プロローグ1
初投稿です、どうぞ。
俺の名前は浦田 礼治 25歳。父親の会社が倒産して一人息子で跡取りとなるはずだった俺は自由となり、前からの夢だった「タロット占い師」になるために準備をしていざ開店しようとしたその直後大型トラックが店(露店に青に近い紫色の布を1.8メートルの高さに3本の棒で三角柱を造りかけたもの)に突っ込んできて、店とトラックの下敷きになった俺は短くしてこの世を去った。
ここまではいいのだが(本当はよくないけど)今の状況を整理できずにいる。
その状況とは。
「本当に申し訳ございません。幾ら礼治様の力が世界を崩壊する恐れがあるからといって、力を押さえきれず、強行手段として礼治様を亡き者にしてしまい本当に本当に申し訳ございません」
金髪ロングでスタイルがどこぞのグラビアモデル並みのスタイルで女神様の様な優しいオーラを放つ顔立ちをしており純白の修道院の服を着た女性が胡座をかいて座っていた俺に土下座して謝罪していた。
(ちょと整理してみるか)
と、パニック寸前の頭を使い今の状況を整理してみた。
(まずはこの場所だな)
俺とその女性がいる場所は、畳10枚が敷ける広さに白い壁に覆われ上からは眩しくないくらいの明るさにとても暖かく心から癒される光で照らされている。
(扉が見当たらないけど、隠し扉でもあるのか?んん〜分からん)
そこで俺は次のことを考えた。
別に投げ出したのではない、次の問題が最も重要なことなのだ。
(目の前にいる女性は誰だ?女神かなんかか?っていうか、俺が世界を崩壊する力を持っている?強行手段で俺を亡き者にしただって?ヤバもう無理頭がパンクしそう、取り敢えず聞いてみるか)
頭のキャパが崩壊しそうなので目の前にいる女神(?)に話しかけてみた。
「あのースミマセン、いまいち状況が飲み込めないのでお話しを聞かせてもらえますか?」
「<ビック>ススス、スミマセン。私がもっとしっかりしないといけないのに、礼治様に心配をかけてもらい本当にスミマセン‼︎<ゴツン>」
いきなり声を掛けられた女神(?)は驚きまた頭が割れそうなくらいの勢いで床に頭をぶつけて謝ってきた。
「いや、本当に大丈夫(何回もいうがパニック寸前です)なので、頭を上げて下さい」
「礼治様はお優しいお方なのですね。ありがとうございます」
そう言って女性はやっと頭を上げ深呼吸をし笑顔でこちらに顔を向けてくれた。
「それではお話しさせて頂きます」
そう言って女性は話し始めた。
この時俺は女性の笑顔に安心し、また女性の腫れあがったデコを眺めながら話を聞いた。
「まずは自己紹介からですね。私は、礼治様の世界でいう神の一人で『運命』を司る神として人々に崇められておりここは礼治様の暮らしていた世界とあの世の間にある私が創り出した異空間です」
「やはり神様でしたか。あっスミマセン、俺の名前は浦田 礼治と言います。しかし、どうして俺が此処にいるのですか?あっもちろん俺が死んでるのは覚えていましてどうして俺が神様に会っているかという意味です」
「礼治様のお名前は存じております。他にも礼治様の生い立ちも知っております。なんで私が礼治様の前にいるかと申しますと私が礼治様を呼んだからでございます」
「なるほど、でもどうして俺なんかを…もしかしてさっきの俺の力が世界を崩壊させるとかっていうはなしに関係しているんですか?」
「はい、その通りでございます。礼治様は確かカードを使って占いをする趣味がおありでしたね?」
「はい、恥ずかしながらタロットカードでいろんな人を占うことが好きでまた世界中のタロットカードを探して集めたり挙げ句の果てには自分でカードを作ったりとまるで女の子のようなことをしています」
「全然お恥ずかしいことではないと思いますよ、それにその占いで多くの人を礼治様はお救いになられたではないですか」
神様がそう言うのも俺は今までに多くの人々を自慢のタロット占いで救ってきたからだ。
例えば、小学校の頃、遠足先近くの森で迷子になった友達を見つけたり。
中学では、俺と同じく父親が会社の社長である幼馴染みの女の子が誘拐された時、占いで犯人がその会社の副社長と社員だったこと、幼馴染みが監禁されている場所を割り出し無事に救出することが出来たことなどと言った実績を持っていた。
「はい、確かに俺の占いはよくあたりました。自分でも驚くくらいに…もしかして俺の力って…?」
「はい、礼治様のお察しのように礼治様の『タロット占い』がその力でございます」
「なるほど、でもどうしてですか?…あっ‼︎もしかして、それが『運命』とかに関わっているとかですか?」
「はい、礼治様は物分かりが良くて助かります。私は『運命』を司る神であって、誠に勝手ながら世界に生きるもの全ての運命を操作して、世界の均衡を保っております」
「で、その均衡を俺の占いが破壊してしまい世界を崩壊させてしまう恐れがあったんですね」
「はい、まったくもってその通りでございます。なので、そうならないために礼治様を亡き者にし、今現在に至るということです」
「それなら仕方がないですね。その運命に従いましょう」
これで話は終わり、俺はこれから小説でいう輪廻の流れに入るのだろうとそう思っていると。
「本当に申し訳ございませんでした。もし、礼治様が望むのであれば、異世界で、第二の人生を歩むことができますが、どうなさいますか?」
その神様の言葉で自分の頭はフリーズしてしまった。
読んで頂きありがとうございます。これから頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。投稿は2週に1度をペースに頑張ります。