サトウ君は平凡。
僕はサトウらしい。
周りからはそう呼ばれている。
僕は至って平凡だ。
決まって朝は6時半に起き、顔を洗い、朝ごはん食べ、歯を磨く。
そして1時間電車に乗って学校へ行く。
学校の教室は明るい。朝寝ぼけている僕には眩しすぎる。教室を見渡すといろいろなことがわかるものだ。
ドアはボロボロだし黒板も汚い、机なんて落書きと傷ばかりだ。
授業は退屈だ。教師共が汚い黒板に何かを書いている。そして研究者共は何かを記録し研究している。
そして長い長い授業が終わると僕は家に帰ることが許される。
家に帰ったら見もしないテレビをつけ、ソファに横になる。夕食ができるのを待っているのだ。
夕食を食べたら歯を磨き暖かい布団に入り明日を待つ。
毎日これの繰り返し。
僕の日常は平凡だ。
そんな僕にも嬉々とした出来事もある。彼女ができたのだ。彼女はユキコという。ユキコは決して可愛くはない。しかし彼女の髪から流れる甘い香りは僕の心を惹きつけた。
ユキコはいつも僕に「サトウ君はいつも楽しそうだね」と言う。
どうやら僕は楽しそうに見えるらしい。
ユキコがいても僕の日常は変わらない。
僕はサトウだ。
日常の変化はいらない。
平凡こそ僕なのだ。
そして僕は平凡に死ぬのだ。