表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
全天録  作者: AX-02
第一章 朝
19/261

かかったな(キリッ

深夜テンション



「いだぁ"あぁぁぁぁぁぁ!!」


 心からの絶叫。尋常ではない痛みが迸る。痛みから逃れる為に暴れ始め。


ビチビチブッ


 拘束が解けた。しかし逃走を始める余裕なく、のたうち回るしかなかった。


「あ"ぁぁぁ"ぁ"ぁぁあ"ぁ"ぁ"ぁ!!」


 本当に痛い。ショック死してもおかしくないくらいだ。押さえつけられてなかったら、歯にフッ酸より跳んだのではないだろうか。


「ぬんっ!」


 追撃を避けるように転がり続ける。地面に大剣が入るのが見える。まだ二本足で立てない。


「〈木腕〉」


 またも木の根が襲い掛かる。流石にくらいたくないので。


(《内演算》!! 頼む!)

[ダメコン………よりは優先すべきか]


 精神的に狙いが定まる訳がない俺は、《内演算》に対処を任せた。外套がソーローラーとなり切り裂いた。


 引いてきたが、未だに痛い。斬られたらこんなのが走るのか、絶えないのがおかしいくらいだ。

 傷口を確認しようと、手を回す。


「?!」


 ブツが消えた時と同等の衝撃が来る。綺麗に割れていた。それはもうパックリ。

 余りの出来事に、寝姿勢のまま動きが止まってしまう。時間は3秒程度だろうが、プロがそれを逃す事はない。


「〈氷拘〉」

「〈氷柩〉」


 足が凍りついた上で、全身を越える氷塊に閉じ込められ、外の情報が遮断される。《空間覇握》も効かなくなった。


 痛みがかなり引いた。凍結効果のありがたみを深く感じ、焦りつつ次の手を予測する。


(彼らならばこれで封印なんて事はせず、撃破に来るのは間違いない。その手段はどうなる? ……昇華…冷凍粉砕……)

[考える前に出ような?]


 火を手に出そうとするが、点かない。氷に閉じ込められたら火なんて出ないか。 

 次の手は体活性だ。気と火を自らに入れ込むことで、寒さに耐性を付けれる。という漫画技能を実行する。少ししか溶けなかった。


(あーヤベーこれバフの時間ですわー。笛吹いて、薬飲んで、種食べて、爆弾置いてますわー)


 かなりの時間がかかった。45秒は経過。致命傷以上が確実に待っている。トラップのような物も十分に置けるだろう。


 予測は正しく、とてつもない存在を感じる。

 冷凍粉砕の為に、バフ盛りマッチョが防御を考えない姿勢で溜めているか、昇華の為に陽を顕現させたのだろう。陽顕現だと、酸素が足りない! なんて事になりかねない。


 衰弱してる要救助者たちを考えているのだろうか。今後の俺による被害予測は、半端じゃないだろうし、仕方ない犠牲とも見れるが……気分が悪い。


 体や硬化外套を氷に押し付け、摩擦熱と削りをし、出来た空間に火を灯すも、分厚い氷が厚い氷になっただけだった。音のみが伝わる。


「おぉぉ〈竜断〉!!」


 大業な名を付けられた技能が振られたようだ。

 氷がバターのように切り取られゆく。見えているのだが避ける幅がない。


 また? しかも次はマジな方の断腸? そんな痛みは









([お断りだ])


 そう思って俺は粘性体(ウーズ)形態となる。

 前回との違いは、見た目が一切変化しなかった所だ。内臓、骨が溶ける感覚があっても、皮膚まで溶けてない。


 凪ぎ払われる剣が、左腕に当たるが抜けて胴、右腕も通過していった。痛くなくてよかった。


 氷がずり落ち、上半身と下半身が分かれる。そしてテンションが上がる。


(これがデュラハン、オートマタの気持ちか…)

[どっちにも感情なさそうなんですが]


 どうやら《内演算》は分かってないようだ。生き残れたら、人の消えていった世界の機械達の物語を見せよう。今の俺ならラストシューティングを、完全ソロでいける気がする。後があれば、動画でしか楽しめていないゲームをプレイ出来るようにしよう。


「終わってねぇ! 斬った感触が悪すぎる!」

「馬鹿な……」

「斬撃が通りにくいなら〈水粘体(スライム)〉だ。火で攻め……」

「待て待て。救護必要者の移動が出来ていない」

「細かく処理……どのみち粉々にしてあげる……」


惜しいなぁ粘性体(ウーズ)なんだ俺。あんなにプルプルしてないし。そう考えながら、分かれた体を接着する。


 細かく処理ということは、細かく凍らせに来るのが予想。切り刻む必要も出るから、風の付与(エンチャント)もあり得る。ファンタジー式の戦法の理解が深いのだよ! 転生者は!


[名前変えて前世のままではない体……転生だな]


《内演算》が納得してる中、戦闘が再開された。

 外套をビッグシールドにして防戦。殺す気がないなら当然のことだ。


 予想通りに温度が下がり、相手の切れ味が上昇された。

 血(?)が斬撃等で飛ばされ、凍り付く。再生に使わせないのは、半固形と戦う時の基本だが。粘性体(ウーズ)形態から、粘人(ハーフウーズ)に戻っている。


 見た目の変化なしで、ステータスが変動する……なんて不親切なDMMORPGなんだ。


「核を探せ!」


 そう言えば、そういうものだったよな半固形魔物。俺も探してみるか…………………………あえ?ない?


 それズルくないですか? な状態になっている。鎧がないので、シールドを越えられたら体に入るが……痛! ……くない?


 いつの間にやら痛覚遮断の技能を覚えたようだ。粘性体(ウーズ)形態の応用で神経だけ溶かしたのか?


[魔力回路だけになっております]


 それが一番効率的だろう…あ…人要素、消えてる…。


 状況は動かない。

 回復役職な人達は離れて、巣に連れ込まれてた彼女達を看ている。戦闘員も怪我は軽いもので、全て転けて付いたものだ。動かないなら、多少無理して動かしたくなるものだが、スキル補完がえげつない俺は鉄壁。

 結果として互いに攻め手がないのだ。となれば、やる事は私的に一つしかない。

 ビッグシールドを地面に刺し。


「そう言えば発見が、ずいぶん早いじゃないか。何か使ったか?」


 お話しだ。出来れば異世界(ここ)の技能や技術を、現場の最前にいる方からも、聞きたいからだ。

彼らは黙り込むが動作もなくなる。迷っているのだろう、倒す見込みや善性を考えて。

 ………悪質な部分が今さっきあったから、善性の自信ないけど。


「位置を知らせる石があってね?それを君に付けてたんだ」

「ほぅ。それは自作の?」

「買い物だよ」

「いいなぁ……ギルドにも登録出来ないし、長居も出来ないからさぁ……買い物なんて……」

「魔物に生まれた不運だね。しかも重要なものに入ったんだ。野生だったら捕獲して使ってあげれたけど」

「つまり〈魔物使い(テイマー)〉があるってことか?! したい!」


 互いに情報を出す。チームの頭脳感。しかし館で見たものしか出なかったけど、仕方ないね。それよりも。


(《内演算》? お前気付いてただろ?なんか付着したって)

[シラン]

(花じゃねぇか! 答える気ないならそう言え!?)


 こいつ……何を狙ってやがる。スキルが敵か味方か考えている間に問いかけられる。


「名前聞いてなかったね」


 自己紹介の場の提供ありがとうございます。

 名前がキーの魔法もあるだろうけど、エルフじゃないし、名付けパワーアップがあるんだから大丈夫。口約束の拘束なんて端ものよ。


「ゼノム・ルマ=アウゴだ」

「そう……あるんだ……」


 彼は一度下を見て考える素振りをする。

 考えがまとまったように顔を上げ。


「見逃せないね!」


 瞬間、俺に斬撃が入る。()()()()に隠蔽接近されたので、こちらも予定通り……


 地下に逃げます。

《内演算》[いやー使われる回数多くてwww過労死くるかなーこれww]

《物体変化》「分かる~使いっぱしりだおwwww」


《自動攻渉》「実質オートであることに後で気付いたらしい」

《座標詐称》「俺……輝ける原石って思ってるんだ…」

《錬成》「また作ってくれないかな……装備」


《空間覇握》(調整されて使われてる前提の俺は、クールに黙るぜ)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ