居ぬ間に
あぁ?!ブクマが!!増えてる!!
追記
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「どうだった?」
「思考が凄まじい。前の世界がどれだけの制限をされていたのか…先は計り知れない」
レプトとゼノムが退場した円卓で、彼の話が続けられていた。
レーウェンは、ゼノムの思考を常に覗いていた。まるで常識のように、自分達の能力や種族的性質を当てはめて考え続けるゼノム。力関係となるとほぼ正解を出すのが、恐ろしい存在だ。
しかも、具体例がはっきりとした像である事が、大問題だ。例え情報に強い第二人がいたとしても、鮮明な像となるには、染み付いた記憶でなければならないのだから。
そしてその情報源は全て『偶像』だ。何が不可能で当然の世界だったか、それが可能となったら……計り知れない領域に達してしまう。
「あいつの目、キモ~い」
フローは向けられる目線に、美しい以外の感情がどっぷりなのを理解していた。
あれは覚えがある。庇護を盾に、体を要求してくる系統のものだと。その後の、連れ白の扱いで確定した。ヤバいテクニシャンだと。
お菓子だけ貰って逃げる事を、決意する。
「しかし〈原初球〉に残したもの達からは、好かれているようですよ」
レエは、纏われた気質から精霊に好かれていると判断した。慈悲のある行動がなければ、寄り付く事はないのだ。単なる大きな魔力ではなく快いと思わせ続ける。
それを闇の権化職でありながら可能に。その事に興味を向けていた。
「あれは強い。どこまで伸びるのか本当に見えなかった」
「〈根元〉へたどり着けませんでした」
センペカとラビオンは干渉をしていた。センペカは未来の固定を狙い、ラビオンは〈根元〉の破壊を目指していた。
未来の固定をする前に未来を見るも、分岐、消滅、生成が複雑で固定が困難。また固定の解除もすぐさま行われ、規模を大きくする必要がある。そうなれば会の途中に、爆発を起こす事になるので断念した。
外縁は素通りだった。第二人と目を合わせただけで、彼女は何も言わなかった。〈根元〉まで行く道は果てしない、思考の揺らぎがダイレクトに襲うからだ。何人もの存在が縦横無尽に駆け巡る〈魂迷宮〉それも全て強者だ。玩具で魂や血肉を割合で賭け、星を砕き、宇宙を切り裂き、時空を生み出す……その個々のルールに合わせた上で到達したのは、一つの部屋。開ければ……。
「何もなかった。正確には覚えていない」
そこは【虚空】だった。部屋を眺めている自分を、〈置眼〉が見ているだけの記録しかない。眺めている間の自分はなく、部屋を閉じて『出る』の思考からしか記憶にない。
「お前でさえそうなるのか……奴の中に一体、何が入っている?」
「「〈論外〉」」
〈原初球〉やゼノムの世界の人類が、神の認知が出来ないように、神が人類になるような高位存在がいてもおかしくはない。そんな相対でしかなかった理論が、今や現実となり始めている。
「それはそうとヴェラドよ。癒天使をゼノムにつけたようだな」
「そうだ。じゃなきゃ暴走だろう」
「うむ。同時に癒天使にも手出し不能と」
「そうだが」
グリナは、スルトからの報告を聞いていた。それをどうするのかは、ヴェラドの反応により決める事にし、そして触る事がなくなった。もう一度の抵触がなければだが。
「して、ヴェラド様はどのように?」
レーウェンが質問をする。ヴェラドは澄ました顔になり。
「俺に近いかな~って」
とだけ呟いた。
最低辺の種族。知恵も芽生える事はなく、強くなる環境になるのも難しいそれで、最高位にまで昇った神……それに近いとは一体…。




