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全天録  作者: AX-02
第二章 昼
128/261

対応

ブクマが増えて減ったぜ!


Q え?スキル、マジで無し?


A 馬鹿には扱い切れないのよねー。更には最強の条件の既知を隠しつつ、物語を続けるという

マゾな事をするのがワイには駄目だったよ……。

スキルだのをしっかりやれてる作品は、それだけ凄ぇんだなぁって。


Q もしや〈原初球(エデン)〉勢は放置ですか?


A パワーアップして今の戦場に駆け付けて欲しいんか?俺なら分かるはずだ…そんな展開は望んでないし書ける訳がない事を。

 星々の瞬く円卓、最近は定番となった会が始まる。何度も発生する問題に、日頃はのんびりだった神々は疲れている。


「今回の題は~………?」

「ゼノか? ルシュフェルか? それともサイフか?」

「もう百年は放置でいいのでは?」


 面倒さ、眠気、手の付けようの無さ。それらが混じりやる気の低下を引き起こしている。


「今回は〈無〉耐性の話をする」

「…うわぁ………」


 レーウェンが苦い顔をして声を漏らす。理解はしても実験で何度も失敗し、再生に時間をかけた星霜を思い返して。


「〈無〉には実質的に、時間や空間あるいは可能性と言った要素がない。そのような空間で存在し、行動するにはどうすれば良かったかな?」

「………それは何年前にやった話かの?」

「千年前だ」


 思い出せず頭を抱える組と、言っていいのか悩んで頭を抱える組に分かれた。


「自我の完全固定を、攻守全てに意識のブレを一切起こさずにいる事……でしたか?」

「その通りだラビオン。〈無〉は存在否定のようなものであるからそれに耐久するには、自らが存在するのに必要な全ての軸を、自力で作り扱い続けるのだ」


 神々をして難しい事でレーウェンの例から分かる通り、失敗すれば幾年も回復を待つ恐るべきものである。


「〈無〉をルシュフェルが〈大緑(フォレクタ)星系〉に発生したモノにぶつけ、モノの核の破壊に失敗。ゼノムが破壊した」

「「「ッ?!」」」


 驚愕に全てが止まる。実戦配備不能を生きた年数で言えば、一年未満の存在が成功させたのだから。


「一発で成功……? いや……ヴェラド様! 現在のゼノムは?!」

「鉄の雨の中を『元気に』活動中だよ」


 真に成功したか疑ったレーウェンは、ヴェラドにゼノムの状況を聞いた。そして返答には完全成功の意味が含まれていたのを感じ、硬直した。


「いやぁ、ここまで異質とは思わなかったよ……」

「対戦をしようか」

「待て待て、その前に慣らして置かねば」

「待つのはレプトお前もだ」


 レプトとグリナは相変わらず戦いに生きている。種族として頂点たらんとするのは、神に至ろうと変わらないものなのだろう。


「それで……〈無〉に適応した彼の処遇は?」

「これまで通り何もしないさ。仕事を終えるまではな」


 終えた時に何が起きるのだろうか。ゼノムとは別の理由で未来を読めないヴェラドに、神々は期待した目を向ける。





「そん……な……」


 レーウェンは一人、円卓に残り掃除をしながら、ゼノムが遥か先の性能である事に震えていた。特殊にせよ防御能力は上に行かれたと言っていい。〈無〉による攻撃は理論上最強なのだから。

 

 何にも属さぬが故の対応の難度、二度としたくないと思い実験6回目である千年前以後、本当にしていないものを他人が軽々しく。


「私は魔導の探求者なのよ………」


 生を振り返り〈真祖(ドラクル)〉に至った日を思い出す。

 あの時も耐久力に苦しんで、半ばで瀕死をみて。


 【これ案外イけるわ~。プライド捨て前提だけど】


 このような言語と断定出来ない声が…………。

_______________________________________________



 空気の変化を《内対(ククラ)》のみが訴えている。確かに敵対勢力の建築物をそのまま利用中なので、仕掛けがあったとしても不思議ではない。


「どうだ?耐えられそうか?」

「無理せず眠りにつこうではないか」

「起きてないと駄目?」


 上目遣いされたら寝かせるしかないじゃない。しかもまだまだ彼女達の方が強いのだから、イエスマンになって問題を起こさない方がいい。

 露骨に俺だけに効いていない睡眠ガス……本当にそうだろうか。その程度の事であれば、シュアの薬効消去やルシュフェルの効能上書きがなされるはず。


[この世界の存在に特効……友人関連だな]


 全ジャンルにおける『上から殴る』……根を詰めて説明した覚えがある。友人を思えば出てしまうアレらにも、付与されているかのようだ。

 となれば理は2つ。俺の回想によるダイレクトダメージか、回想により解除された扉から友人意志が参入したのか。どちらにせよ俺が居ないと成り立つ事はない。つまり俺のせいと…同時に俺でしか根本解決にならない現実。


(タチが悪いな~)

[分かるわー、他人の体で遊ぶ奴だし]

(種族が戻ることはないし)

[いざとなれば私を盾にする気満々だし?]


そんな現実よりも酷いと言える部分のある自分。笑うしかない。


「「スーー……ィーー………」」


 撫でるだけで相手をしていたら二人とも寝てしまった。至福を感じながら外の様子を確かめる。


 あくまでも戦争であったと思い出した。歩兵や工作兵による夜襲がないなんてあり得ない。現に百人規模で来ている。


「使えるのは……銃火器と翔ばない刃か」


 使える技能や物品を確認し、作戦を立てる。二人を置いて行けないので籠城と決まった。

 砦を室内に築く。音とGを感じるはずなのに目が覚めない。どうやら本当にそういう時が訪れているようだ。


 出来る事なら通信を傍受したいが、使えないレベルの制限がされており《内対》を回す余裕はない。

 どう切り抜ける事になろうが、二人へのヒットは許されない。そう心に決め、弾を込める。

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