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光インターネットが速度10Gbps契約が標準になりつつある昨今、でも10Gbpsなんて帯域幅は一般の人には必要なんだろうか。また実際の速度は200Mbpsとかしか出ないとも聞くのに、10Gbps契約が必要なんだろうか。
速度が出ない理由。それは大部分が家屋内のネットワーク機器にボトルネックがあるから。
戸建て住宅の場合、引き込まれた光ファイバーを電気信号に変換するOSU(終端装置)は契約の10Gbps対応だが、LANケーブルを介して接続されるブロードバンドルーターが自宅内は1Gbpsまでしか対応していなかったり、接続されるテレビやスマホの無線Wi-Fi規格がWi-Fi6/6E(IEEE 802.11ax)対応で無い場合は当然ながら速度は出ない。また有線接続の場合は、LANケーブルがカテゴリー6e/6A以上でなければ同様となる。ただそれでも光で200Mbpsしか出ないなんてユーザーの宅内の問題じゃなくプロバイダー側でやらかさないとあり得ない気がする。
ただし、大量のデータをダウンロードするような状況でなければ、200Mbpsでも十分なのも事実。Netflixなら15Mbps出てれば4K放送が観れるとされているので、速めのADSLやWiMax5GまたはSoftbank Airで十分と言える。
対戦ゲームの場合は?帯域幅よりもレイテンシ、つまりサーバーに対して送った要求(敵を撃った、という情報)が結果(敵に当たった、という判定)として帰ってくる所要時間が重要になる。光インターネットの方が無線系より短いとされているが、ゲームのサーバーがどこに設置されているかの方がより影響があるので、光インターネットの契約帯域幅が100Mbpsでも10Gbpsでも関係ない。
これは遠隔治療、医師がバカンス先から手術ロボットを介して手術をする、なんて場合でもレイテンシが重要で、帯域幅は直接関係無い。
結局、個人が10Gbpsの帯域幅を必要とする状況が見当たらない。
光インターネットと提供する業者としても、10Gbps対応の設備投資をしてしまえば100Mbpsを安く売る必然性もコスト面のメリットもないので、10Gbps一つを売る方が望ましい。ADSL巻き取り(サービス廃止)か進む中で、オーバースペックながらも10Mbppのサービスだけが売られていくことになりそうだ。無線系のサービスでもスペック的に十分だが、売り方によっては光のほうが安く見えるからなあ。どちらもサービスエリア外の地域では、動画視聴目的ならば衛星インターネットサービス(Starlinkなど)でも十分な帯域幅が確保できる。レイテンシは300msとされているので、ZOOMでは若干の支障、対戦ゲームは困難だろうが、これらが必要ではない一般の人にとっては無線系サービスでも十分なのだから。