#004 宵越しの金を持たない女 --2004年
タイで複数の女性と関わり起こった20年間の出来事の実話です。
呪い,除霊,探偵,暗殺,薬物などを振り返りながら綴って行きます。
帰国前、私はAriにコンドミニアムへ引っ越すよう勧めた。
次に私がタイへ来たときホテルに泊まる必要をなくすためだった。
帰国して数日後、引っ越しを終えたAriから国際電話がかかってきた。
通訳として友人が同席しており、少し妙な質問をされた。
「胸が大きい女性は好きですか?」
私は特別なこだわりはなかった。
小さいよりは大きい方がいいかもしれない、そう思った程度だ。
そのまま正直に、好きだと伝えた。
二週間後、再びタイへ行った。
空港に迎えに来たAriを見て、すぐに違和感に気づいた。
彼女は豊胸手術をしていた…
帰国前に渡していた引っ越し費用の残金や預けていた金は、すべてその手術に使われていた。
その時、私は初めて実感した。
タイ人は宵越しの金を持たない人間だということを...
それ以降、仕事は順調で私は毎月タイへ通うようになった。
航空代、家賃などの経費、そしてAriへの毎月7万バーツの手当て。
それらを差し引いても利益は十分に出ていた。
当時、一般的な月収は6,000バーツ程度だった。
Ariに渡していた額がどれほど破格だったかは明らかだった。
だが、私はそれを「高い」とは感じていなかった。
必要な経費だと考えていた。
三か月が経過し、Ariの日本語は目に見えて上達していた。
約束していた条件は順調に満たされつつあった。
そして、いよいよ次の話をする時期が来た。
田舎に家を建てる、という約束だ。
2004年にタイに訪れてから“最近”に至るまでの20年間の多事多難を綴ります。
全て実話で、私が経験した出来事です。
常識では考えられない事が、まるで示し合わせたかのように次々と起こりますのでご期待ください。
これは成功譚ではありません。
そして恋愛小説とも言い切れない。
本能のまま生き、何度も間違え、遠回りを重ねた男の記録です。
登場する女性の名前はプライバシー保護のため、すべて実名ではありません。




