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タロット占い師は神様に殺され異世界転生  作者: マロンさん
第1章
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第31話 VSゴブリン軍団”宣言”

俺達がギルドの外に出るとギルド前の広場には多くの冒険者達おり、そんな中で俺達を見ると一人の冒険者が近づいてきた。


その冒険者は茶髪のオールバックで顎ヒゲを生やし、金ピカな斧を背負った人間族で30代後半の身長185センチの筋肉質男性だった。


「おい坊主。お前まさか戦いに参加するつもりじゃないだろうな?」


男性は俺に質問を投げ掛けてきた。


「はい。戦いに参加しますが」


俺はさも当たり前かのように答る。


「ふざけてんじゃねえぞ坊主‼︎」


すると男性は俺の答えを聞いた瞬間怒鳴り声を上げる。


「何が『参加しますが』だ⁉︎テメエは昨日冒険者になったばっかの新米だろうが‼︎新米は大人しく避難しろ‼︎」


「嫌です。それに俺はあなたの指図を受けるつもりはないので」


怒鳴り声を上げる男に対して俺は俺自身の意思を曲げなかった。

俺の返答を聞くとほぼ同時に男性は背負っていた金の斧を手に取り斧の刃を俺の首元に当ててきた。


「坊主。これが最終忠告だ。ここで死ぬか?それとも避難して生きるか?選べ」


男性は俺に二択を迫ってきた。


これを見ていたフールは当然の如く俺を守るために動こうとした。しかし、それに気づいた俺は右手を上げフールを静止させる。


フールは俺の指示に渋々であるが従ってくれた。


「『タロットマジック』小アルカナ、(ソード)


フールが指示に従ってくれたことを確認すると呪文を唱えて異空間から『風の剣』を取り出し、男の喉元に剣先を突きつける。


「俺は戦って生き残り帰ってくるとギルドの職員さん達と約束をしました。なので俺はここで死ぬつもりも逃げるつもりもありません。もし邪魔をするんでしたら死なない程度で邪魔者というあなたを排除しますが?」


「男に二言はないか?」


「はい」


お互い相手に武器を向けたまま暫くの間睨み合った。

暫くの間ギルド前の広場は突然の静けさに包まれる。


「ぷっはははははーーー‼︎」


「「‼︎‼︎‼︎」」


俺と睨み合っていた男性が突然、沈黙を破る大声で笑い始めた。

俺とフールは突然の男性の笑い声に動揺した。


「会っていきなり試すようなことをしてすまなかったな。俺の名はロイドで別名『金色斧(こんじきおの)のロイド』と呼ばれているAランクの上級冒険者だ。よろしくな」


ロイドと名乗ったAランクの上級冒険者は斧の刃を俺の首から離し背負い直すと謝罪してきた。


「いえ、俺もロイドさんの忠告された時に剣先を突きつけてスミマセンでした。しかし、俺は何を試されていたんですか?」


俺も慌てて『風の剣』を異空間になおしてからロイドさんに謝罪した後、疑問に思ったことをロイドさんに質問した。


「確かレイジだよな?いい名じゃねえか。試したのはレイジ、お前の宣言がでまかせかどうかだ」


「俺の宣言がですか?」


「ああそうだ。お前は新米なのにギルド職員達に『生きて帰ってきます。』って言ってたろう?そんなことは誰にでも言えるが実行できるやつは殆どいねえ。だから俺はFランクで新米のお前を試した。本当に強い意思を持っているのかどうかをな」


どうやら俺の声が大きかったらしくギルドの外にまで聞こえていたらしい。

それを知った俺は恥ずかしさのあまり悶え死にそうだった。

そんなことを知らずロイドさんは話を続ける。


「そんでレイジ。お前は最後まで自分の意思を曲げずに貫き通した!もうここにはお前を新米だからと見下そうとする奴はいねえ!」


ロイドさんはそう言い後ろを振り返り他の冒険者達に目を向けた。


「ヨッシャーーー‼︎野郎ども、俺らの力でこの戦いに勝って全員で生きて帰るぞ‼︎‼︎」


「「「「おおおおーーーーーーー‼︎」」」」


冒険者達の心が思いが一つになった瞬間だった。


「なんだい?私を抜きにしてもう士気を鼓舞したのかい?」


突然の声に俺やフール、それとロイドさんを含む冒険者達が一斉に声の聞こえた方向を向いた。


そこにはギルドから出てきたギルドマスターのエネドラさんと警備兵団長のジグトさんが立っていた。


「お前んとこの冒険者は元気だけが取り柄で良かったなハッハッハッハッハーーー!」


「あんたんトコも似たようなもんだろうがこのジジイ」


「何言ってんだ?俺はまだ42だぞ?俺よかあんたの方がとs「<ギロ>なんか言いたいことがあるのかいジジイ?」……ハイ、俺がジジイです」


ジグトさんがギルドマスターに女性にとってはタブーなことを言おうとした瞬間、ギルドマスターの刺されんばかりの強く恐ろしい視線で睨まれ言葉を濁した。

そんな光景に俺を含む冒険者の男一同は女性と話す時は言葉に気をつけようと思いました。


「オッホン。じゃあもう一発士気に鼓舞すっかな」


ギルドマスターはわざとらしい咳をした後に一歩前に出た。


「おい、野郎どもよく聞け‼︎、後一時間したらゴブリン軍団が南門に到着する!その数は5,000体以上だ!しかも上位種や特異種が混じってやがる‼︎だがそれがどうした!私ら冒険者がそんな奴らに負けるはずがねえだろうが‼︎中には全員で生きて帰るとほざく『新米化け物バカ』がいたが上等じゃねえか‼︎私らギルドの冒険者として魔獣共に力の差を見せつけてやろうじゃねえか‼︎‼︎」


「「「「おおおおーーーーーー‼︎‼︎」」」」」


ギルドマスターの鼓舞に一段と声を大きくあげる冒険者達。

若干一名の心には大きな傷が付いたが誰かの支えがあって何とか持ちこたえる。


「よし!士気が高まったところで今回の討伐戦の作戦内容を説明する。全員耳の穴かっぽじってよく聞いてな」


ギルドマスターが討伐戦の作戦内容を説明し出した。


「まず私らは南門と『初心の森』の中間地点から南門近くに待機。ゴブリン軍団が森から出て来た時は直ぐには攻撃を開始せずに粗方のザコが森から出てきてから魔法と弓矢を主体とした遠距離攻撃で先手を打つ。しかし、その間に敵が遠距離攻撃を仕掛けてきたり、回復をされたら厄介だ。だから敵の遠距離攻撃役と回復役を無力化する者が必要だ」


ギルドマスターがそう言い放った後、俺の方を向いてきた。


「お前の使い魔の中には鎖で敵を拘束する者がいたな?」


俺はギルドマスターが言おうとしていることが分かった。


「ハイ。確かに鎖で敵を拘束する家族がいます。しかし、鎖で一体一体を拘束をするよりも、重力を操れる家族が一人いるので今回はザコを重力で押し潰し、更に残ったゴブリンを遠距離攻撃で潰した方が効率がいいと思います」


俺は別の作戦を提案する。


「それは便利だな。因みに先に聞いておくがお前は今回どんな使い魔を呼ぶつもりだ?」


ギルドマスターがまた俺に質問をしてきた。


「そうですね…。先程申したように重力でザコを押し潰すのに一人、強力な敵の拘束役に一人、音が届く範囲にいる仲間のみを回復させることができる回復役を一人、攻撃に特化した突撃役を一人、後は敵の(かしら)までの道を切り開いてくれる役を一人、その間の頭と戦う役の人の守りに徹してくれる防御役に一人と合わせて六人の家族に力を借りようと思います」


ギルドマスターの質問に少し考えてから答える。

因みに何故ここでフールを数に入れなかったかというと、一応ギルドマスター以外にはまだフールが大アルカナの一人であることを保険のために隠しておくことにしたからだ。

まあ、バラして良かったんなら昨日のフールが暴走しそうになった時に人目を気にせずに強制で異空間に戻すことができた俺なのである。


「お前は色々な種類の使い魔を従えているんだな」


「お前って結構すごいやつなのか?」


ギルドマスターとロイドさんを含む冒険者達から関心されるのであった。


「よし。作戦内容はこうだ。まず敵が森から出てきたところを重力魔法を使うレイジの使い魔が一掃。その後は遠距離攻撃で敵を粗方片付ける。次に敵の頭が見えたら私と今ギルドで一番ランクの高いロイドそして私に大口を叩いたレイジを中心にして周りを固めてから敵陣に突撃して頭に近づき、そして潰す!後の残りの者はザコの相手や後方支援役の守りを街の警備兵と一緒にこなしてくれ。わかったか野郎共‼︎」


「「「「おおおーーーーーーー‼︎‼︎」」」」」


いつの間にか重要な役の一端を担うことになり驚く俺をよそにギルド前の広場には雄叫びが上がった。

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