エピローグ
ちょっと前。つまり、んんー、そうだなぁ、一年くらい前のことだったかなぁ。
うおっほん。
あるところに、一人の少女がいました。
少女は、世界に退屈し、新しいセカイを創りました。
少女は、新しいセカイで、オトモダチと楽しくすごしましたとさ。
ところがどっこい
少女が創ったセカイは、少女のお友達に、めちゃめちゃのぐちゃぐちゃに壊されてしまいましたとさ。
めでたし、めでたし!!
______パタン
無機質で、乾いた音が、部屋に響いて、そして音もなく消えていく。
私、アリアは、誰もいない、静かなへやで、小さくため息をついた。
さっきまで友人が書いた絵本...みたいな何かを読んでいたのだが、なにがなんだかよくわからない。それに、この話に思い当る節がなくもないものだから、なんだか読む気が失せてしまった。おまけに頭も痛くなってくる。
とりあえず、外の空気を吸おう。ついでに図書館にも行こう。うん。そうしよう。それがいい。
自分の意見に自分で納得しながら、ドアノブに手をかけた。
ドアを開くと、飽きるほど見た、古ぼけた廊下は見えなかった。
代わりに見えたのは、大嫌いな______
「ようこそ、我が麗しゅう主様よ。どうぞごゆっくり、このセカイをお楽しみくださいませ。」
闇の中で、ネコがにたりと笑った。