第7話 実戦
思ったより時間があったので予定より早く投稿させて頂きます。
では、本編をどうぞ。
今、俺と俺の左肩に座っているフール(小人)は森を抜ける為に俺だけが歩いているとスキル『気配察知』が前方100メートル先で何かの気配を察知した。
「この先に何かいるな」
その呟きを聴いたフールが左肩から飛び降り、空中に浮かんだ。
「ちょと観て参ります」
とだけ言って何かの気配がした方に飛んで行った。
フールが何故飛んでいるかと説明すると、フールは小人の時のみ風魔法の一つ『風鎧』である程度の高さを自由に飛べるらしい。
ここで何故フールは飛べるのに俺の左肩に乗っていたかと言うとフール曰く「礼治様のお顔を真近で眺める為です」っと言うことらしい。
そうこう誰かさんに説明しているうちにフールが戻って来た。
「ここから先に狼の群れがおります。数は9体でどれも礼治様の足下にも及ばないザコであります」
自分の目の前で空中停止をしてから敬礼をして報告してくれたフール。
「初戦が群れは少し心配だなあ、最初は多くても4体くらいとで闘いたいなあ」
「それでは最初群れに気づかれない様に近づき、私が5体をすぐさま殲滅します。その後礼治様が出てきて残りを倒してくださいませ」
フールが提案した作戦はこうだ。
1.俺は『隠密』、フールは『透明化』で気配や姿を隠してから狼の群れに近づく。
2.フールが先に狼を5体退治。
3.突然の仲間の死に混乱している残りの狼の群れに俺が突入して止めを刺す。
となる。
作戦を立てた俺達は狼の群れがいる方向へ気配を消してから向かった。
暫くしたら狼の群れを見つけた。
どうやら食事中らしく狼の群れの中心には今朝自分たちが食べていたものと同じ『レッドピッグ』であろう死骸が見るも無惨な状態で放置されていた。
「それでは先に行って参りますね礼治様」
「ああ、よろしく頼むな」
そう言ってフールは群れに向かって飛んで行った。
その間に俺は『風の剣』を構えていたが、透明化しているフールを見る事ができるので最初は本当にフールのスキルが発動しているかが不安だった。しかし、俺が心配しているのをフールは分かっていたらしく、狼の目の前を通りこちに手を振ってきた。
それを見て安心した俺はフールに向けて手を振り返しす。
それからフールは丁度5体でかたまっている狼たちがいたのでその群れの中心に『風爆弾』を放った。
『風爆弾』は最初直径6センチの小さい風の球が群れの中心に飛んでいき地面に着弾と同時に1メートルの範囲に爆発と突風を起こした。気がつくと狼の群れの内5体が無数の切り傷と身体の一部を大きく凹ませ死んでいた。
「グルル⁈グルグルルル⁉︎」
突然の爆発と仲間の死に混乱を隠しきれない狼たちが慌ている隙に俺は背後から近づきまずは近くにいた1体の首を『風の剣』で切断した。
その時大量の血が吹き出し飛び散ってきたが俺は気にしなかった。
また仲間を1体失った狼たちだったが未だ姿を隠しているフールとは違い俺は『隠密』を狼の首を切断したと同時に解いたので自分に気づいた狼3体が一斉に飛びかかってきた。しかし、それを全てアッサリと避けることができた。
何故なら狼たちは喉元しか狙ってこなかったので避けるのが簡単だったからだ。
そう暫く避けていると3体のうち2体が同時に飛びかかってきたので自分は『風の剣』を横に傾けそして。
「『風斬撃』」
呪文を唱えると同時に『風の剣』を横向きに勢いよく振りかざしてから風の斬撃を放った。
威力は昨日始めて魔法をしかも全魔力を使って放った斬撃に比べれば大したものではなかったが2体の狼の胴体を切り裂き空中分解させるのには充分の威力だった。しかし、ここで一瞬気を抜いてしまい残り1体の狼の攻撃に反応が遅れてしまった。
俺はギリギリのところで狼の攻撃を避けたものの左頬に狼の前足から生えていた爪が擦ってしまい小さい切り傷がついた。
俺はすぐさま態勢を立て直し攻撃の準備をするその時だった。
<ブチ>
突然、変な音が聞こえそれとほぼ同時に俺と対峙していた狼が真横に吹っ飛んでいった。
俺は吹っ飛んだ狼とは真逆の方向に急いで振り向くと、そこにはドス黒いオーラを放つ『巨大化』を使っていたフールが両手を前で構えていた。
フールの攻撃はこれで終わらず、フールが扱う攻撃用の風魔法全てを連発し続けた。
「よくも、礼治様の整ったお顔に傷を、許さない許さない許さない許さない‼︎死ぬだけではなくその身体全てをこの世から消し去り後悔させて頂きます‼︎‼︎。死ね‼︎‼︎‼︎」
と言い放つフールを俺はただ顔を引きつらせて見る事しかできなかった。
初の戦闘シーンで上手く書けたか心配ですが自分は自信があるので後は読者の皆様がどう感じたかを感想を書いてくれたら幸いです。これからも誤字脱字は見つけ次第修正していきますので、皆様の応援よろしくお願いします。