氷の花のゆれるとき
掲載日:2026/02/21
コリアンタウンにある
神社の片隅に咲く
氷みたいな透明な花を
不思議な気持ちでみていた
触れると溶けそうな
むかしの夢の影のようにうっすらと
風にそよそよとゆれていた
すぐに消え行ってしまいそうな花
ストリートはひとの波がひっきりなしで
さまざまな国のことばが飛び交う賑やかさ
誰からも残されない楽しみの風景が
鮮やかな輪郭を刻み込み流れつづけて行った
美しいひとのシルエットが笑っている
鋭い目の若者たちが弾けあって笑っている
永遠の友情がぼやけてゆく儚い紙風船
小雨のように散りばめられた宝石の笑顔たち
あしたを信じて記憶に封印をする
悲しみの魔法もすでに憶えたし
ただ風のなかでゆらゆらゆれている
美しいひとの笑顔模様の花の顔も憶えたし




