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ファンタジー世界の平和を守る

作者: マダナイ

 おそらくは。


 ドワーフ種の身体的特徴を作り出す最大の要因は、彼らの成長過程において、人族よりもかなり早い段階で筋繊維の肥大及び増量が始まることに起因すると思われる。

 人族の場合、一般に第二次性徴以降に筋肉の発達が顕著になるが、ドワーフにおいては第一次成長期からすでに筋肉が発達し始める。

 これ自体は早くから筋肉がつくことにより全生長期間が長くなることにつながり、最終的な筋肉の量を増やしており、彼らの多くが平均的な人族同性よりも高い筋力を示すことを可能にしている理由となっている。

 一方、骨格の伸長が終了する前から筋肉のテンションがかかり続けるため、彼らの、特に四肢の骨格は長さ方向の成長を抑え込まれることになる。ただし、骨格の成長自体は続けられ、それは骨格の太さと骨密度の上昇をもたらす。短く、かつ太いということは同一組成であれば高剛性の確保にもつながり、彼らの骨格は強靭となっており、これは彼らの高筋力、高負荷耐性を支える土台となるので一概にネガティブな結果とは言い難い。


 小児期からそれなりの筋力を示す彼らの子育て指導において、むやみに家財を破壊させぬため、力の制御は厳しくたたき込まれる。その結果、彼らはなべて見た目と最大出力にそぐわぬ繊細、かつ器用な出力制御を身につけている。彼らの器用さは生得的なものではなく家庭での継続的、かつ執拗な訓練のたまものである。


 鉱工業を営む彼らは、鉱山において緊密な連携を必要とし、手工業においては職人気質を示すためどちらかと言えば同族同士では打ち解けるが外に向かっては排他的な様相を見せることがある。




 こうした彼らの特徴が生活環境に適応淘汰した結果なのか、元々の身体形質や気性に合った生活を求めた結果なのかはいまだ結論を得ない。どちらの説もそれなりの説得力があり、両方である可能性も高い。



 とまあ、生化学的に考証するならよく知られていることに否定的な解釈をぶつけるよりは肯定的に辻褄合わせた方が平和的だと思うのだ。私は。

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― 新着の感想 ―
[一言] 鉱山業で地下暮らし、背が低い方が掘削範囲が小さく済むので探査堀時に有利≒稼ぎやすい≒金がある≒モテル≒子が多い なので、収斂進化 ぐらいにしか考えてなかったわ
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