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ルーカスの魔法講座

「エマは魔法使えるのか?」


オレが聞くと、エマは不思議そうに横に首を振る。

やはり、今はまだか…。


魔法が使えるようになるのは、平均で8歳頃。

ただし魔力を自覚したり、特訓をすることでオレのように早くから魔法を使うことができる。


エマの将来のことを考えると、既に魔法を使えても良いとは思うが…。


「…そうか」


もしかするとエマは10歳まで魔法を使えなかったのではないだろうか。

だから突然溢れ出した魔力を抑えることができず、暴走させた。

そう考えると、納得ができる。


「?」


考え込むオレを見て、エマは不思議そうに首を傾げる。

そんなエマをジッと見ていると、少量の黒いモヤのようなものがエマを包んでいるのが見えた。


「なるほど」


この黒いモヤは、エマの持っている魔力量だ。

魔法の特訓を初めてから、見えるようになった。

普段は見えることは無いが、集中していると見えるようになる。


エマには魔力がある。

だから、それを自覚さえすれば魔法を使えるようになる。

ということは、今から特訓すれば暴走を抑えることができるのではないだろうか。


「エマ、一緒に魔法の特訓をしよう」

「え?…でも、わたし魔法なんて…」

「大丈夫!オレが教えるよ」


でも、と言うエマを無理やり説得して、魔法の特訓をすることを取り決めた。


「魔法のことは何か知ってる?」


オレの問に、エマは気まずそうに首を横に振る。


「じゃあ、まずは属性からだね」


辺りを見渡し、適当な棒を拾う。

その棒で地面に火と草と水の記号を描く。


「基本の属性はこの3つ。火は草に強くて、草は水に強い。それから、水は火に強い」


記号の間に矢印を描き足す。

いわゆる魔法の基本属性はこの3種類で、いわゆる3竦みの構造になっている。


「1人1つなの?」

「そういうわけじゃないんだよ。オレは3つ使える」


オレは火、草、水の3つの魔法を使うことが出来る。

その3つ以外の魔法を使おうとして見た事もあるけれど、使おうとすると気分が悪くなったしまったので、きっと使えないのだと思う。


ちなみに、3つ使えるからすごいとか、そういうのはない。

要は適正があるかどうかだ。


オレの場合は、適正はあるけれど、威力はそんなにだったりする。

器用貧乏というのだろう。


「この3つ以外にも属性があって…」


先に描いていた3つの記号の横に、もう2つ記号を加える。


「これは…?」

「光と闇…白と黒とも言うね。闇は基本属性に強くて、光は闇に強い」


説明に合わせて矢印を付け加えていく。


光は基本属性に対して優位を取れないが、闇に対しては強い。

逆に闇は基本属性に対して優位を取れるが、光に対しては弱い。


ちなみにこの2つの属性に適正を持つものは、珍しかったりする。

100人の魔法使いがいる中で、光と闇属性を持つ人が1人ずついるというような感じだ。


「エマは、闇の魔法が使えると思うんだ」

「えっ…?」


闇の記号にグルグルと丸をつけると、エマは驚いたように目を丸くした。

そんなエマに笑顔を向けて話を続ける。


「闇って言っても、怖がる必要は無いんだよ。魔法はただの手段だからね」


そう、要はなんのために魔法を使うのかが大切なのだ。

悪いことに使えば例え光属性だとしても悪、良いことに使えば闇属性でも善。

そこを間違えてはいけない。


「エマ、約束してほしいんだ」

「?」

「魔法で人を傷つけることだけはしてはいけないよ」


襲われた時や、やむを得ない場合はしょうがないけど、と付け加える。

オレや父さんだけではなく、エマに誰かを傷つけてほしくない。


エマは優しい子だから、人を傷つけるたびに自分も傷ついてしまうだろう。

そうなってほしくない。


「うん、約束」


オレの言葉に小さく頷いたエマは、控えめに微笑んだ。

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