5次元世界
プロローグ
【異世界転生】それは、最近のオタクの中でもはや、宗教化しそうなただの、幻想である。
・・・・・そう思っていた。
そんな幻想であるはずの異世界転生の主人公は黒髪。黒目で名前は心15歳。
小学校6年生の時、両親を亡くしたらしく。 昔,髪白かったらしい。
らしいというのはそう、記憶喪失。
そして、そこからは父方の祖父母に育ててもらった。
記憶喪失と父の実家で暮らす事も相まって、中学は小学校から、ずーっと離れた所になった。
しかし、ほとんど不登校。
学校のレアキャラ化しつつも【アニメ】【ゲーム】で
人生を優雅にするつもりだった。
『暇だし、2か月ぶりに行くか、学校。』
何日ぶりに喋っただろうか?
少し紺がかった制服を身に着けほこりがかぶってないか心配な青いカバンを背負いこみ玄関を出た。
俺が不登校なのは、俺のせいではない。
少したった少しコミュ障でたった5回噛んだだけなのに。
その程度でからかってくるのはおかしいだろ。普通。
『い、い、いちにぇんきゃん、よろしくお願い、い、いたします、です?」
『はっははあー、おもしれえ こいっつ腹痛えww』
うん、おかしいのはあいつらだうん。
『今日帰ったら、妖怪ウィッチ5しようぜー』
『オッケーじゃあ一時に俺んち集合なー』
俺もあんな感じだったのかな? うっ、頭が
『この世界に未練はないか?』
誰だ?何だ?
『新しい世界に行ってみたくはないか?』
新しい世界?そんなものが実在するのか?
『あるぞ少年。もう一度問う。この世界に未練はないか?』
中学にいる少し気になる女子、まだクリアしてないRPG、祖父母への感謝の言葉。
他にもいろいろあっただろう。それでも・・・
『いくしかねえだろ!異世界!』
もう周りの小学生は見えなくなっていた。
なんの変哲のない横断歩道から幻想的な魔法陣が現れ、心は太陽よりも強い光に飲まれた。
これが世にも珍しい異世界転生の、『一つ」である。