待券が有るから、料金が掛からないの」

「あっ、そうでしたか。……それでは」

「こちらとしても、もう謝って貰ったし、当事者である息子も気にしないって言ってるから気にしないでいいわよ」

「そう言って頂けると有り難いですが……、やはり男性の裸を見て何も無しと言うのは……」


 暗い表情をしていた舞澄母は、その言葉を聞いて安心したようだった。しかしお詫びは必要と言う考えには変わりが無いみたいで新たな提案をしてきた。


「それでは夕食を通常の物よりも豪華にするというのはどうでしょう? ちょうどプレオープンで広間も空いていますし、そこを使い宴会と行きませんか?」

「……ほう、宴会」

「はい、通常の料理でもご満足頂ける物をお出ししますが、それ以上の量と質を揃えさせます」

「宴会と言えば、その……、当然アレも有るわよね?」

「美味しい地酒を、これでもか! という程ご用意いたします」

「うむ……」


 ……うむ、では無い。もう既に宴会をする気が満々である。本当に気にしなくても良いんだけど……。

 まぁサービスをしてくれると言うなら受けるけど!


 母親は俺の方へ顔を向け笑顔で声を掛けてくる。


「せっかくのご厚意だしお受けしましょう」

「そうだね、ここまで言ってくれてお断りするのも失礼だしね」


 俺たちの話を聞いて、舞澄母はホッと息を吐いていた。


「それでは、準備する様に連絡をしておきます。……そうですね、七時頃で宜しいでしょうか?」

「ええ、大丈夫」

「このような出会いでしたが、お互いの子供が同じ学校と言うのも何かの縁でしょうし、これから先も仲良くして頂けると嬉しく思います」

「ええ、こちらこそ宜しくお願いするわ。今日の事はもう忘れて宴会で一緒に飲みましょうね」

「楽しみにしておきます」


 そう言って舞澄親子は部屋を出て行った。舞澄娘は部屋を出て行く際にこちらを向き直り、


「ごめんなさいでした」


 と頭を深く下げて行った。

 うん、きちんと謝罪できる子は偉いよ。でも君キャラ変わってるよね?


 さて、トラブルの後始末も終わった事だし……、温泉入り直そう!

 俺がそう思うのと同じ様にみんなも考えたのか自然とみんなで温泉に向かった。


 二回目はさすがに問題無く入浴することが出来た。そうそう覗きなんか起きないと思うんだけど、マリアには厳重に注意するように言われている。まぁ俺の盗撮動画なんかが出たら、かなりの高値が付く事間違いないな……。


 男湯から見える景色は結構良かったので、混浴の方はどれだけの絶景が眺めるのか興味が沸いたので心の中で絶対に入ろうと決めた。ちなみに温泉はにごり湯では無いので、混浴に入ったら良く見えると思う……。

 何が……、とは言わないけどな! いや、まぁ色々と……。


 温泉にゆっくりとつかった後は浴衣を着、外に出ておみやげ屋などをひやかしながら辺りを散歩してみた。その際に色々変わったお菓子等が見つかったが、この後の宴会を考えて食べるのを止めておいた。

 ……帰りに買おう。そしてとうとうお待ちかねの夕食の時間が来た。


 部屋に仲居さんが呼びに来て広間に案内される。案内されるた広間はやはり宴会等で使われる場所なだけ有って広く、カラオケの機械も用意されていた。


 そして、料理も素晴らしく山の幸や海の幸が豊富に揃えられておりどれも美味しそうである。

 この旅館自体は山に有るが、ここは近くに海もありそこで採れる海産物も有名である、肉に関しても有名なブランド牛も有るので期待に胸が膨らむばかりである。

 そして何よりも、何本もの地酒やワインの瓶が並べられている。


 ……さすがの母親でも全部を飲むことは出来ないだろう。

 しょうがないから俺も手伝ってあげないと……、本当しょうがないからね……。


「じゃあ今日は色々有ったけど全部忘れて楽しみましょう! かんぱーい!」


 そして母親の乾杯の音頭で宴会が始まった。





「一番、菊水歌います」


 あんた歌うの!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ