メイドVS雑魚
「ふんっ!」
ザーゴは地面を力強く踏み込んだ。
「はあああああああっ!!」
ザーゴは抜剣しベルファストに接近。激しい斬撃を幾つも繰り出した。
カキンッ、ガキンッ、ガキンッ
しかし──ベルファストはそれを片手だけで全て弾いてザーゴの剣を寄せ付けない。
「まさか、怒っている私の猛攻を凌ぐとは……あなたは人間ですか?」
両者ともに距離を取った。
「騎士様にお褒め頂くとは、嬉しい限りで御座います。ですが、その質問にもしお答えするのでしたら、まずはあなた様からお話になるのが筋では無いでしょうか?」
「…………」
ザーゴは気分が下がり顔にシワを寄せた。
「あともう一つお付けすると──女性だからと言って手を抜いておられるのではありませんか?」
ベルファストは口角を上げて煽った。
「……ははっ、アハハハ! アナタは面白いですねっ! えぇ、そうですとも、私は手を抜いていましたよ。いやはや、バレてしまいましたか。女性と戦うのはどうしても慣れないんですよ。どうかお許し
下さい」
ザーゴはお恥ずかしい限りだと頭をかいた。
「騎士様には、申し訳御座いませんが、私たちはここでお暇させて頂きます」
ベルファストはポケットから懐中時計を取り出して、地面に放り投げた。そして、地面と接触した懐中時計は爆発し、辺り一面を白い煙で包み込んだ。
ベルファストは跳躍して屋根の上に着地。即座に走り出す。
「……目眩ましか、だが私も姫様たちには殴られたくないという事情があるのだっ!! はっ!」
ザーゴは剣圧で煙を吹き飛ばした。
「逃がしは……しませんよ」
ザーゴはベルファストの後を追うのだった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「早く、噴水広場まで急がなくては。凛たちが待って──」
ガシャアアアアアアンッッ!!
突然、目の前の屋根の下から何かが飛び出してきた。
「重大な使命(アリエル様たちに殴られたくない)を背負った私から逃れることなど、不可能でーすっ!!」
煙の中からザーゴが現れた。
「しつこい男性は嫌われます──よっ!」
ベルファストは足を地面に思い切り叩きつけた。その衝撃により複数のレンガが空中に舞い上がる。
それを勢い良くザーゴに向けて蹴り飛ばした。
「そんな子供ダマシ、通用しませんッ!」
飛んできた複数のレンガやその破片を剣で素早く斬り刻んだ。その隙にベルファストはザーゴと距離を取り、屋根を伝って逃げ続けた。




