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何で私は戻ったのでしょうか?死に戻り令嬢の何にもしたくない日々  作者: 万月月子


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七色の花

アルヴィンと会ってから、私の気持ちはどんよりと沈んでいた。

何だかモヤモヤとスッキリしない気分で、みんなと七不思議の探索を続けていても上の空だった。


「あ・・」


けれども途中でノア達一行を横の茂みの先に発見した途端、私の気分は一気に上がって嬉しくなってしまう。ノアに手を振ろうとして上げかけたその手をギュッと握りしめる。


ノアの隣で笑いながら話しているガーネット・シュア・バーリー侯爵令嬢の姿が目に飛び込んで来たから。


彼女はいつも、いつも、ノアの後ろにひっそりとしていたのに。


今回は隣を歩くのだわ。

私の立ち位置に立って。


私の代わりにノアと。


ノアも穏やかな笑みを浮かべて彼女や他のメンバーと話を交わしている。


私は寂しさを感じて呆然とノア達を見ていた。

声をかけるどころか手を振ることさえもできずに。


ダメだわ。気持ちが沈んでいるところに、更なる追い討ちだわ。


「何見てるんだよ」

後ろからレオンに声をかけられてビクリとして振り向いた。

「べ、別に何も・・・」

レオンは私の見ていた茂みの先のノアを見て不審げに私を見た。

「何で・・・。まぁいいや。さっさと七不思議探さないとタイムアップになっちまうぞ」

そう言って強引に私の手を取りシャーロット達の方へ引っ張って行く。


次は七色の花を見つけたいとアメリアが言ってカレンが、水回りが怪しいと言って学園の中を流れる小川を探索している途中だった。


前回のように整えられたパンジーの花壇ではなく小川の縁の草むらを探して歩いている。


ケイレブ先輩は少しも花壇に私たちを導こうとはしない。


やっぱり全て私たちの自主性に任せてくれるのね。


少し離れたところで私達を見守っているレグルスお兄様と目が合った。


お兄様はノアの方に行かず私達を見守る事にしたようだ。


私がぼんやりしていて心配をかけてしまったからかしら。


レグルスお兄様に大丈夫だと手を振ろうとしてレオンに手をつながれたままな事に気づく。


「レ、レオン。洞窟でもないしぬかるんでも無いから私は平気よ?」

そう言ってもレオンは私の手を離そうとしなかった。

「・・・」

レオンは無言で草むらを仰視したまま私の手を引いて歩いて行く。

「レオン・・・」

強引なレオンにいつもなら嫌気がさすのに、有無を言わさない強さが私の弱った心を引っ張ってくれるように感じてそれ以上なにも言わず手を引かれて小川のほとりを歩く。

あぁ、綺麗な水ね。

日の光にキラキラ光る川面を見て、私の回りを飛ぶ色とりどりの蝶々にも目を向ける。

指をそっと出すと指先に蝶々が七匹止まった。

「わぁ。見て!赤・青・黄・緑・紫・橙・藍よ。まるで虹の花が咲いてる様」

そう言った途端蝶々達が飛び立ち私のおでこに軽く触れた様だった。

「えっ」

で、でも今回は光らなかったものきっと契約した訳じゃないわよね。

蝶々達は再び私の手に集まる。

「ねぇ!本当じゃない!これじゃないかしら。七色の花!」

シャーロットが近くに来て皆を呼び寄せる。

「わぁ。キレイ」

「幻想的だわ!きっとこれの事よ!」

私達が盛り上がっているとケイレブ先輩が引きつった笑いを浮かべて近くに来た。

「ハ、ハハ。俺一人じゃなくて良かった」そう言うケイレブ先輩の横にはいつの間にかレグルスお兄様がやってきていた。

え。結構遠くで私達を見守っていたわよね?お兄様。

近くに来るのが速すぎるわ。

「これは!」

ケイレブ先輩とお兄様がまたしても2人で顔を見合わせている。

もしかしたら、2人とっても仲良しなのかしら。



結局、私達グループは七不思議を二つしか見つけられなかった。

それでも前回よりもとっても濃い内容だわ。


ヒカリゴケの幻想的な洞窟も、七色の蝶々も忘れられない思い出になるわ。


ゴールの校庭に戻るとそこには三大魔導師のおじいちゃま達が待ち受けていた。












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