第79話 満月の夜に
第79話
満月の夜に
縁側に立って空を見上げてみた
今日は満月の日・・・
心の落ちつく満月の日・・・
私は縁側に寝転がった
今にも手に取れそうなまばゆい光を放つ月に
手を伸ばしてみた
そのとき全ての力が流れてくるような爽快感・・・
耳を澄ますと
リーン…リーン…とスズムシが鳴いている
私の心はだんだんと満たされていく
日常の生活で空っぽだったものが・・・
ニャア…
私の隣には真っ黒な猫がいた
「どうしたの?」
猫に話しかけてみた
するとその猫は私の胸に飛び込んできた
私は少し驚きつつも一人ではない安心感が生まれ
その猫をぎゅっと抱きしめた
その猫を抱きながら外を見上げてみる
月を見るとさっきよりもだいぶ高い位置にある
どうやら、私は寝ていたらしい・・・
ゆっくり過ぎていく日常
変わり映えしない毎日・・・
今ある喜びを心に刻み
私はゆっくりと眠りについた・・・
マ「さぁ、ちょっと番外編だけど許して」
宇「これ、完全にここに出てる人じゃないよね・・・」
紅「・・・」
白「縁側があって大きな家っていいよね!」
紅「・・・」
千「黒猫ってなんか飼ってるのかな?」
紅「・・・」
斎「あれなんで紅葉さん黙ってるの・・・?」
紅「それたぶん私のことです・・・」
宇「えっ?これ紅葉さん?」
紅「なんで、私の日常がばれてるのか戸惑ってるところです」
マ「まっ。仕方ないね」
紅「あなたですか!」
マ「すいまえんでした」
林「だから誰か助けてよ・・・」