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タロット占い師は神様に殺され異世界転生  作者: マロンさん
第3章
109/162

第98話 試験に向けて

第96話の一部を修正しました。

前:『聖魔法』

後:『神聖魔法』

〜視点:礼治〜

「それで、その後は一体どうなったんですか?」


ギルドマスターから俺が知らない三日間の一部始終を聴いていた。


「それまで荒野だったところから若い苗木や新芽が生えてきて、一瞬にしてそこらが緑に覆われた」


「ガチですか……」


家族達のチートには驚いてばかりの俺である。


「その後は私も精霊の力を借りて木々の成長を促進させ、数時間で元の森に戻すことができた」


「ギルドマスターも凄いですね…」


そう思いながら、すでに眠てしまっている子供達に視線を向ける。

ラッキもツクヨミもアポロも、みんな俺が目を覚まさない間に頑張っていてくれたことに感謝して三人の頭を順番に撫でる。


「…あれ?…俺、いつの間に寝ちゃったんだ?」


「う〜ん?…あ、レイジ兄さんおはよう」


「…ふわぁあああ、…お話し終わったのレイジ兄さん?」


しばらく撫でていると、アポロ、ツクヨミ、ラッキの順に目を覚ました。


「おはよう三人とも。それと、俺が寝ていた間に色々頑張ってくれてありがとう。三人とも凄いんだな」


「「「へへへへ////」」」


頑張ってくれていた子供達三人を褒めると三人とも嬉しそうに笑ってくれた。


「おーい、質問にまだ答えてもらってないぞー」


「あ、すいません」


ギルドマスターが声をかけてくれるまで本題を忘れてしまっていて、直ぐにギルドマスターに謝罪してから、三人に詳しく話を聞くことにした。


「えっと…先ずはラッキに質問するけど、ラッキは神聖魔法を使えるんだよな?」


最初は自分の膝の上に座っているラッキに確認する。


「うん!私の力でみんなをハッピハッピハッピー‼︎」


(肯定の返事として捉えていいのかな?)


元気に返答するラッキだが、肯定と捉えていいのかを少し戸惑い、それが正しいのかを確認するために後ろに立っているフールの方に顔を向ける。


「礼治様の考えておられます通り、ラッキは神聖魔法の扱いに長けております」


俺が質問する前にフールは直ぐに答えてくれた。


「じゃあ、ツクヨミは幻術魔法、アポロは植物の成長を促す為の魔法に特化しているってことでいいのか?」


「はい。ツクヨミは礼治様が仰った通り幻術魔法を得意とし、アポロは生きとし生きるものの成長を促進させる魔法、成長魔法を得意とします」


(うん、やっぱり大アルカナ(家族)達が一番チートだな)


素直にそう思う自分であり、その後はフールとハング、それからルビーに補助してもらいながらギルドマスターにアポロ達の能力を説明した。


「はぁー…。あんたの家族は相変わらずのチートだな」


説明をし終えた後でギルドマスターはそう言葉を漏らした。


「……まあ、呪いが解けたことで今は安静に寝ているナーグも時期に目を覚ますだろう」


「あのー、ナーグはどうなるんですか?」


俺はナーグの今後のことが気になっていた。

ナーグは自分達と同じく昇級試験に参加する予定であったが、今回の事件で処遇がどうなるのかが心配であった。


「今回はナーグに対して私達ギルド側は昇級試験参加の取り消し、及び罰則と言った処置は取らず、不問に通す事にした」


今回のナーグの行動は敵に操られていたための行動であり、また、ギルド側はこれと言った被害を受けていないので罰則は無いとのこと。


「よかったー」


それを聞いて俺は安心した。


「ふふ、自分を殺そうとした奴の心配をするんだなお前は」


「まあ、今回は彼奴が全部悪いってわけじゃ無いですからね」


「ははは。お前はやっぱり面白い奴だな」


ギルドマスターはそう言ってからソファーから立ち上がり、机の上に置いてあったある一枚の紙を取ってきて、その紙を自分に渡してからソファーに腰を下ろした。


「何ですかこれ?」


「それは今日から二週間の間、ギルドにある訓練場を好きに使っていいことを示す許可証だ」


俺の質問にギルドマスターはそう答える。


「実は二週間後に昇級試験を行うことが決定していてな」


ギルドマスターはそう言い、詳しいことは試験の前日に該当者をギルドに集合させて、顔合わせの時に詳細を説明するとのこと。


「それで以前、そこに浮いているハングと言う男に何処か近くで広くてある程度の衝撃に耐えれる場所は無いかと相談を受けていたんだ」


「そうなのかハング?」


その話を聞いて、俺が今座っているソファーの右隣に逆さまで浮いているハングに尋ねる。


「実は前からー、レイジ達が集中して修行に取り組めれる場所が何処かに無いかをー、俺なりに探していたんだー」


「ハングの修行を受けるには広めの場所が必要ですからね」


確かに魔法を練習する時は広い場所でしかできない。


「かと言って毎日ー、街と森を往復するのは時間の無駄だからなー」


「それにレイジ殿は週に一度、此処で店を開いているからな、日々を混沌の闇が包み込む世界に身を委ねるには少しばかり時の都合が悪い」


ルビーは多分、野営のことを言っており、無駄な時間を省くためにハングは近場を探していたのだ。


「そんな訳で、私が修行をするために最適な場所として、訓練場を提供したってわけだ」


「何から何までありがとうございます。ギルドマスター」


本当にギルドマスターには感謝することばかりだ。


「いいんだよこのぐらい、冒険者達は訓練場を殆ど使わないから、お前達が使ってくれればそれでいいんだよ」


ギルドマスターはそう言いながら再びソファーから立ち上がる。


「それじゃあ私はそろそろ仕事を始めないとマチスに説教を受けるハメになるから話はこれくらいにしとくかな」


「本当にありがとうございますギルドマスター」


俺もソファーから腰を上げてから礼を言う。


「私はギルドマスターとして期待の新人冒険者に投資をしたに過ぎないんだよ。だから、今度の昇級試験は必ず合格しなよ」


「はい!精一杯頑張ります‼︎」


そう言った自分はハング達が異空間に戻るのを見送ってから、ギルドマスターにもう一度礼を言ってから部屋を出て、一階まで降りて簡単な依頼を申請してからフールとシルフィアを連れてギルドを後にした。

次回からは修行パートに入ります。

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