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その7

彼は燃えている体の外を触手で払うようにして消そうとしますが、それも触手にも火薬がついている為か上手く消えません。

そしてならば、と体の外を多くの触手にかえて体の中に折り込むようにしました。

空気に触れないようにして、体で消す算段ですか。かっこいいですね。

しかしタイミング悪く、私が投げた火薬が丁度よくその触手と触手の間に入り込み、体に練りこまれました。

袋に入ったソレは直ぐには燃えず、彼の体の中でまだ燃えている炎の方に押し流されていきます。

・・・あら、悲劇。

炎は彼の体の中で消えかけていたので、間に合わないかと思いましたが、彼が新たにそこに抱き込んだ炎が袋に燃えうつり、彼の体の中で勢いよく炎上しました。

更に彼の体に落ちていた他の袋もタイミングよく燃え出したので彼は外と中から炙られるハメになりました。

こんがりウェルダンですね。

彼は勢いよく体の中で炎が上がり、体の外でまた炎が威力を増したのにとうとうパニックに陥ったのか、いきなり崖に体当たりをしまじめました。

おぅ、大変ですね。

ちなみにこの時ピンクちゃんはすでに森の奥に逃げだしていました。

と、いうか彼が燃え出した最初の頃に見事にダッシユして森の中でした。

・・・彼女の為に頑張ったのにね。

私は崖の端にしゃがみ込んで眺めていたのですが、崖下の土がパラパラ剥がれるのに気が付いて崖から少し離れました。

まだ突撃は続いているのでしょう。

ばしん、べしょん、ざざざざざ・・・

的なぶつかる音と、跳ね返される音と砂が降っているような音がしばらく続き、そして、一際大きな音と共に、視界にあった崖からはえてる木が崖の端の土と一緒に勢いよく下に落ちていきました。

・・・静かになりましたね。

私は崖がもう崩れないか、暫く待ち、新しい崖の端から下を覗き込みました。

彼は降ってきた土と木の下敷きになっていました。

沢山降ってきた砂や石が彼の体の炎を消し、中の袋も火薬が無くなったのでしょう。

ここから見える限り、彼に燃えている様子はありません。

・・・しかし、丈夫ですねぇ。

彼の表面は少し黒ずんでいますが、焼け焦げてはいませんし、中も淀んでますが大丈夫そうです。ピクピク動いています。

今は、気絶中、と言った所ですか。

まぁ、しかし、この勝負私の勝ちですよね?

多少、卑怯な気もしますけど、策を弄するってやつですよねっ。偶々とか言わないっ!

私はそう考えると機嫌よく立ち上がり、伸びをしました。

さて、では初勝利を収めたことですし、進みますか。

まずは、魔除け石ですね‼


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