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我が連邦、異世界へ  作者: 縦深防御
12/19

変化

俺は迷っていた


このまま内務人民委員部が力をつければ、元の世界のような悲惨な結果を招くと思ったからだ


だが、事実スパイが国内に潜入し、情報を盗もうとしているなら。NKVDの強化は必然だろう


だが、マレンコフに出された写真に写っていた人間は我々と全く同じ容姿だった。


しかもこの連邦は多民族国家であるため、スパイを探し出すのは、中々困難なものに思えた


しかし、周りの皆はNKVDの強化を推し進めていたこともあり


結果は、「NKVDの国内活動及び敵性分子の逮捕、尋問、処刑の強化を許可する」という形で終わった



首都では雨が降り、窓の外の雲を見つめながら、これでいいんだ。と自分に言い聞かせた


この強化は最終的には、国家の利益に繋がるというジューコフ国防長官やツバキ副官の意見が強く影響したと思う


「悩んでも仕方がないことか…もう決まったんだ…」


気持ちを落ち着かせる


いずれにせよ、人間の国がスパイを送り込んでいるのなら、やはりこちらも真の敵を知る必要がある


こちらからもエルフのシャフール帝国を介して、ヴィレニアと名のつく国家に潜入しようという案が出された


これを俺は即時了承し、連邦議会にも許可を得た


その時の議会で国防長官であるジューコフが言った言葉に、心に残るものがあった


「仕事がなんであろうと、どこに住んでいようとも、我々には共通したことがあります。それは自らの土地に対する愛です。同志司令官は一度この決定にためらわれました。行き過ぎた尋問や処刑があったからです。ですが、これはこの世界に来た我々が共に生き残るために必要不可欠なことなのです」


そうして決定されたNKVDの強化に皆は納得していた




執務室があるゼグラーン宮殿のすぐ横には大広場がある


よくこの場所でパレードやイベントをしていたが、戦時下では何もできない


しかし、まだ一度も攻撃を受けたことのないソフィアグラードでは市民が集まって演奏をしたり、踊ったりするのが見える


「こう見ると、戦時下とはとても思えないな…」


北方の農業地帯が危険にさらされた時は、焦ったが


すでに北方以外の安全な場所に新しい農場が増え、食糧の心配もなくなってきている


首都にいる人間は自分たちは安全と思い込んでいることの方が今は危ない。


だが、外外するな、遊ぶななどという権利は我々にはない


北方方面の偵察隊からは最近は全く魔獣を発見しないという


何かあったのか?勝手に滅んでくれるなら最もだが。


俺が快晴の空を窓から見つめている時、東のヴィレニア大陸では歴史的な出来事が起こっていた。


唯一の人間同士の戦争が行われている。竜皇国=バーシャ戦争が、竜皇国側の勝利で終結したのだった。



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