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悪役令嬢?…いや、ご遠慮したいです。 作者:桜 さつき
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素敵な昔話とその後。

「トワァァアアア!!」
「う"っ」


予想していたが、やはり飛び付いてきた兄。
広間でスタンバっていたのだろう。
…というか、皆会った瞬間に抱き付いてくるっていうか突っ込んでくる威力を下げて欲しい。
いつか口から心臓が飛び出しちゃうと思うので。


(……でも流石に仕方無いか。もう夜だもんね。)


妖精界にヴァン君とレインが迎えに来てくれた時、すでにこちら側は夜だった。
私的には一時間くらいしか経ってないと思ってたけれどかなりの時間が過ぎていたようだ。

聞いた時は驚いたし焦ったし大慌て。
時差と言っても、まさかこんなにも違うなんて考えて無かった。

シスコンよろしくお兄様が夜になっても妹が帰って来なかったらそりゃ慌てますよね。


「俺も迎えに行きたかったんだけど、仕事があって…!大丈夫だったかい?!」
「えぇ、何も問題ありませんでしたわ。お仕事、お疲れ様です。お兄様」
「トワァァアアア!!」
「はいはい」


余程、迎えに行けなかったことが堪えたのか抱き付いてから一向に離してくれない。
まぁ今回は心配を掛けたと思うので許しましょう。


(…あ、今度はちゃんとフヨラ様と妖精達にお菓子でも作って行こうっと。)


思考を妖精界について切り換える。
本当に良い場所だったので、是非また行きたいと思っている。
今度はちゃんと扉で。

お菓子とか持っていって、あの草原でピクニックするのとか絶対最高だよね。
ヴァン君も妖精界には興味あるみたいだし。


「妖精界の居心地はとても良かっただろう。懐かしいねぇ」
「ふふっ、お帰りなさいトワ。楽しかったでしょう?」
「とても!……って、お父様とお母様は妖精界をご存知なの?」
「「勿論」」


二人から説明された内容にかなり仰天した。
だって、あの妖精図鑑を書いた人がまさか二人の幼なじみさんだったなんて凄すぎ。

過去を振り返ってみると、確かにレインを初めて見た時も二人は驚くというより余裕で喜んでいた。


「あ、そうだわ!火の妖精には会ったの?
彼らったら好奇心旺盛だからすぐにトワに会いに行くと思ったのよね」
「まだ会ってないですわ。でも、水の妖精さん達には会えましたわ」
「おぉ!水の彼らにかい?それは良かったね。
彼らはあまり人に興味を持たないから珍しい出会いをしたね」


幼なじみさんと火の妖精達の話をする二人はとても楽しそうで嬉しそうで、どれだけその存在が大切だったのかが伝わってきた。

いつかお父様とお母様が火の妖精達に会えると良いなと思う。
それはとても必要なことだと思うから。


「それにしても…あいつら凄ぇ元気だったな。妖精界を出るのにあんな苦労するとは…」
「ヴァンの魔力にも興味示してたからね!小鳥の形をした炎なんて初めてみたもん!
僕、感動しちゃった!!」
「造形魔法が得意なのよねヴァンは」


妖精達に何か魔法を見せてと頼まれたヴァン君は造形魔法で炎の小鳥を作ったのだ。
そしたら、その魔法を気に入った土の妖精達は色々な造形を頼んで楽しんでいた。

最終的に私も雷で何かやって欲しいと頼まれて、私とヴァン君は妖精界を出るのにかなり苦労したのである。

レインが止めてくれなければ永遠に続いていただろう。


「今度、薬の調合に使える薬草でも教えて貰おうかしら?」


次回の妖精界訪問予定を立てておく。
土の妖精の彼らは植物については誰よりも詳しい。
頼れる植物博士達なのだ。


(ふふっ、また会うのが楽しみだな~。)


窓の外から微かに妖精達の笑い声が聞こえた気がした。













「おはよう、トワ。今日も美しいね」
「……お、おはようございますハルト様」


久しぶりの王子様ご登場です。

朝からキラキラした笑顔ありがとうございます。
申し訳ないのですが、目が痛いです。

今日も朝から温室に来たハルト様に渡された花を花瓶に入れ換えていれば、後ろから聞こえてくる暴言の数々。


『今日も来たで…噛み付いてやろかほんまに』
『いえ、ハヤテは突っつく専門で。私は噛み砕いてやるわ』


ハヤテとリリィが怖いです。
君達、王子様に対してこんな会話してたんですね。

二人の言葉が分かるようになっての衝撃の発見。


「そ、それでハルト様。今日はどうしたのですか?やけに不機嫌ですわね?」
「!…ははっ、やっぱりトワは最高だな!」
「ひょわっ?!」


朝の笑顔に違和感があったから何かあったのかと思ったらやはりあったんですね。
突然のおでこにキスお礼はビビりました。

ヴァン君に裏庭から薬草の採取を頼んでおいて良かった。
またバトルが始まっちゃうところだった。

安心していると、ゴホンッとどこからか咳払いが聞こえた。
ハヤテかリリィを見ると首を横に振り否定される。え、じゃあ誰?


「仲良くしているところ悪いのだが、そろそろ俺達を紹介して貰っても良いだろうか?ハルト」
「あ、あ、あ、あの…!」


ハルト様を避けて見れば、そこには武士の様な佇まいをした男の子とその男の子の後ろに隠れて顔を真っ赤にした女の子が立っていた。

え、あの…誰?
少しだけ登場したのは三人目の攻略対象者!
お待たせ致しました!!
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