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読みきり短篇集  作者: 霜三矢 夜新
ノロメラ
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結局やるのは私なんですか!?

 投書用紙に書かれていたのは『裏庭の花だんが荒らされていたので犯人を見つけてほしい』という内容だった。呪術部の三人でその状況を確認しにいってみた。

「裏庭の花だんね……なるほど」

「ひどい……こんなに荒らされてます……」

 その十花の意見にリーケも同意する。

「お花がかわいそう……」


 こういうマネをされた人の怒りを、品古部長が肩代わりするかのように怒り始める。

「これはお仕置きしないとよね……育てた人と花の恨みを思いっきり犯人にぶつけてやるわ」

 そんな部長を見て、十花副部長がいさめた。

「だ、ダメですよ!」

「ダメなの? 呪術部の真骨頂じゃない。リーケも見たいわよね?」


 リーケも全身で喜びを表現しているので賛成のようである。

「前に飼育小屋を破壊した犯人捕まえて……パンツ一丁で修理させたから、生徒会に私達が叱られたの忘れたわけじゃないですよね……」

「あたしは過去にとらわれない女……なのさ」

 同じ誤ちはごめんなので十花副部長が注意するのだが、品古部長は過去の失敗を目をつぶって無視していた。


「それよりこっちをどうにかしないと……」

「そうね。まず花を治してから土力も回復させておきましょう」

 荒らされた花だんを何とかする方法を副部長と部長で話しあった。部長の『地力ちりょくを回復させる』は肥料を与えるという地道な作業ではあるが。


「花の方はあたしがやるから土地の方、よろしく」

「土地……ですか?」

 品古部長に何をするのか聞くと、道具を渡された。

「それじゃあはい、これ」

「なんです? この太鼓とバチ……」

 急に道具を渡されて十花副部長は困惑する。


「決まってるでしょ。それで五穀豊穣ごこくほうじょう祈祷きとうの踊りをしてちょうだい」

 何を当然のこと聞いているのかという感じの品古部長。

「……この格好で……五穀豊穣を?」

 品古部長に押し付けられた感じの十花副部長ではあるが、断れる空気ではなくなっていた。




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