第26話 大アルカナ達の意思
どうぞ。
〜視点:礼治〜
翌朝6時の鐘の音で目を覚ました。
俺は寝返りを打ち横を向くと自分より先に目を覚ましていたフールと目があった。
フールは目があうと同時に目覚めの軽いキスをしてきた。
「おはようございます。礼治様♡」
「おはようフール。先に目が覚めてたんだな」
「はい♡。おかげさまで礼治様の寝顔をたっぷりと観賞することができました♡」
「ハハハハハ、それは良かったね」
いつも通りのフールに俺は自然と笑みがこぼれる。
俺とフールはベットから起き上がり毎度お馴染みのフールの生活魔法の『クリーン』を使って身体とシーツの色々な汚れを落としてから一階に降りた。
俺とフールは食堂で朝食を食べた後ギルドへは行かずに部屋へと戻っていった。
現在の時刻は午前7時。
部屋に戻った俺とフールはというと。
「じゃあフール。いってらっしゃい」
「はい礼治様。二時間後に必ず呼んでくださいね」
「わかってるよ、じゃあまた二時間後ね」
そう言うとフールは俺の頰にキスをしてから満面の笑みで手を振り、そして光を放ち消えていった。
フールは大アルカナ達との約束を守るために一度、異空間へと戻っていったのである。
フールがいなくなり部屋には俺だけが残ってしまい、自分はフールにキスされた左の頰に手を当て少し笑ってから時間潰しに何をするかを考えた。
〜視点:フール〜
私は礼治様と一旦別れ大アルカナ達の住む異空間に戻ってきました。
私が異空間に戻ってくると突然。
「「フール姉さんおかえり。早く俺たち(私たち)にレイジ兄さんの近況報告を聞かせて」」
私の目の前に黒髮で灰色の瞳の中学生くらいの少年と白髮で少年と同じく灰色の瞳の中学生くらいの少女が息を合わせて寄ってきました。
「ただいま帰りました。ホース、ポニー」
ホースと呼ばれた少年は肌が焼けており短髪で黒シャツに黒ズボン、そして黒の底が少し高めのローファーを履いており。
ポニーと呼ばれた少女は肌が絹のような白さで肩まで伸ばした髮に白のベアトップに白のショートブーツを履いていました。
それ以外の二人の特徴は瓜二つで、身長は155センチでまだ子供のあどけない表情を残した顔立ちで、靴底の爪先と踵部分が何故か鉄で覆われているので二人が歩くたびに<カツンカツン>と音を鳴らしていました。
「「じゃあ早くみんなのところに行くよフール姉さん。ほら早くして」」
ホースは私の右手を掴み、ポニーは私の左手を掴み、引っ張りながら他の大アルカナ達が集まっている広場の一角に床を<カツンカツン>と鳴らしながら連れていかれました。
私達が広場の一角に着くとそこには走りながら遊びまわる者や紅茶やコーヒーを飲む者、それから読書をする者や雑談をする者など、大アルカナ達は自分のやりたい事をして朝の優雅な時間を過ごしていた。
「「みんな注目ーーー!フール姉さんが戻って来たぞ(よ)ーーー‼︎」」
またホースとポニーは息のあった声かけをし、今まで思い思いに自分がしたい事で時間を潰していた大アルカナ達が一斉に私達の方を向いてきました。
「よっ、フールの姐御、昨日振りだな。ちゃんと約束通りに戻ってきたな」
昨日会っていたサタンに声をかけられました。
「昨日振りですねサタン。あの……そのですね…」
「どうしたんだよフールの姐御?」
サタンは私がもじもじしている事に疑問を持ってきました。
「あのー。テミスのことはどうなりましたか?」
「ああ、それなら大丈夫だぜ。テミスの姐御なら「私がどうかしましたかお二人とも?」<<ビクン>>‼︎」
その質問で理解したサタンは答えようとしてくれた時、突然背後から声をかけられ驚く私達はそのまま振り返るとそこにはテミスがいました。
「ただいま戻りましたテミス」
「お帰りなさいませフール様。では早速レイジ様の近況報告をお願いします」
テミスは私に近況報告をするように急かしてきました。
「へぇ?」
私はテミスの言葉に唖然としました。
「どうかしましたかフール様?そんな変な声を出して?」
テミスは私が出してしまった変な声に疑問を投げかけてきました。
「いえ、別に大したことじゃないんですが、テミスは私を怒らないんですか?」
いくら礼治様から怒らないであげてという伝言があったとしてもテミスからは少しは怒られると覚悟していたのです。しかし、実際には何も怒ってこなかったテミスに私はついつい質問してしまったのです。
「レイジ様からの頼みを無視することは私達大アルカナにとって、あってはならない行いです。なので今回の件につきましては不問にします。そんなことよりフール様は早くレイジ様の近況報告をお願いいたします」
「はい分かりました。それでは今から礼治様の昨日から今朝にかけての近況報告をさせていただきます」
私はテミスに怒らなかったことで礼治様に再び心の底から感謝をしてから近況報告を始めました。
近況報告の内容は、礼治様が私と一緒に冒険者ギルドで冒険者登録をしたこと、Dランクの冒険者に因縁をつけられ絡まれたが礼治様がこれを見事に片付けたこと、初めての依頼を無事に達成したこと、ランクがGからFに昇格したこと、そして礼治様がこれからは私達大アルカナを家族として扱ってくれることを余す事なく報告しました。
私は近況報告を終えてから他の大アルカナ達の反応は。
「流石は儂等の主のレイジ殿じゃ。自分よりランクの高い相手をいとも簡単に対峙するとはあっぱれじゃのう。後、レイジ殿と家族になるということは儂は叔父になるということかのう?」
「ボクもレイジ兄と家族だから本当の意味でレイジ兄の妹になれたんだよねえ‼︎ボクね今スゴく嬉しいな〜。へへへ<ニコニコ>」
「そうですね。私達大アルカナを心から家族として認めてくださるレイジ様の御考えは本当に嬉しいものですね。それでしたら私はレイジ様の母親代わりとしてレイジ様を支えていきましょう」
「家族ってことは俺はレイジの兄貴の兄貴になるのか?なんかややこしくないか?」
「私はレイジの姉としてこれから全力で弟を支えていくよ‼︎」
「「俺(私)もレイジ兄さんの弟(妹)としてこれからレイジ兄さんの手脚として頑張っていくぜ(よ)‼︎」」
大アルカナ達は皆、礼治様の実力を誇らしげに思い。また礼治様から家族という存在として見てもらえることに嬉しさを隠しきれずにいました。
「ねえねえフール姐」
「どうかしましたかトラン?」
トランが私の服の裾部分を引っ張り声をかけてきました。
「ボクはもっとレイジ兄のこと知りたいからフール姐が知っているレイジ兄のこともっとも〜っと教えて!」
「「それ俺(私)ももっと知りたい!フール姉さん話して話して‼︎」」
ホースとポニーがトランの話を聞き、同時に私のもとに駆け寄ってきました。
「はい。喜んで!私が知る限りの礼治様の全てをお話ししましょう‼︎」
私は礼治様から呼ばれるまで大アルカナ達と主の礼治様のことについて熱く語り合いました。
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ホース,ポニー:大アルカナNO.7『チャリオット』
正位置の意味 :勝利、成功、征服、援軍、独立、開拓精神
逆位置の意味 :暴走、不注意、好戦的、失敗、挫折




