まさに赤
上手く書ける方法
1.まず投稿直前まで書きます
2.保存やコピーを取らず削除、アプリを落とします
3.書き直しです
《内演算》[賽の河原のような何か]
《座標詐称》「つまりこの回は深夜にやらかし、明日の事を考え寝ることにした回と」
謎の集団とは別のルートで進んでいると、それなりのでかさと濁りの川を見つけた。デュラムを入れても何処にいるか分からない。
水質は十分に良く。
『海より調子がいいです』
元気な笑顔で言っているのだろう。顔が見えていたとしても変化が分からないけど。
普通に狩りをしながら進む。途中で。
[名前付けたら獣耳美少女、創れね?]
と《内演算》が発想のいいものを提案してくるが。それは駄目だと断った。理由は一つだ。
(天然物を俺は欲する)
ただそれだけだ。生物種なんだから自然に出来たものの方が良いに決まっている。
[明らかに人の業が見えるんですがそれは……]
気のせいだ。それで業というのなら、それを可能にした神こそ該当するべき存在なのだ。人はその次の次であり筆頭ではない。筆頭でないだけだが。
森を抜けた。それは人が手を入れている証拠だ。幸いデュラムはまだ川に隠れていられるから良い。しかし俺は顔をまた変えなければならない。
周りに人がいないことを確認し、木陰に入る。次はどんな整形になるのか、考えながら待つ。
暇潰しに現在時刻を見る。[11:21]それだけでいいのに、地図をバックに表示。しかもただの表示ではない。出発点と現在地の距離も出る。人外である事を深く認識させたいようだ。謎でしかない。
終わったらしいので、川へ見に行く。視界に入った瞬間、水を叩く。何故この顔にしたのか詳しく聞きたいものだ。
[ほら、これまで犯罪者じゃなかったじゃん?]
なんという言い訳だろう。これでは戦時中や警戒体制でなくとも、不審者や不敬罪として憲兵に連れられる。そんなレベルのブサ男が生成されていた。
「………何を読まれてらっしゃるのやら………」
デュラムが絶句気味の感想を述べる。そうなるよな……分かるぞ。
また西を目指し進む。しかしなんという長さと深さの川だろう。デュラムが居るのに行き交う船は、気付く様子がない。
船を眺めていると、少し大きな船から人が投げられた。死体とかではなかったのか、泳いでこちらに来る。
一直線に着いてから走ればいいのに。何を狙っているのだろう。
「くっそ……最下位か……大体なんで魔法系に腕相撲なんか……」
川から上がっての一言から内部であった事を察する。多分、上司が酔った上で、開催した腕相撲大会に強制参加。そしてボロ負けの罰ゲームとして『ここから徒歩な。男で帝国騎士だし余裕だろ』と投げられたのだろう。
「うぅふ寒い。おい、そこの。外套を貰うぞ」
「すいません」
その気はないし取れないんですよ。なので一言、謝って過ぎ去ろうとすると。
「おいおい。俺が何なのか分かってんのか? おい?」
めっちゃ絡んでくる。相手が分かってたとしも、無視る場合を考えていないようだ。で、そういう奴は。
「俺はハスト・ブレイ帝国騎士だぞ? ゴミの冒険者じゃないんだぞ?分かったらさっさと寄越せ」
まぁそうなるだろうな。しかし感謝はする。国の名前と何制か教えてくれてありがとう。絶対口には出さないけど。
それと冒険者がゴミ?嘘だろ?少なくとも〈天烈〉の方々なら今、浮上中のデュラムに気付くはずだ。一応、来なくていいと〈念話〉を飛ばす。
「黙ってねぇで寄越せ!! ゴミ顔面!!」
俺じゃなかったらお前今頃、百八分割か悪霊に殴られてるぞ。人の顔を気にする奴の方が、総じてゴミだからな。
[やけに底辺センサーが敏感ですね。現行犯ですか?]
(やめてくれ、死んでしまうぞ)
[…………ホトトギス]
人を苛つかせながら俳句を詠んでいた。何を言っているのか俺でもよく分からない。言える事は。
「………どうやら死にたいらしいな」
相手の我慢の限界が来たようだ。無視られて歩かされたからキレる。反応としては一般的だ。
相手の腕にオーラが見える。妄想脳からすると素人にカテゴライズ。何せ色が付いてるからね。色から察するに、自然物利用の攻撃だろう。
「………?! 何故倒れない!」
嘘だろ?! そんな表情こっちがしたいわ。ダメージになっていないとはいえ、こうげきのしょうたいがつかめない! は不味い……。同じ系統の上位版が来ても、気づけないという事だ。
[あー酸素濃度が弄られてますね]
うちの情報科が早速見つけた。成る程………ん? なんで酸素濃度だけ弄れるんだ? 軍か研究員に、現代からの転生者がいないと成り立たないぞ。これはちょっと事情聴取しないと、駄目ですね。
「攻撃していいのは反撃を考えてる奴だけだ」
そう言いながら、背中を押さえて腹に拳をお見舞いする。可哀想に…気絶出来ない中、質問に答えなければならないからだ。
「さて先ほどの風魔法だが……全員使えるのか?」
「ゴフッ……誰が…」
「勝者が敗者に問い出しているんだから、答えろよ。それとも帝国は勝敗すら分からない馬鹿を、兵や騎士として扱うのか? 違うだろ?」
相手は唇を噛んだ。
悔しいのぅ、悔しいのぅ。と煽りたかったが流石に止めた。ゲームのチャットの気分で、言葉を発してはならない。
「……………魔法系ならほぼ全員、使えるぞ。」
「その訓練はいつからあった?」
「俺が入る前からはあった」
それなりに有益な情報を得た。うろ覚えで、感謝の回復魔法をかけておく。
「一番近い都市を教えてくれ」
「…ぇ? …………ここから西南に行けばある……知らねぇってやべぇ……」
僅かな呟きは聞き逃さない。言及はしないが、怒気か殺気を流した。首が神速で伸びたので伝わったと思う。
別れの挨拶をして西南に向かった。そろそろデュラムの色が見え始めたので、藻に紛れさせて対策を考える。俺は出なかったが。
[《魔物使い》があるなら《召喚士》あるやろ]
と呆れ《内演算》が案を出した。ファンタジー推察脳になりきれていないのを恥じて、顔が熱くなる。10歳と超絶美形主人公と手袋・靴下教教祖を、見直そうと思った。
熱さの引かぬ内にデュラムと契約を結ぼうとする。人がいないのを確認して。
「デュラム。お前と召喚契約をしようと思う」
「はっ! 喜んで! 何時であろうと主の呼びに応じ、主の障害を砕破せん。違える事あらば、我が魂魄とこの身を捧げたり!」
「んっ! ……………等価に召喚の安穏と絶大なる威を授く。違えたらば、我が名と霊を与えたり」
「「〈召喚契約〉」」
打ち切りレベルで成立した。文言を即興で考えたが、契約違反の部分が互いにハイレベル……魂が安い。
「………っ。…このような待機空間を……感謝の極み」
される側になるか解説されないと分からないが、アットホームなのだろう。とりあえず自信満々に。
「当然だ。だがそのままと思うな?」
と不確定な未来を確定のように仄めかす。《内演算》が詐欺師のレッテルを貼りに来る中、デュラムが待機空間へ行き姿を消す。細かく調べられない限りは大丈夫だろう。
幾度の勝負を終えて、血の気の多さは間違いないと断言出来るようになった。全員怖い奴だった。即死効果、-140℃、気化殴り、脱水……対策済みのような人が多かった。しかしこの列に並んでからはなくなった。
綺麗に並んでいるので飽きが来る。なので目を良くして眺めようと思う。まずは看板を。
[帝都 ハス・テウス 正門]
………そりゃ知らないのはないわ。
俺「そうだ!小出しにすれば継続するんだ!」
言語の壁「これは地雷」
物理法則「控えめに言って吐瀉物」
非メタ「禁忌に触れたな」




