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逃走

痛いです。邪魔いです。鬱陶しいです‼

私は木の蔓に体や顔をぶつけ、膝までありそうな下草に足を取られ、走るたび背中で跳ねて木の枝にぶつかるバックやらマントに悪態を尽きながらひたすら前に向かって走りつづけます。

時折、ちらちらと後ろを振り返りますが彼は密集地での移動は得意ではないのか、最初ほどのスピードは出ていません。

木々の間を体をぐにゃぐにゃと変形しつつ追ってきますが、それでもちょっとづつ距離が空いているようです。

泉で距離が縮められたぶん、まだ安心はできませんがなんとか撒ける気がします。

っとゆうか死ぬ気で撒いてみせます!

あんなのに溶かされてたまりますかっ。

私は決意を込めてグッと拳を握ります。

更に足に力を込め、走り続けました。

隙間に潜り込めそうなら、入り、無理なら迂回を続けついると、五つ程前後左右に重なり、壁の様になった木々が密集している場所が見えてきました。

流石に迂回しようとその横の少し明るく見える隙間に入りました、が。

・・・私がよっぽどお嫌いなようですね?神様。泣き崩れてもいいですか?しませんけど。

その先は少し開けた空き地と崖、高さは三mくらいですか。

そして、崖より少し手前に今度は薄いピンク色をしたスライムがプヨリ、と体を揺らして立っていました。

いや、可愛らしくピンクでも、プヨリ、と体を揺らしても無駄ですよ。

明らかにあなたもあのスライムと同種でしょう!

私は後ろをちら、と見ましたがまだ彼の青い体は木々に隠れて見えません。

しかし戻れば確実にご対面、なのは分かりきっています。

ピンクスライムは彼よりは小柄ですが、それでも私と変わらないくらいの大きさです。

彼よりはマシ、ですが向かって行けば負ける気がバシバシします。

前門の狼、後門の虎。でしたか。

まさかこんな風に諺を体感出来る日がくるとは・・・。

ハハ・・・くたばりやがってください。神様。

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