失恋者の願い
「これでよかったの?」
一人泣いていた部屋に聞こえてきた誰かの声
顔を上げると私によく似た顔と目があった
悔しそうに恨めしそうに泣いてる私に問いかける
「後悔しているでしょ?」
あぁ、きっとこれはもう一人の私なんだ
受け入れたくなくて足掻いてる私なんだ
辛くて堪らないから私が私を責めるんだ
「時間を戻してあげようか?」
君が隣にいた時に
君と過ごした時に
君を好きになった時に
私は静かに首を振った
大好きだからこそ、傍にいてほしいと願う
大好きだからこそ、笑っててほしいと願う
大好きだからこそ、一番の幸せを切に願う
君の幸せを願っているから
君の好きな人が私じゃなくてもいい
君の幸せを願っているから
君の好きな知らない人も好きになる
君の幸せを願っているから
君の好きな人を幸せにしてあげて
「これでよかったんだよ」
私が幸せを願った大好きな君へ
君の大好きな人とどうか幸せに