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第1話 電車通学デビュー

前作(削除)ではコンテスト応募で見事落選しました。初めてと言うことで勉強不足でもありました。これに懲りず新作を書き始めました。

コンテスト応募はせずマイペースで書いていこうと思います。

名称やキャラ名は前作の使い回しですが、主人公・みさきをどうか温かい目で見てやって下さい。

第1話

 あたしはみさきです。この春から高校に入学して華のJKデビューしました。

 みさきは地獄のような受験勉強を乗り越え、何とかぎりぎりの成績で志望校に合格したのである。

 なぜこの高校を受けたかというと、表向きは2歳年上の兄“みさお”や幼なじみで1歳年上の“いずみ”が通っているからという理由だが、本当の理由は大好きな電車に乗っての電車通学ができるからということらしい。

 入学式が終わって数日が経ち、いよいよ電車通学初日です。みさきは興奮のあまり前夜はあまり眠れていないようです。


 うぅー、ワクワクするぅ。でも眠たいなあ。

 定期券も持ったし準備オーケー。あっ、勉強の用意を忘れてた。


 みさきはそんなこんなで家を出発し、最寄り駅に到着。ここは無人駅ということで改札口は無く駅員も当然いない。運賃はローカル線特有の電車内で支払うので、ひなびた駅舎を通り抜けるとすぐにホームへ上がれるようになっている。

 通学に使うこの路線は田園地帯を2両編成で走る地方ローカル私鉄です。使われている車両は30~40年前まで大都市で活躍していた中古車である。

 そして通勤・通学時間以外は閑散としており、終点駅にある渓谷以外これといった特徴もなく赤字気味である。辛うじて利用客が見込める国鉄線の駅に接続していることが救いである。


 電車早く来ないかなあ。


 ホームへ上がったものの、そこにはみさき一人しかいないので少し寂しくなったようです。すると駅近くの踏切が鳴り始め電車の接近に気づきます。この駅は経費節減のためアナウンスがありません。踏切がアナウンス代わりになっている。

 ほどなく駅に停車しました。みさきは興奮気味に車両を眺めています。


 「わぁー、ずんぐりしててダルマさんみたい」


 みさきは電車好きという割には車両形式をよくわかっていないので、車両の特徴や列車名で表現している。この場合、マニア的に言うと戦後すぐに現れた“湘南形電車”を指すと思われる。

 発車時刻になり電車に乗り込みました。車内を見渡すと、あまり人は乗っておらずガランとしている。みさきはあまり人がいないのを良いことに車内をあちこち見て回っている。結局、運転席後ろの前方が眺められる“かぶりつき”に陣取りました。

 前方を眺めていると背後から声をかけられる。


 「みさちゃん・・・だよね?」


 振り返るとみさきと同じ高校の制服を着ている女の子がいました。


 あたしをみさちゃんって呼ぶと言うことは、

 「もしかして陽子ちゃん?」


 すると笑顔で大きく頷きました。彼女とみさきは幼なじみだったが、小学4年生の時に転校していてそれ以来の再会となりました。奇しくも同じ学校に通うことになる。

 彼女の名前は三崎陽子というが、苗字が“みさき”と読むため、ややこしくならいように“みさちゃん”と呼んでいた。


 「丹羽野にわの高校前、丹羽野高校前です。」


 再会を楽しむ間もなく学校の最寄り駅に到着です。この駅は近年、周辺に住宅街が広がり始め利用客が多く比較的賑わっている。もちろん駅員が常駐する有人駅である。

 みさきと陽子二人で学校に向かいます。駅名が学校名ということもありあっという間に到着。

 

「じゃあ、またあとでね。」


 お互いクラスが違うと思うので別れました。しかし、みさきの後ろから陽子がついてきています。不思議に思っていると二人とも同じ教室に入りました。どうやら同じクラスのようです。


 「みさちゃん、入学式の日に出席をとって私の名前呼ばれたんだけどなあ」


 同じ教室に居ながら全然聞いてなかったようです。

 みさきは念願だった電車通学が出来るようになり、さらには一度離ればなれになった幼なじみとも再会でき、これから前途洋々な日々が待っているような気がするのでした。

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