第44話 報告と報酬と提案
前回の第43話の一部で受けれる依頼は自分のランクと同じ依頼と一つ上のランクと一つ下のランクの依頼しか受けれないと載せましたが、自分の下のランクは全て受けれるに変更しました。
(例)
Eランク冒険者の場合
(変更前):D,E,Fランクの依頼を受けれる。
↓
(変更後):D,E,F,Gランクの依頼を受けれる。
となります。以後はこういった大きな変更がないよう気をつけます。
俺とフールは早めの昼食をギルドの食堂でとった後、そのままこの街のギルドマスターであるエネドラさんのいる部屋へと向かった。
勿論ギルド職員さんの許可を得てからである。
階段で五階まで登り昨日訪れたギルドマスター部屋の扉前に来た。
俺は部屋の扉を二回ノックした。
「誰だ?」
中からギルドマスターの声がした。
「礼治です。フールと一緒に来ました」
「ああレイジとフールか。鍵は開いてるから入っていいぞ」
「失礼します」
ギルドマスターの許可を得てから扉を開け部屋へと入った。
勿論フールも後に続き部屋の中へと入る。
俺とフールが部屋へと入るとギルドマスターは難しい顔をしながら机の上にある大量の資料と睨めっこしていた。
「あのーギルドマスター?」
俺は資料と睨めっこしているギルドマスターに話しかけた。
「ああ済まない。そこに座っててくれ」
ギルドマスターは資料から目を離してから俺とフールに昨日と同じくソファーに座ってもらうよう勧めてきた。
「「失礼します」」
ギルドマスターに勧められたので一度頭を下げてからソファーに腰を下ろしす。
ギルドマスターも椅子から離れ幾つかの資料を持って俺達の向かい側にあるソファーに腰を下ろした。
「まずは昨日はお疲れさん。おかげで助かった。特にレイジには頭の討伐及び、使い魔達による支援には本当に助かった」
ギルドマスターは俺達に礼を述べてくれた。
「いえ、俺はタダこの街を守りたかっただけであって別にお礼はいいですよ」
(やっぱりレイジは彼奴に似てるな)
俺はそう言うとギルドマスターは少し笑みを浮かべそう思っていた。
「あのーギルドマスター。大丈夫ですか?」
もちろん俺はギルドマスターが何を思ったかは分からず、黙ってしまったギルドマスターにさっきと同じように声をかける。
「ああスマンスマン。今日二人を呼んだのは他でもない。色々と昨日のことで聞きたい事や話したい事があってな」
ギルドマスターは俺からの声かけに何かを考えるのをやめて本題に入ってきた。
「聞きたい事ですか?」
フールも今回は話に加わってきており俺の代わりにそうギルドマスターに尋ねてくれた。
「ああそうだ。まず最初に昨日の討伐戦で何か些細な事でもいいから気づいた事は無かったか?」
「昨日のことでですか?」
俺はギルドマスターの質問を質問で返す。
「ああそうだ。昨日のゴブリン軍団の数はあまりにも異常であり、確かに『初心の森』にはゴブリンは存在している。しかし、ゴブリンの繁殖力が強いために私達ギルドは常にゴブリン討伐の依頼を出しゴブリンの繁殖を防いでいる」
ギルドマスターはここで話を一旦切り手に持っていた資料を俺達に見せてくれた。
そこにはここ一ヶ月の間に『初心の森』でゴブリン討伐の依頼を受けた冒険者達の名前とゴブリンを倒した数が事細かに記載されており、一ヶ月の間に討伐されたゴブリンの数は500体を軽く超えていた。
「この様に毎月ゴブリンは多くの冒険者達の手により討伐されており、幾ら繁殖力が強いからと言って数が5,000体以上を上回り、しかも中位種や上位種などましてや特異種が『初心の森』から現れるなど普通ではありえないんだ」
「つまりギルドマスターは今回の騒動は裏で何者かが糸を引いていると言いたいんですか?」
俺はギルドマスターが何を言いたいのかを確認した。
「ああその通りだ。それで何か気づいた事は無かったか?どんな些細な事でも構わん。」
「急に言われましても、私は後方支援でしたので敵が雑魚ですが数が多いなと思った以外は特にありませんね。礼治様はどうでしたか?」
ギルドマスターの質問にフールは気づいた事は無かったのだろう俺に聞いてきた。
「俺も特には……あっ」
昨日のことを振り返ってみるとあることを思い出した。
それは『気配察知』で森の中にある二つの気配を察知した時のことである。
「なんだ!なんか気づいたことがあるのか⁉︎」
ギルドマスターは自分に詰め寄り尋ねてきた。
「はい実は……」
そこからは昨日の『ゴブリンキング』を討伐した後で繁殖を防ぐために雑魚の殲滅作業に取り組んでいる最中『初心の森』の奥から何者かはわからないが二つの気配を察知したこと。また、捕らえようと『水鎖』を飛ばしたが避けられ一瞬にして二つの気配が消えたことを話した。
「なるほど、間違えなくそいつらが今回の黒幕だろう。情報提供ありがとうな、正直こっちも調査に行き詰っていて本当に助かった。後はこちらで調べるからこの話はここで終わりにして次の話をするぞ。…<カキカキ>…ほら受け取りな」
ギルドマスターは情報提供に感謝をした後、話を変えると言いながら二枚の書類を取り出しそのうち一枚に何か付け加えをしてから俺にその書類をフールには付け加えなしの書類を渡してきた。
フールと俺はギルドマスターから書類を受け取りそしてその書類にはこう書かれていた。
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・緊急依頼達成報酬
フール(F)
緊急依頼を受け後方支援として参加。
報酬として今回の討伐戦参加報酬の銀貨5枚を配付。またその実力を認めEランクに昇格また、来月開始される昇級試験に参加することを認める。
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フールの書類にはこう書かれており、俺の書類には更に続けて。
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・緊急依頼達成報酬
レイジ(F)
〜上と同じく〜
また、多大な戦力提供に加え『ゴブリンキング』討伐に携わった為にこの功績を認め大銀貨3枚を提供、更にギルド内の一部の場所を自由に使う許可を与える。
場所についてはギルド職員と後に話してから詳細を決めること。
(付け加え)
更に有力な情報提供をされたので金貨1枚を報酬とする。
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俺達は書類に書かれている内容に唖然としてエネドラさんの方を向く。
「フハハハハハハハ。昨日から思ってたけどあんたら二人の驚く顔を見るとなんか笑えるわ」
それに対してエネドラさんは俺達の驚いた顔を見て唐突に笑い出し始めた。
「スマンスマン。色々と聞きたいことがあるだろうがそれは今から説明をする」
ギルドマスターは暫くしてから軽く謝りそして説明をしてくれた。
「まずは討伐戦に参加したことで報酬として銀貨5枚は今回参加した冒険者全てに支払われる報酬であり、またランクの昇格は私の判断からで本当は試験をせずにそのままDランクに昇級させたいんだが色々と決まりがあってなこういった形になった。ここまでは大丈夫か?」
ギルドマスターはここで話をまた一旦切り俺達に確認をし、俺達はこれに頷いて返事をした。
「それで次にレイジの報酬についてだが最初に話した通りレイジの使い魔…いや家族だったな、レイジの家族達には凄く助かった。それに加えて『ゴブリンキング』討伐の要の一つを担ってくれたからね、それで大銀貨3枚が妥当と判断した。また、レイジは占いをする場所が欲しかったんだろう?だったらギルドなら色々と人が集まるから最適だろうと判断して報酬に加えた」
「ありがとうございます」
ギルドマスターはゴブリンが森から出てくる直前にしていた会話を覚えており、報酬として俺に占いをする場所を与えてくれたのである。
ギルドマスターの配慮に感謝して礼を言い頭を下げる。
「そして付け加えに書いた報酬だが、今までの調査の中でレイジが提供してくれた情報が今一番の調査の鍵を握っていると判断したから金貨1枚を報酬にした」
「「本当にありがとうございます」」
ギルドマスターの説明を聞いた俺はもちろんのこと、フールも一緒になって頭を下げて礼をしてくれた。
「まあ、後はそこに書かれている場所については受付カウンターにその書類を渡してから決めてくれ。後昇級試験についてはまた後日に詳しい内容が決まった時に話す。そして最後に私から二人に提案がある」
「提案ですか?」
俺は質問した。
「ああそうだ。と言ってもこれはレイジが決めることだがな」
ギルドマスターはそう言って俺の方に身体ごと向けた。
「レイジ。あんたは奴隷を買うつもりはないか?」
次回は奴隷の話になります。




