第50話 偶然に
〜10万アクセス突破〜
まだ5万アクセスを突破して2週間も経っていませんが読者の皆様のおかげで10万アクセスを突破しました。次は50万アクセス突破に向けて頑張りますのでこれからも応援よろしくお願いします。
本日二回目の投稿です。どうぞ。
鐘の音が昼の3時を告げた時、俺達はフールの案内で北門に向かう大通りの道沿いにある喫茶店まで来たいた。
そこの喫茶店は赤いレンガ造りでレトロな雰囲気を醸し出していた。
因みに店の名前は『草原の安らぎ』である。
「じゃあ早速入ろっか」
フールとシルフィアに声をかけ店内に入り、フールとシルフィアも俺の後に続いて店内に入っていった。
店内に入ると見渡す限り緑生い茂る植物が壁や床など至る所に大小様々な鉢植えに入れられ配置されており、店の名前通りに店内には草原が広がっている様だった。
「喫茶店『草原の安らぎ』へようこそいらっしゃいませ。お席にご案内しましょうか」
俺達が店内を見渡していると店の女性定員が元気良く笑顔で声を掛けてきた。
「すいません。三人が座れる席はありますか?」
「はい御座いますよ。ではお席までご案内しますので此方へどうぞ」
席が空いているかを聞くと女性店員は笑顔で肯定をしてすぐに席まで案内してくれた。
自分達は女性店員の後について行った。
そうやって後をついて行っき、ある席を通り過ぎようとした時。
「レイジ様にフール様⁈」
突然、俺とフールの名前を呼ばれ声のした方へ振り向くとそこにはギルド指定の制服では無く、オシャレと動きやすさを重視した私服を着たマリーさんが驚いた顔をして席に座っていた。
〜〜〜〜
「それにしてもお二人が私の座っている席を通り過ぎようとした時は驚きましたよ」
俺達三人はマリーさんから呼び止められた後、フールが途中まで案内をしてくれていた女性店員にマリーさんと同席すると伝えたので俺達はマリーさんと同じ席に座ることになった。
因みに席は店の窓側で、店内から窓の外を見る形でテーブル左側の奥にマリーさん、手前にフールが、テーブル右側の奥に俺、手前にシルフィアといった感じに座り、定員に注文をしてから喋り始めていた。
「驚いたのはコッチもですよマリーさん。まさかマリーさん達が勧めてくれた喫茶店で今日非番だったマリーさんに会えるとは思ってもいませんでしたからね」
フールとマリーさんは二人だけでガールズトークを盛り上がっていた。
「あのレイジ様。彼の方はいったいどちら様なのでしょうか?」
前の二人が楽しそうに会話をしているところを見ていると隣に座っていたシルフィアがそう尋ねてきた。
「ああゴメンなシルフィア。彼女は俺とフールが所属しているこの街の冒険者ギルドで受付嬢を務めている猫の獣人族で名前はマリーさん」
尋ねてきたシルフィアに対して簡単にマリーさんを紹介した。
「っあ、すいませんでした。ついついお喋りに盛り上がってしまい自己紹介していませんでしたね。レイジ様からご紹介にあずかりました私は冒険者ギルド『アルバス』支部の受付嬢を務めていますマリーです。よろしくお願いします」
自分の事を紹介していない事に気付いたマリーさんは直ぐにシルフィアの方を向き自己紹介をする。
「わわわ私は先程レイジ様の家族になりました。奴隷でフェンリルの獣人族でシルフィアと申します。此方こそよろしくお願いします」
シルフィアも慌ててマリーさんに自己紹介をする。
「レイジ様は本当にお優しいお方ですね。シルフィアさんを奴隷としてではなく家族として接しているなんてとても素晴らしいと思います」
「そうですか?俺は普通に接しているだけですよ」
マリーさんからそう褒められたがあまり実感が無く頭を少し横に傾けた。
「いえいえ、レイジ様が普通だと思ってやっている事は本当に素晴らしい事ばかりなんですよ。例をあげれば、シルフィアさんのいる前で言うのもなんですが普通奴隷は一般人よりも下の立場であるため中には奴隷だからといってバレないように影で隠れて暴行を加えたり、また珍しい種族の場合は見せ物にしたりと他にも奴隷を酷く扱う人達が後を絶ちません」
マリーさんはここで話を止めた。
マリーさんの話を聞き怒りがこみ上げる思いだった。しかし、そんな中でシルフィアが突然、俺の腕にしがみついてきた。
俺は直ぐにシルフィアの方を向くとシルフィアの顔はとても怯えている表情をしており、また身体をガクガクと震わせていた。
(そうか、フェンリルの獣人族は珍しいってボグレスさんが言ってたもんな。もし俺がシルフィアを引き取っていなかったらシルフィアは見せ物にされていた可能性が高いし、下手したら盾代わりに使われる可能性もあったんだよな)
俺は怯えているシルフィアの頭に手を乗せて。
「大丈夫だよシルフィア。俺は家族にそんな酷い扱いはしない。これからはできる限り楽しく俺やフール、後まだ紹介してない家族達と一緒に過ごしていこうな」
シルフィアにそう言い聞かせながら頭を優しく撫で続けた。
「…はい……私…レイジ様達の家族になれて……今が私の歩んできた人生の中で一番幸せです」
シルフィアは俺の腕から離れ、今度は今日で何度目かわからない泣き顔を胸板に押し付け声を押し殺しながら泣き始めた。
〜約一時間後〜
シルフィアが泣き出して直ぐに先程の女性店員が注文したものを持ってきてくれたのでそれをフールが受け取り、シルフィアを落ち着かせてから四人で楽しく話しながら飲み終わり、会計を払ってから店を出た。
因みに俺達が頼んだのは、俺がブラックコーヒー、フールは紅茶、シルフィアは『リップア』のフルーツジュース、マリーさんはアイスコーヒーであり、会計は全部俺が払った。
マリーさんは「私の分は自分で払います」っと言ってきたので俺が奢る代わりにシルフィアの洋服選びの手伝いを提案をし、マリーさんは喜んでそれで承諾した。
そんなわけで俺達は今、マリーさんがオススメする服屋にいた。
シルフィアは最初。
「こんな良い所で私なんかが着れる服はありません‼︎」
と全力で拒んでいたがフールとマリーさんが此方には聞こえない声でシルフィアに何かを呟いた。
するとシルフィアは顔を真っ赤に染めてしまいその隙にフールとマリーさんがシルフィアを店の中に連れていき、色々な服を着せていた。
「なあフール。ちょっといいか?」
そんな中でシルフィアの服選びに夢中になっているフールに声をかけた。
「どうかなさいましたか礼治様?」
「俺は近くの雑貨屋で色々と買いたいものがあるから会計はこれで済ましといてくれ。後フールも気に入った服があったら買っといていいぞ。それから後は俺は男だから女性の必要な物は分からない、だからそうゆうのも買っておいてくれ」
そう言いながらフールに大銀貨1枚と多めに渡しといた。
「わかりました礼治様」
フールはお金を受け取ってから返事をした。
「一応、用事が早く済んだら店に戻ってくるけど、そっちの買い物が早く済んだら先に宿に戻っておいてくれ」
俺は最後にフールにそう伝えた後、店を一人で後にした。
その後は直ぐ近くの雑貨屋で色々と必要な物を買った後、フール達のいる服屋には向かわずに人通りのない路地裏へと入っていった。
しばらくして、まあまあ広めの場所に出た。
「おい隠れてないで出てこいよ。正直言って昼間からずっと後をつけられて良い気はしないんだけど」
俺そう言い放つと先程通ってきた道からそれを聞いた十数人の男達が出てきてあっという間に俺の周りを取り囲んだ。
そしてその中には一昨日の夕方、ギルドの中で絡んできたがフールによってアッサリと撃退され戦力を損失し無様な負け方をした、冒険者でEランクパーティー『狼の牙』の三人がいた。




