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全天録  作者: AX-02
第二章 昼
101/261

天使軍2

「一段落っと」

[キル:107]


 一つの部隊を全滅させ、やはり連絡されたのか軍で襲われた。それでも読みでどうにか出来たが、これが続くとは思えない。

 ルシュフェルの1/60すらない相手ばかりで、〈智天使(ケルビム)〉辺りがいないと思えるからだ。


 しかし、間が空くことは良い。〈XAX-01(セイメイ)〉を戦闘中に取り出し、宇宙へ向かうのは無茶すぎる。


 〈XAX-01〉に乗り込み〈殲滅人形(エクスキューショナー)〉を出す。足や意思での機体操作なので、手が空く。それを無くす次いでに『処刑人』を再現といったところだ。


(司令部、司令部。応答せよ。こちらゼノ)

(お前が主軸のはずだろ?! まぁ、天使と始めたのは見てたぜ)

(俺はこれから〈(ルナ)〉へ向かう、直接の手助けは出来んぞ)

(そうか、とばっちり遺して逝け)


 サイフィと連絡を取り、出撃と間接協力になる事を伝えた。問題ないという雰囲気での返答、あちらにはまだ来ていないらしい。


(んじゃ)


 雑に俺が通信を終了させる。兵器を渡してあるので、心配がなく、特に言う事もない。


 


 〈XAX-01〉のエンジンが温まり、宇宙(そら)へ行けると思うとウズウズしてくる。ロマンの塊であった場へ飛び立つのだ。


 加速。一応の物理法則としてGがかかる。血管がないから、ブラックもレッドもない。理想過ぎる搭乗員なのでは。

 上昇。気圧、気温の変化が起こり始めるであろう高度にあっても、何も感じない。人外様々である。

 更に上昇。大陸全土を目視可能となった。がまだだ、ここまでは気球でもどうにか来れるはず。


[綺麗だな]

「壮観だね」


 更に加速し、宇宙空間へと出る。漆黒の中にポツポツとした光、目の前の大いなる日、住めない星、そして〈月〉と。


「そういう形になるよなぁ」


 SFチックな艦隊が見える。一隻は(うば)えないだろうかと、収集欲を出し始める。


「そういう攻撃だろうなぁ」


 艦隊から光線が放たれる。〈殲滅人形〉を円形陣にして機体の壁として配置。


「お返しだ」


 転移を利用し、光線をほぼそのまま返す。乗せるは前世界の友人。矛盾の開拓を行う誤認させ王への、憧れと苦心。繰り広げられる彼と彼と彼と彼との会話。

 果たして誰が着いて行けようか。行けたとして待ち受けるは、無我か矛盾による崩壊なのだから。


 大きめの一隻を船首から船尾まで貫通する。


[ヴィクトリア号だとよ]

(ヴィクトリアを一条が貫通か。閃いた)

[おぅ、それも乗せて次の手じゃ]


 船の名前には女性的な名前が多い。異世界でも例に漏れなかったか…まぁ、浮き百足〈キテル〉ルシュフェル、スルト、ラファエルとあり、違いが不思議パワーの発展と衰退しか無さげなのは知っていたが。


 艦が滅ぼされようと、搭乗していた天使は消えず、また謎に車輪付きの小型機も飛び交う。


『〈浄響(サウンドセレス)〉』

『『~~~~』』


 BGMで何度も聞いた事のある、コーラスのようなものを歌い始めた。


「やっぱり?」


 宇宙空間で歌えてる? 等の疑問を追いやり、機体性能が下がっているのを確認した。天使の歌声は、闇を祓うものそのもの級なのか。

 やはり対抗手段は声、音の系統だ。なるべくジャンルは真っ向から喧嘩を売るような。


「俺の推しを聴けぇ! 〈煌侠曲(ブレイズラップ)〉」


 〈殲滅人形〉を通してラップを流す。が、数の差により対等までで止まる。優位に進めるには他の曲にしなければならない。

 いや……曲である必要はない。あったじゃないか、誰も追い付けない声が。


「〈週刊混沌(ウィークリーカオス)〉」


 誰も追い付けず、作者すら二度と描けなくなった作品のアニメを直接、相手へ流す。


『『……』』 

「よっし、メンタルブレイク!!」


 人の怪傑っぷりに、天使が匙と共に身を投げた。『見ていたら頭がおかしくなる』とほぼ全員が賛同する作品を数秒間で、本来アニメ化されていない部分まで見せられたのだ。究極に高まり、全力逃避を始めても仕方がない。


(〈情報遮断(インカット)〉を張れ!)

(了解!)


 機密通信のつもりだろうが、うちの情報局を舐めてもらっては困るぞ。


 なんと無しに、バリアが張られている天使が増える。相手へわざとでも、情報系統を流す事が出来なくなる。


(相手の推定規模)


 気休め等になるのは、目に見えているのは分かってるが、一応、敵の情報を欲する。


[7,405,926体は居るな]


 聞いた俺が馬鹿だった。個体差が大して分かって無い時に、聞くべきではなかった。

 先が思いやられ過ぎると、本当にやられてしまうのがよくある。ジンクスと言っても過言ではない位の事だ。


[速いのがいる……亜光速体だ!!]


 無茶な存在への対策を要求される。光に近い速さの何かへの対策ってなんだ? こちらの速さがないと無理にも程があるぞ。


(まだ〈熾天使(セラフ)〉の前座ですらないのに)

[前座の前座の癖に動くなぁ。〈英雄翼(ハイパー)〉起動っすな]


 〈英雄翼〉を起動する。天使から奪取した魔力を使い、速度を上げる事を目的とし開発したものだ。

 機体の翼に数々のエンブレムや、色をつけていく。


[エース!]

「Xeno-1.Engage」


 ミサイルと機銃〈殲滅人形〉で、ブラックバックに彩りを添え、弾による壁を抜ける。もはや、速度の計測は必要ない。


「〈穣紫(パープルサフェス)〉」


 闇乗せの小弾による弾幕を形成。〈殲滅人形〉は俺の一部のようなもので、当たっても問題ない。


[亜光速体、二機撃墜]


 〈天使軍(キリエ)〉にとっての悪夢が顕現しているだろう。多対一がここまで翻弄されるのだから。

 しかし、亜光速でしかない。〈熾天使〉という圧倒的上位存在がまだ残っている上、〈月〉までの距離は遠い。


「シュア……迎えは遅れそうだ」

邪神(ゆうじん)がshitまみれで、草しか生えない


お前、女子かよぉ?!と言えば


ゲームのプレイスタイルをよくよく考えてくれ

女子力高くない?あれ?うわぁキンモっ


と返ってくるし、納得してしまうのである。


《内対》[流石は開拓者]

闇威者(ダークネス)》「俺より深くない?主に業が」


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