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全天録  作者: AX-02
第一章 朝
20/261

幻想は必ず終わる

《錬成》「描写がないだけで使われてたんやなぁ」

《自動攻渉》「死ねよ」

《座標詐称》「俺使わないと危険だよな?使ってくれよ?対剣士とか……」

「なっ、下だと!」

「落盤させる気か?! 脱出するぞ!」


 そんな声を聞きながら俺は、掘っておいた穴を抜けていく。ノータイムと感じる早さで、開けていた空間へ到着した。


《物体変化》で自分を作れるのでは? と思い付き実行してみたら、案外上手く言った。

 多分、魂が大丈夫なら、この体は「死な安」になっているのだろう。うーん逸脱。


 それに《錬成》持ってて良かったと思う。これがなければかかる時間、掘った長さが悲惨な事になっていただろう。


 追って来ないのはあり得ないので、横に移動しようと穴を開け始める。勿論、通ったところは埋め、魔石は食して。





《物体変化》と《錬成》の合わせ技は、効率良く進む。炭鉱夫もありかもしれない。


[古に封印されし守護の神玉を求めて?]


 そんな都合のいいものが、あるわけない。それに封印された理由が邪悪だったからじゃ、世界が終わる。また聖神が封入されていたとしても、俺の種族が変わってしまう。

 粘天使(ウーズエンジェリオン)とかに変えられるだろう。


 神々ってのは我が儘なんだ。神に付随する不老不死の性質というのは、いつまでも餓鬼であるか、不要な情報と判断したらすぐに抹消する事が出来るものにしか現れないらしいし。上位者に寄ってなれば、付いて行くしかない。不老不死のままが良いのであれば。



 そんな風に考えて現実に戻る。似たような光景が続き飽きた。


 解消するために予定を立てる。脳内地図を出し考える。現在は直下した地点から北西だった。


(北と西はアレだし……東は目撃されたから探索隊組むだろうし……南だな)


 方位が定まり向きを変える。行き先が海であるため想定される相手は。


(鯨、鮫、貝、蛸、カジキ……リヴァイアサン、レヴィアタン、薄汚れた緑の蛸………どう釣ろうか…やはり海産物を使い……………寿司食いてえ)


 勝てない存在を意識した結果、食欲が沸き上がる。死ぬ前に食べたいという、無意識が働いたのだろう。


 人間の観測を掻い潜ってる可能性があるので、想定は間違えていない。 

 リヴァイアサンかレヴィアタンは場合によれば、七大罪の王に属しているので、格が圧倒的だ。

 また薄汚れた緑の蛸は、精神汚染耐性が半端だと駄目なので、付いた気がしない今だと確実に負ける。


 戦闘を回避する為に、相手の欲求を刺激する事を考えて、自分が刺激される。


[美味しそう………]


 前提として醤油とわさびが必要だな。しかし……余裕がない。

 怪盗のように変装して街中で探すにしても、警部が現れるのが関の山。どんだけヤバい事していたか戦慄する。


 話題が落ち着くとまた変わらぬ光景と音。もうこれは………俺は目を閉じ、映像作品を眺め始める。




 [22:37]。恐らく7時間ぐらい掘り続けた頃。

 とてつもなく硬い何かに当たった。全体を見るために削り出す。蒼い壁が見えた。

《空間覇握》を広げて観察。生物の一部ではないらしい。直接、手で触れて《錬成》の行使をする。


(ぐっ………抵抗しているのか! ……重い…)


 どうやら強靭な物で、手で触れていたところを3°曲げたくらいしか出来なかった。


(まさか幻想鉱物?ミスリル、アダマンタイト、オリハルコン?ヒヒイロカネ…はないか冷たくないし)


《錬成》の限界を越える物体だ。欲しい。消えてしまった装備をもう一度……。


 もう補食以外の手が思い付かない。《錬成》の成長を待つにも、他人に見つけられたら終わりだ。


 俺は補食を選んだ。手先がドロドロしているのが分かる。掴むと、ムニュという擬音が合う粘土のように取れた。採掘方法が確立された。


 体に入れ込み。時間がかかっているようなので、胃(前世界で)の位置に意識を集中する。


(魔力回路直結)


《内演算》に指令を出し魔力を胃に送り込み……。


[注意! 炉心化する!]


 はい?そう考えた瞬間。全身が胃に痛みを伴って、収束し始める。

大剣で切られた時とは違う継続する激痛に、耐えきれず意識を手放してしまった。


_______________________________________



 いつの間にか前世界の、都会に立っていた。どこか朧気なので、夢なのだろうと思った。適当に歩き回ることにした。


 夢というのは謎な現象が起きる。今回は、明らかな都会の中に母校があった。笑ってしまい周囲からの目線が刺さる。

 笑い終わった俺は母校へ行く。体育館が騒がしいようなので、入り口から覗いてみる。


「やっと来たか。さと……いやゼノム」

「遅いよ! ほら席付いて!」


 と入り口にいた男女に………嫁にしたかった巫女と双剣使いのキャラに言われた。なかなか精巧に再現されている。流石は俺の夢と思い。


「ごめん、ごめん。で席どこ?」


 と笑いながら聞く。


「んもう。こっち」


 巫女が俺の手を引く。貝殻繋ぎで。

 テンションが上がったが、ここで襲う訳にはいかない。この世界を崩してはならない、と思ったからだ。


 手を引かれ中に入ると、記念撮影の為にか、並んでいた………実に様々なキャラが。


魔王と魔王様と覇王が並び、覇王の膝上には水色の球体。

警官が動画サイトのイメージを2つとも持っている。

ピンクの球体の上に星形の勇者が乗り、その隣で少年が荒いポリゴンのロボットを肩に乗せている。

後ろの方に、機銃が外された赤い戦闘機が置かれ、いつの間にか屋根が消え、宇宙から巨大な男が見ている……。


 その他も沢山いた。これカメラに収まるの? と言いたい位だ。そんな並びの撮影で俺の席は………センターだ。

 まさに強欲。しかも席に着くと。


「特等席」


 そう言って巫女が膝に乗る。想像をせずに、そういう構図になるとは………これは理想の夢だったか。


「はいでは撮りまーす」


 声を聞き、カメラを見るが誰もいない。きっと彼なのだろう。キャラ設定までも細かい夢なんて、最高だな。


 幾つか撮った後に、視点が急変し俺がカメラとなる。しかし俺は席にいた。前世界の姿で。


カシャッ


 その音とともに世界が、モノトーンに変わる。カラーなのは一枚の写真_

_______________________________________



(暗い……目を瞑っているからか)


 夢から覚めた俺は、手を動かす。時計が当たり確認する。

 [8:47]。それにしては暗いなと思いつつ、起き上がり戸を開け階段をお__


ゴン


 岩の壁に当たった。疑問が浮かび上がる、なんで岩なんだ?と。状況が飲み込めなかったが。


[ゼノム・ルマ=ウーズは収納空間を手に入れた。種族が日緋粘人(ドゥラムハーフウーズ)となった。異世界が9上がった(意味がない)]


 の《内演算》の言葉で思い出し。


「異世界に来てたんだった」

俺「防御ステータスが急に上がった!

 《内演算》の処理速度が恐ろしく上昇した!」

《座標詐称》「うぁあぁぁぁぁあぁぁ!!」


《自動攻渉》「鬼畜ですわぁ」

《内演算》[流石にあれは駄目だわ]

《錬成》「5部か?」

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