変革
「……あっ……あっ……」
「まだ終わっていないぞ?」
ルイスはムーの頭を鷲掴みする。
「情けない、実に情けない。大日本帝国軍人だったら精神注入棒で【教育】されていたぞ」
「……帝……こく……海……ぐん?」
「ヒール」
ルイスはムーに向けて下級治癒魔法を使用した。
「ペッ! クソ……が……」
ルイスはそのままムーから手を離す。
「ここまで来るとお前には関心するよ。どこまでイケるかお前で試してみるとするか──。開け、時空の扉」
ルイスがそう言うと目の前に扉が現れた。
「大人しくしてろよ」
ルイスは自らの手から鎖を出して地面に這いつくばるソテーリアを縛り上げた。
「さぁ〜て、君たちがだ~いすきな楽しい楽しい拷問のお時間だよ〜?」
ルイスは鎖で縛り上げたソテーリアを肩に担ぎ、もう片方の肩には、ムーを担いで扉の奥へと消えていった。
◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「う、うぅ……」
ルイスは椅子に座らせて拘束し気絶したムーの顔面目掛けてバケツに入った水をぶっかけた。
「おはようございます!! ようこそ、いらっしゃいました!! ルイスの拷問部屋へっ!!」
「ごう……もん……部屋? ふっ、拷問は私たちソテーリアの専売特許。あなた程度の拷問、神に劣りますね」
ムーは鼻で笑った。
「ほう、言ってくれるじゃねぇか? まあ良い。これからたっぷりと地獄を味合わせてやるよ。あっ、でも一つだけ質問していいよ」
「みんなはどこに居るの?」
「みんな……あー、あの子たちのことか──」
「…………」
「呼んで欲しい? まあ、そうだよね。あの子たちのこと心配だよねー。良いよ、呼んで上げる。みんなー、こっちにおいでぇ〜!!」
「おい……で?」
ルイスの後ろから「はーい!!」っと返事が返ってきた。現れたのは様々な拷問具を手に持ったソテーリアだった。
「みんな、良かった。無事だったんだね!!」
ムーは泣きながら安堵した。
「まぁ、そうだね!!」
「みんな、今すぐソイツを殺して」
「それは無理な相談かな」
「ど、どうして!?」
「みんなー、私の近くへいらっしゃ〜い」
ムー以外のソテーリアのみんなはルイスの周りに集まる。
「ルイス様、頭撫でてぇー!」
「あー、ズルい! 私も!!」
「私はルイス様の椅子になるー!!」
「私はおんぶ!」
「抱き締めて、ルイス様〜!!」
「みんな、何でソイツの指示に従うの!? 私たちはソイツに散々痛めつけられたんだよ!?」
「あー、それってもしかして──ルイス様による《愛の鞭》のこと!?」
「えっ、何言ってるの?」
ムーはみんなの様子がおかしいことに気付く。
「リーダー、私たちは間違っていたんだよ。本当の神様はここにいるルイス様のことだったんだよ!!」
「ねぇっ!! みんなっ!! ホントにソイツに何をされたのっ!?」
ムーはみんなに向かって大声で叫ぶ。
「だ〜か〜ら〜、愛だって言ったじゃん。もしかして私たちがルイス様にされた内容が知りたいのリーダー?」
「…………」
「じゃあ、何も知らないリーダーに説明するね。リーダーが寝ている間に私たちがルイス様にされた愛の鞭を♡」




