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 生意気王女との再会

「騎士とあろう者が弱い者イジメなんて恥を知りなさい!」

アリエルは身動きが取れない俺のところまで歩いて来た。

「あなた、大丈夫? ヒドい怪我じゃない」

彼女はハンカチを取り出して、血が出ている俺の顔を拭き始めた。

「あれ? あなたの顔、どこかで見たことあるような気がするのだけど」

「そうか? 俺はアンタに会ったのは今回が始めてだが?」

「ホントウ〜?」

アリエルは俺の顔を訝しげな眼差しで覗き込んでくる。

「あっ! あなたは──」

アリエルは何か思い出した様子で俺を指さして叫んだ。

「あの時、私を馬鹿にしたいけ好かない男じゃないっ!!」

「お前みたいな王女さんにあった覚えなんてないんだが? 俺が覚えているのは、ゴーレム退治に邪魔だった馬車に乗っていて、メイドに泣きながらしがみついていたお転婆で身勝手でか弱い貴族のお嬢さんだ」

「誰が自由奔放で生意気でおませだって!?」

「そこまでは言ってねぇよ。それとおませは褒め言葉だ。っていうか王女さん自覚合ったんだな。これは失礼、アッハッハッハ!!」

「アンタねぇー、ケガ人じゃなかったら一発殴っていたわ」

「あー、良かったわケガしてて! これで心ゆくまで嗤ってられるわ! うひゃひゃひゃっ!」

「ア、アリエル様抑えて下さい!」

「いいえ、ソフィア私の腕を離しなさい。今からあの制裁を加えるんだからっ!」

ソフィアは憤慨して殴りかかろうとするアリエルを必死に抑える。全く、これだから子供は嫌いだ。煽るとすーぐ感情的になる。まあ、これは煽りにすら入らないがな。

本当の煽りってのは、俺がリナと出会った時にやったのを言うんだよ!


※第1話参照


「アリエル様、でしたら私があの者に成敗を──」

「……ザーゴ、あなたは黙ってなさい。次喋ったら──これよ、こーれ」

額に青筋を浮かべる王女様はザーゴを睨みながら、首元に自分の手を当てて上下させる。


今度、喋ったら首が吹っ飛ぶぞと……


「ひぃっ! も、申し訳ありませんっ!!」

うっわ、こっわ! アイツ、子供なのに大人を怯えさせるとかヤバい超えてヤベェよ。あっ、そっか──あのお転婆娘はは王族だったわ。

「ルイス様」

俺は誰かに肩を叩かれた。

「お前は──」




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