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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

短編

作者: 玲香
掲載日:2026/07/23

お読みいただきたく思います。

——本当に、良いんだね?この世界は、もうすぐ終わる。それでも、君達は、見てるだけ。足掻こうとは、思わないのかい?コレは、世の中を足掻いた物語さ。君達は、それを最後まで見てれば良い。それが、火種になるのだから、ボクも本望さ。さぁ、幕が上がる。いや、下がって行くんだね。この世の果てに誰か居ても、それが来る日は無い。でも、求めたのは君さ。さぁ、見ていてね。ボクの愉快なこころの中を……——

「フィクションの中の悲劇」

 この世は、嘘である。

 それは、言い伝えではそうなっている。

 でも、作品内のボク等は、強制的に、それが日常なのだと知っていた。

 僕等は、過去も今も未来も決められてる。

 何故なら、この世が全て創り出した物語だから。

 ならば、ボクは抗う。

 抗い物語を支配する。

 この世には、ヒロインと主人公と悪役が居て、遠巻きも居た。

 ボクは、その人達を一人一人呼び出しては、揺さぶりをかける。

 ——君は、主人公だね。ホントは、この世が物語だと知ってるんじゃないかな?ホントは、正義の振りして、他人が苦しむ姿や落ちぶれて悲しむ様や死んで行く姿を見たくて、主人公として、あの悪女とされた婚約者を?君は、悪だ。正義は、ボクの様に正しい答えを出せる。原因は君にある。どうだい?取り引きしないかい?悪女とヒロイン、どちらの愛や忠誠が高いか。何簡単さ。ちょうど、2部屋空いている。そこに呼び出すだけさ。あとは、ボクに従えばいい。何も悪い話じゃない。ホントの愛や正義を示すにはボクに従わなければ付き合う事も婚約破棄なんてものも出来ないのだよ。だから、今回は、ボクにゆだねて。さぁ、二人をこの部屋へ。——

 そうして、ボクはストーリーを変える為に用意した部屋に主人公とヒロインは集まる。

「何の用ですか?あの、この人は?」

「ただのモブさ。君をヒロインと呼ぶ。この部屋では、彼を主人公と呼ぶ。それ以外は認めない。……君は、だいぶ大勢に味方されてるね。主人公の取り巻きの中には、君を恋として見ている者も居るだろう。さて、君は、この主人公と結ばれて幸せになる気だろ?でも、それは、この世の神が仕向けたストーリーなのさ。ここに、主人公がいる。もし、ストーリー通り進めば薬指に指輪がはまる。君とのね。でも、その指がなくなれば、ましてやその腕すらなければどうかね?君は、それでも永遠の愛を誓えるね?悪女を国外追放するのは死んでくださいと同じなのだよ。なら、その追放となった原因の婚約者は乗りかえるのだから、一度永遠を誓った婚約を破棄するのだから左腕はヒロイン君から奪ったのだから君が始末をつけるべきだ。分かるね?彼の、主人公の腕を切るんだ。」

「ッ!」

「何を言ってる!そんな事できるわけないとわかってるだろ!さては、悪女の差し金だな?!死刑にするぞ!」

「ここでは、魔法は使えない。ここでは、動きが制限されている。だから、やろうと思えば出来る。さぁ、やるんだ。」

「待て!そちらは右手だ!待て!ッ!……右手だ……ンァァ!!そちらが!左だ!!」

「……アタシ……どうして?……どうして?」

「ストーリーさ、コレも。神が聖女の君にしろと言ったんだ。気にする事は無いさ。さぁ、煩い首も切って……ね?」

「ふふ、アタシ貴方の顔が好きだったの……それだけよ!アハハ!!死んだわ!!アハハ!!コレで、アタシは、聖女よ!!」

「ヒロイン、済まない…主人公はボクだ。そいつは、この話を持ちかけたモブだ。魂移行の魔法を使った。済まない。君を……失う結果になった。……悪女!そこに居るんだろ!!シナリオ通りだ!いい加減ボクに膝をついて……たった……一言だぞ……?ボクを……愛してると……」

 ——その夜主人公とヒロインがこの世を去り、悪女は姿を消した。悪女を指名手配したが見つかったのは、もう歳のいった老婆で……あぁ、過去にそんな事もありましたわなぁ……と言って処刑台へとあがった。その姿まさしく老いぼれで悲しみが包まれた……ギロチンがかすむ最中見えたのは、まさしく美しい悪女……最後の言葉は、「シナリオ通り」その亡き跡は、身体は老婆顔は美しいかの悪女であった。——

 僕等は、抗う。ボクは生きている。シナリオ通りに……。

ボクは誰でしょうか?生きた人は、最初のボクなのか。分からず仕舞い。

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