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ひげ男  作者: 尾巻
3/6

脱毛予約

 帰ったらまずは脱毛を予約しよう。

上機嫌で帰宅していたが、大事なことを忘れていたことに気づいた。


次の休みはいつなのか。


はたして明日は出勤なのか。


確認して帰るのを忘れていた。


悔しい。


悔しくて涙が溢れてくる。早く髭脱毛したいのに…。



 ……。



なぜないている?


泣くほど自分は髭脱毛したいのか??


髭脱毛できなくて泣いている自分がおかしくて今度は笑いが止まらなくなった。


ひとしきり笑い終わった後に1人で泣いたり笑ったりしていることに哀しくなった。


情緒不安定だなと自己分析しながら自宅の駐車場に車を駐車した。


せっかくなら怒っとくか?


とも思ったが特に今は怒ることもないので喜怒哀楽のコンプリートはやめておいた。


 玄関を開けるとラビが迎えてくれた。コールはまだ寝ているようだ。


よく寝るやつだ。


特にやることもないのでお風呂に入ることにした。レファのシャワーヘッドだ。これは元カノが欲しがっていたもの。別れる前にクリスマスプレゼントにと考えていて調べているうちに自分も欲しくなって自分ようにと買ったものだ。


ちょうどタイムリープした時間の数日前にYamazonでポイント使って買ったはず。


ということは別れて約半年経った頃だろうか。


 元カノとは住んでいるところも離れている。25歳の自分は丸山市に元カノは丸島市に住んでいる。元々自分も丸島市に住んでいたが別れて1ヶ月くらいたった頃に異動がでて転勤した。 


あれから一度も会っていない。


別れてから20年経ったのに未練を捨てきれていないのか25歳に戻ったからその当時の未練を感じているのかはっきりとはわからない。


また苦い思い出に胸を苦しませながらお風呂場の鏡に映る25歳の全裸の自分と目を合わせ苦笑いを浮かべる。


ー髭だけじゃなくて全身脱毛した方がいいかも。ー



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