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エッセイ

面白い人を見て面白い人になろう

作者: _




 面白い作品と面白い話は一緒だと考える。


 その人の話は一つの作品にもなりうるということ。


 そして作品の本質とは『己自身の人間性を白米に落とし込むふりかけ』だと思っている。


 これはつまり、その人が生きてきた知識素性経験からその作品が生まれるのであって、面白くない人はそのままでは面白くなるわけがない。


 簡単な例が母親が巨乳であれば、子供は貧乳を好きになりやすいとかよく言われている。


 どうやって面白くなるのかって考えたら。


 面白い人の近くに居るしかないんじゃないか。


 なので面白い人を見て、解析して、理解に落とし込む。



 紳助という人を見る。100人中100人が面白いと言う人。


 この人以外の面白い人を見る前にこの人を見るべき。


 見た結果。


 一連の流れを組んでいた、認識した限りではふたつのお決まりの流れが一時期紳助の中で流行っていた。


 1つ目が死。出演者を殺すというとんでもない扱い。既に殺している死後硬直というアレンジもある。これは非常に多く、知る限りで十を超える。


『○○くん、死刑死刑』


『……死んだら?』


 出演者にちょっと変わってるところがvtrにあった時に言っていた。


 それがなくとも、冗談で口に出していた。


 妻に対して悪い事をした夫に『死んでください!』と言い放ち、別番組で『殉職されたけど』と夫+死をさらに繋げていた。



『最後頭当たって死んだらええ』


 恋愛はツーストライクの後に振ったバッター、撃つから結婚する。と言ってデッドボールになぞらえ、モテているのに未だに独身な出演者に嫉妬含みで言っていた。



『これは「もうじきこうなる」ってことやろ、こんな風に焼いてください! って』


 お年を召した元気な出演者が着けていたドクロが目立つベルトを指差していじり倒していた。



 ここからはその日その番組の中だけで流行った流れ。


『白い恋人を応援しています』


 美味しいキャラメルを食べて『白い恋人さん、これぱくった方がいい』と言って某募金のCMのように肘を曲げる。



『私達は○○を支援しています、頑張れ! ○○!』


 この人、50億円稼いでるんですよ。と散々よいしょした出演者の真横で暴露。よいしょした人の真横で、稼いでいる人を支援しているかのように肘を曲げて拳を掲げた。



『どうする? 税金払っても一億残る、白い恋人に寄付するか?』


 募金CMが終わりしばらく。2億円稼いでいる出演者に思い出したかのように白い恋人を持ち出してしつこいと言われていた。





 司会者というのは小説と似ている。この人を見てよくわかった。


 司会者は作者、出演者は登場人物。


 紳助を見ていて思ったのは、出演者をとても理解しているということ。


 例えば、書籍を出していること、離婚していること、モテ期、企業利益、経歴。隣にいる出演者よりもその横にいる出演者を知っている。


 特に『今弁護士してるけど、昔は俳優やってたんだって。やってたのに○○法学部行ってな……まあ、俳優としても弁護士としても中途半端ってことや』と言ったシーンはびっくりした。


 最近の番組なら『○○さんは俳優だったそうで、その写真がこちらー』と番組の方から始めるはずなのに紳助の口から話を振っている。



 小説と言ったが、TRPGのゲームマスターをしているようにも見えてくる。


 面白いというのは繰り返すことで再現性が増すということは分かった、話の広げ方もやり方も凄いなんて分かりきっていて。


 技術を盗むのが正解だと考えた、口調とか身振り手振り。


 実際は違う。



 出演者/登場人物を誰よりも理解して引き出すこと。



 単体で面白い人間なんて居ない。


 エピソードがあるからその人は面白い。


 それを含めて他人と話して聞くのが大好きなんだろう。



 こちら側の言い方をするなら。



 この人は小説を書くことが大好き。


 大好きなことをしている姿は面白いに決まっている。



 小説が面白くない人や話が面白くない人は、話が下手とか才能がないとかじゃなくて。



 楽しんでないから。大好きじゃないから。面白く見えてこない。



 向いてない。



 なのでこれからはもっと楽しんで頑張ることにした。

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