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タロット占い師は神様に殺され異世界転生  作者: マロンさん
第1章
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第1話 『フール』=???

一話目です。どうぞ^_^

俺は神様により無事に転生された後、洞窟の中で目を覚ました。


(本当に転生したんだな…てか、俺の歳も本当に15歳くらいに若くなってるし、神様もたいていチートだよなー)


俺は今の状況を冷静に判断していた。


俺は今15歳まで若返っており、神様が言った事をそのまま信じれば、今の自分の容姿は頭からいって黒髪で青くならない程度のスポーツ刈りに前髪は周りの髪より少し長めで、顔は青ブチの眼鏡をかけおり瞳は黒色で自分で言うのも何だがまあまあ整った顔をしている。後、自分が15歳の時なのでたしか身長は175センチ位だと思う。

そして今着ている服は何故か中学生の時に着ていた白の半袖シャツに灰色のズボンと夏物の学生服を着ており、足は新品と言っていいほどの真っ白なスニーカーを履いていった。


(学生服はこの際置いとくとした、神様から異世界に着いたら『フール』を直ぐに呼べって言われていたんだっけな///)


俺は神様から言われたことを思い出すと同時に神様とキスをしたことを思い出してしまい顔を赤くしてしまった。

因に『フール』とは、タロットカードで大アルカナと呼ばれる分類の更に22枚のカードの内の1枚である。

『フール』は一般的に賢いことを人に悟られず顔を仮面で隠し独特な考えでどんなことにも対応するという言わば大アルカナのまとめ役という役割を果たしていると言われるカードだ。


(そういった奴だから神様と旅をする方法を知っているんだろうな。早速呼び出してみるか)


俺はそう考えながらも早速その場に立ち上がり右掌を前にかざし、そして呪文を唱えた。


「『タロットマジック』大アルカナNO.0『フール』」


すると突然、俺の目の前に光りを放ちながら小人の描かれたカードが現れて、また現れたと思うとカードは直ぐに消えて新たに俺の目の前にある人物が現れた。


「なんで‼︎」


その人物が光の中から現れた瞬間、俺はあまりの驚きに声を上げてしまった。

何故なら目の前に現れた人物は小人ではなく身長が163センチで、仮面は被っておらず、男性ではなく女性だったのである。しかし、俺が驚いたのはそこではなくもっと根本的なことだ。

その根本的なこととは。


「なんでカードから神様が出てきたんですか‼︎」


「先程振りです礼治様。驚いた顔も素敵ですね」


そう、俺の目の前にいたのは誰とも間違えるはずのない。

俺が転生する前に出会い熱いキスをした『運命』を司る神様だったからだ。


「なんで神様がここに⁉︎、ていうかなんでカードの中から‼︎?それと神様がここにいて大丈夫なんですか‼︎⁉︎」


「あの礼治様。少し落ち着いてくださいませ。私が順番に説明させていただきますのでお願いいたします」


「あっスス、スミマセン<ゴツン>」


神様は今の現状を理解できずに混乱していた俺を落ち着かせようとしてくれた。

それに対して興奮していたことに気づいた俺は神様に謝るために頭を下げた、しかし場所が悪かったために洞窟の出っ張っていた岩に頭をぶつけてしまった。

当たり前だけどスゲー痛かった。


「礼治様大丈夫ですか‼︎」


そんな慌てて尋ねてきてくれた神様に対して俺は顔を上げる。


「大丈夫ですのでご心配なさらずに説明をお願いします」


凄く心配してくれた神様にそう言って説明をしてもらえる様に促した。


「礼治様がそう仰るんでしたら説明を始めさせて頂きます」


「はい、お願いします」


俺と神様はまたお互いに正面を向き合いその場に座ってから、神様は目線からして俺の腫れたデコをチラチラと気にしながら話しを始めてくれた。


先程とはお互いの立ち位置が反対になっていることは言うまでもない。


「まずは私が何故ここに居るかと申しますと、私は神様を辞めて礼治様の扱う魔法『タロットマジック』の一つ『フール』に転職したからでございます」


「ちょっと待って下さい!今すでに自分の頭が今のことを整理できずにいるので一旦待って下さい‼︎」


いきなりの神様から爆弾発言の数々に俺の脳は一時爆死した。


〜数分後〜


「もう大丈夫です。続きをお願いします」


脳が爆死から復活した俺は神様の話しを再び聞き始めた。


「それでは初めに私が神様を辞めた事から説明させていただきますね」


神様はそう言って話を再開してくれた。


「まず神様とは一人だけの存在ではなく様々な世界の現象や生き物たちの感情など、それらの中の一つの力を司る神様が数多く存在します」


日本でいうところの八百万の神様である。


「私はその中の『運命』を司る元神様として存在していました。神様はその世界に生きる者と関わる事は礼治様などのイレギュラーを除き禁止されておりまして他にもその世界で生きる者と関わる方法はありますが今は省きます」


元神様はここで話しを区切った。

俺はここでいくつもの矛盾について考えているとどうやらそれが顔に出ていたのか元神様から。


「疑問に思うところがあると思いますがそこも今から説明させていただきます。まず私が神様を辞めれたのは私が私の持つ全魔力を使い自分の分身、言わば第二の『運命』を司る神様を誕生させたからです。しかし、この方法だと元神様つまり私は魔力が無くなり消滅してしまいます。そこで礼治様の登場です‼︎」


神様の話の中で突然、俺の名前が出てきたので驚いてしまったが、俺はそのまま神様の話しを聞き続ける。


「礼治様と熱いキスをした時に少しながら礼治様から魔力を頂きました。その魔力を糧に礼治様の使い魔の『フール』として誕生したと言うわけです」


(あの時の感覚はそれか)


俺は神様の話を聞き、転生前に神様とのキスをした時に感じたあの感覚が自分の魔力が神様によって吸い取られたことによるものだと気付いた。


「なのでこれからは私は礼治様のことを『主様』とお呼びしますので、主様は私の事はそのまま『フール』とお呼び下さい。これで説明は終わりしますが何か御不明な点や御質問はありませんか?」


神様改めてフールが尋ねてきた。


「一応理解できたけど、確実に理解できたのはフールも結構チートだってことかな」


「元神様なので<ニコ>」


「ハハハハハ……」


俺の応答にフールはさも当たり前かのようにそう応えてきたので笑うしかなかった。


「まあよろしくな、フール」


「はい、よろしくお願いします主様♡」


語尾にハートマークがついているが気にせずに(だって恥ずいから)そのまま俺は洞窟の出口に向かうために立ち上がった。


「じゃあ行こうか」


「はい、お伴します主様♡」


フールは歩き出した自分の後を追うために立ち上がり俺の左後ろから付いてきた。


こうして俺とフールは未だ見ぬ異世界に一歩、足を踏み出したのであった。

遅くても、2週に1度は投稿するに変更します。

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