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読みきり短篇集  作者: 霜三矢 夜新
リトルhigh!
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本当はルリと話したいツンデレ? を発見

「乙女……ないな」

 短期大学卒業後と考えたらこの先生は20歳前後くらいか、そんな事に興味はないが。わざわざこのセリフをルリに言ってもらうために幼稚園へ戻ろうとルリと話したのだ。ルリ、良く言った。

「ゴメン、センセ~。ルリのオッパイはパパだけのなの~」

 子どもに何を言わせているんですかって雰囲気で精一杯の対応をオレに向けてくる先生。

「セ、セクハラですよ」

 やましい事だなんて思っていないオレは堂々と宣言した。

「親はいいんだ。オ・ヤ・は」


「ルリ!」

 オレの娘を呼ぶ声が聞こえたな。ルリの友達か? ルリが声のした方に振り向く。

「ん?」

 お母さんのお迎えでも待っているのか、普通なら園児は家に全員帰っているはずだが。まっ、特殊な事情でもあるのかな。ルリが組の外にあるベランダの所で座っている女の子を見つけた。


「あ! あーちゃん!」

「ルリ、戻ってきてくれたの?」

 戻って来た理由を話すつもりのルリにそっぽを向いて遠慮する「あーちゃん」なる女のコ。聞いたのはそっちのくせに何だその態度。

「えっとねー、パパとセンセイ」


「フ、フ~ンだ。一時帰った人とはアズキは遊ばないもん」

 しかし、気付いて欲しいのでわかりやすく言うのは忘れない。

「で、でもルリから誘ってくれるのなら考えるかも」

 オレはこのアズキちゃんってコが素直じゃない様子を見てこういう感想を持った。

「ツンデレって先天的なコもいるもんだな~……」


「アズキちゃん。ルリちゃんはこれから帰るみたいだしバイバイだよ」

 優しくなぐさめる言い方がこども好きな側面を押し出しているのはこの先生が保育士に向いていると思わせられるな。不満そうながらもアズキちゃんも我慢しようとしてるし。

「う~」

 ルリがアズキちゃんと今日はもう遊べないと謝ってるな、えらいぞ。


「ゴメン、あーちゃん」

「フ……フンだ。ルリじゃアズキと釣り合わないもん」

 へそを曲げてルリを見ないようにしているぞあのコ。本心は別っぽいが。あっ、オレを見つめてルリが困り顔になっているじゃないか、困らせるなよ。

「えーと……」

「シク……ヴヴー ぅえ~~~~」

 寂しそうに泣き声をアズキちゃんが押し殺している。


「じゃ、またね」

「! フ、フン。また明日だもん」

 ルリが改めて残念そうに彼女の方へ振り向いて軽く手を振ったら、アズキちゃんが「早く帰ったら?」という感じを態度で表しているな。オレは演技の上手な器用な子だと思ってしまった。



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