オモイ愛
とある町の外れに仲睦まじい夫婦がいた。男はとても女を愛した、女は感情を表に出すことはないが男を愛していた、そして子も出来き順風満帆な人生を送っていが、ある日女は亡くなってしまった。
そして男は狂った。
男は抜け殻のようになり動かなかった。それを見ていられなくなった息子は女ソックリな人形を作り動き考えることができるようにし女の真似事をしろと言った。
それからは男は見間違えたかのように元気になった、そして男は人形に女と同じく惜しみなく愛を注いだ。人形は無表情に女の真似事をし続けた、町へに行き、山へに行き、夜に星を眺め、誰が見てもあの時の仲の良い夫婦だった.....。
時が過ぎた、人間一人が死ぬには十分すぎる程の時間が経った、人形は一人になった。男がいたあの家で人形は動かない...かつて男が女を亡くした時のように、老人になった息子は人形を作った、とても精巧で男ソックリな人形を動き考えることができるようにし、男の真似事をしろと言った........。
ある町の外れに仲睦まじい夫婦がいた。彼らは何百年も前からもいる、町が滅ぼうとも、国が滅ぼうともずっとそこに居た。ずっと...ずっと.......。
END