その2
さて、今私が居るのはあの場所から暫く登って辿りついた崖の上、の更にあった崖の上です。
結局かなり高い所まで登るハメになりました。
まぁ、ただひたすら歩いただけなので経過は省きます。新たな崖が現れた以外は特に何もなかったですし。
そして、辿り着いての結論。
頂上には何もありませんでした。
道も私が登ってきたものだけです。
はい、残念でした~。
・・・悔しくなんかないですからねっ。
と、まぁ、1人ツンデレごっこはここまでにして、周りの把握に努めますか。
どうやらここは森の端辺りにある、岩山みたいです。
ぐるり、と視界を巡らすと、森の中に似たような岩山がポツポツと立っています。
最初は地盤沈下か、何かだと思いましたがどちらかというと、森とゆうケーキに地面からフォークでぶっ刺したような、緩い半円を描いています。
なんでしょう?
岩山と岩山の間はそれなりに距離があるのですが、元は一つの山で、間間が崩れた、とかでしょうか。
そんなこの山と隣の山の間にキラキラと日の光を反射する泉が見えます。
それをこの山まで視線で辿ると山の麓に小さな空き地が見えます。多分私が最初に居た泉でしょう。
反対側に行かなくて良かったですよ。
森の出口から遠ざかる所でした。
そう、岩山のある森と反対側、この山を降りて暫く行くと森はなくなり、なだらかな草原が、広がっていました。
更にその先、草原を暫く行くと明らかに人が通るあろう歩き固められた道が見えます。
私は早速背負ったバックから地図とコンパスを引っ張りだしました。