表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/31

第二篇「告白」 31

   『久しぶりね』


ドアを開けて驚いた表情の松宮にそう声をかける。


   『・・・・』


松宮は何も言わないで奥へ消える。それを追って中へ進む。

あの当時では考えられない、立派な部屋。


   『・・・あれは・・何?』


   『・・・読んでくれたんだ。』


   『・・・・』


さすがに、ずっとあなたの作品を追いかけていたとは意地で言えなくて黙る。


   『・・・君にね。伝えておきたくて。日本を出る前に』


何を・・・今更・・・。


   『・・・僕を作家にしてくれたのは君だ・・・』


勝手なことばっかり・・・言って・・・。ここに来てしまった私が、悪いのだけれども。


   『・・・責任、取ってよ』


   『・・・え・・・・?』


   『私のおかげだっていうなら・・・願いを叶えて・・・』


   『・・・・』


   『あなたと、私の、証拠が欲しいの』


絢子にはあの日の松宮が、松宮にはあの日の絢子が見えていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ