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全天録  作者: AX-02
第二章 昼
93/261

突入6

前回、やりたかった事の一つ

箱から変形が出来たんだ。

因みに倒したりしても起動するけどその時は、上下反対が一番遅くて、次に側面、次に仰向けうつ伏せ、最速が前回の頭が上の場合だよ。


サイフィ、《内対》「[覚えしかない]」

 〈機竜(ドラゴウェポン)〉のサイズは閉じ気味の翼を除いて、おおよそ20m程度。尻尾が短めで投げ対策がされており、その身は磨き抜かれた銀で覆われ、目はサイバーゴーグルそのものだった。


「ギ」

「散っ!!」


 〈機竜〉の唸り始めを警戒し、散るように指示する。全員、反応が間に合い思った方へ飛ぶ。


「ィィ」


 続く音で床から棘が生え始め、その上で爆発が起こる。知能がそれなりにあるようだ。

 硬さにより耐え抜き、データ収集の後に敵を殲滅……。


「短期決戦だな!!」

[そんな場合に長期化するんですよね~]


 理解がやはり深い《内対(ククラ)》だった。主張と実際の差が面白く、差をどれだけ埋めれるかも見物である。とでも言いたいのだろう。

 実際にその埋める作戦立てるのは、お前なのだが。


「ゼノム!! どうする!!」


 〈光球(ビーム)〉を弾きながら、サイフィが作戦を聞いてくる。正しくセオリーのように。


(《天地一体(オールフュージョナー)》で奴の身を出来るだけ解析する。隙を稼げ)


 〈思考加速(インテリアクセル)〉併用〈念話(テレパス)〉を全員に通した。頷き、まずはシュアが。


「〈防壁弾(バレットプロテクト)〉」


 防御の悪用弾を〈機竜〉の目に射出した。半物理の魔法をどう奴は捌くか。


「ガァ"ァ"ァ"」


 咆哮のような大音量。それだけでシュアの〈防護結界(プロテクト)〉が剥がれ、残るは速いだけの石。


「…」


 シュアは守りや回復系統に自信が大きかったようだ。守りは類推だが、まさか咆哮で破られると思っていなかったのか、顔が厳しい。様々な遊びをした俺が見覚えないくらいに。


「小型のを発見!」


 忍者がそう言った瞬間、空気の発射音が聞こえる。面制圧兵器が放たれたようだ。


 光線(レーザー)が入り乱れる戦場と化す。小型機の挙動は俺には分かるが、他が追い付けていない。この数の雷速を完全に見切るのは、まだのようだ。


「ギッ!!」


 〈機竜〉が吠えようとしたのを、空気圧で封殺する。


 このような訓練はしてやれなかったからな。間に合わないのは仕方ない。


 俺は銃を構える。いつもの拳銃でなく、ライフルのような長さの。


「〈雷線銃(レールガン)〉」


 魔法世界ならではの、前世界の威力より上で小型化された兵器を使う。


 互いや〈機竜〉の関節部に当たらないような、立ち回りと判明し追えるのであれば、恐らく自動な小型射撃機は落とせる。


 先を読み、弾を置いていけば当たる当たる。二つは光線を逆流して落とした。

 残り4つになった時。


「〈影縫い〉」


 忍者さんが、サイフィの入れ知恵技能を発揮し〈機竜〉の動きをかなり鈍らせる。

 機を逃す訳がないので〈雷化(スパーキング)〉して距離を詰めた後。


「起きよ、喰らえ《天地一体》」

[ワーイ朝ごはんだー]


 《錬成》が組み込まれた《天地一体》を起動し、内側に取り込む。普通に取れたので、素材には期待していない。


[高品質〈灰稀(ミスリル)〉っすね。魔力伝達率で言えば〈日緋色金〉よりは上だから、使い途はあるぜよ]


 まんま銀製ではないので安心したが、要するに〈日緋色金〉に勝てる部分が、伝達率しかない素材で作られた存在と言う事だ。

 情報が少ないので、取り込んだところから〈分体(サブ)〉を流し入れる


(ひょっとして、俺が硬めたら)

[通らねぇな。龍脈から引っ張り息吹きでやっと0.01mmってとこか]


 いつの間にか、破壊推定までされていた。龍脈を処理飽和まで流した〈息吹(ブレス)〉でさえ0.01mmしか削れないのか。

 

(俺が食ったのって、将来〈勇者〉の聖剣を職人がミスりながら作る運命だった〈日緋色金〉じゃないよな?)

[考えすぎだよ]

(そうだよな。そんなわ)

[ミスるんじゃなくて、そのサイズの剣だろ?]


 率直過ぎる考えだ。その〈勇者〉の種族は人間以外であってほしい。


「グオオォォォオン」


 〈影縫い〉から脱却した〈機竜〉が矢鱈に暴れ、床の破片が飛び散る。


「ぐふっ」


 目に破片が来て閉じてしまった忍者に、尻尾が当たり彼を飛ばす。場外は漆黒だ、生きて帰れる気がしない。


「〈環扇(エアサイクル)〉」


 サイフィが風で三段階の方向変換を行い、忍者は場に戻る。〈機竜〉の追撃を避けつつ。


「恐悦させて頂きたい」

「よかろう」


 と喜びの許可を貰う。中々に出来た関係、俺には到底無理なものだ。


「〈全快(リライフ)〉」

「どうだった?」


 集合し、シュアが忍者に回復をかけ、サイフィが得た情報を欲しがる。


「高品質〈灰稀〉製だったな。それ以外はまだ見えないが……」


 回収要請が届く。〈機竜〉にへばり付いて、完全な擬態をしているようだ。


「見る為に注意を惹いてくれ。さっきより短かろうと構わん」

「なら……〈飛断界〉」


 俺に使われた覚えのある技の派生が飛ぶ。〈機竜〉が始めての大回避を行う。そんなに恐ろしいものだったか。


 大回避を察した〈分体〉が床に落ちているのを回収。サイフィは先程の位置から離れ〈機竜〉に警戒。シュアと忍者は二人で待機のような状態だ。


[ほーん、毒持ちで闇持ちで原子力が少々ね]


 闇は間違いなく俺のせいだな。原子力はいずれの時にか立つ領域なので、深くは気にしない。

 無害化を実質ノータイムで出来るものを、気にしてはいけない。


「毒と闇を確認。対爆発、対無色光線をしておけ!」


 またも指示を飛ばす。サイフィが「まさかダンジョンに見せたのか?」と言いたそうな顔をしているのを、身を竦めて知らない素振りで返す。


「おっと、二陣目だろうが」

「出させないよ」


 〈機竜〉が隠していた小型機を、俺とシュアが飛び立つ瞬間に壊す。隠し処のせいか動きが、ぎこちなく余裕を持って動けた。


「ギギギギギギギ」


 強めの手段の、毒と闇を振り撒きながら、文字通りの暴走をし始める。

 場の全てが紫や黒で埋められる。俺の〈気箱(スカイブロック)〉で全員空中に避難だ。


「ギギィ」


 〈機竜〉は翼を広げ飛翔する。真上に硬めに作ってあった〈気箱〉を貫通して来た。推進有り余りの証明だな。


「癪だが色を着けた。踏み外すなよ!」


 サイフィ達を残して、俺は毒と闇の回収に向かう。が〈機竜〉の狙いが俺だったようで、急旋回し急降下してくる。


 しかも口元に力の収束が見える。これは……核の一線というものがくる。対抗すべきものは……。


 サイフィ達が阻止の踏み込みをし始めるのを。


(射線に来るな!!)


 〈念話〉で止めた。久々の発射なので、全てのブレを考えれば当然の措置であろう。


[水分充填完了。圧縮開始………装填完了。口径査定完了。推進による推定速度は]

(知らんな、禁圧解除)

[了。〈水神龍王(アフラ)〉発射]

_______________________________________


「なぁ……サイフィ様は、無事だろうか」

「何を心配しておる。不敬だぞ」

「嫌な予感?分かるわそれ」

「例えば?」

「ゼノムとお宝の取り合いで」

「シュアの耳に手を出して」

「ふむ………性分を考えればあり得なくはないが、ゼノムが居れば大抵の危機は…」

「そうだよ。耳に至っては考える事が恐ろしゅう」


 元無人島では、サイフィの帰りを待ちすぎる人と、そうでない人に分かれていた。


 どちらも大抵がゼノム起因のメリット、デメリットで話をしている。メリットは実力、デメリットは性格だ。

 彼処まで思考の放棄のような笑いをする事に、頭がどれだけ困惑し、距離感の崩壊を防ぐ事にどれだけ汗を垂らした事か。


 瞬間的に全員が海を見る。何かを予感したのか。


「うぉう、おうおう」

「ここで地震?!」


 揺れが彼らを襲い、次には。


「うわぁ………綺麗……だけど」

「津波ですな。逃げますぞ」


 天高く飛沫が太く上がる。それ単体であれば、いつまでも見ていたいが。

 孤島への津波は甚大な被害でしかないのだ。俗に言う沖や海流が速攻なのだから。  

Q 露骨にシュアへのヘイト溜まらないね


A 癒し系にヘイトはあり得ない(白目)

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