表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でリハビリ?  作者: こーんぽたーじゅ
9/17

ないなら自分で作ろう

配役イメージ(仮)

アケミ…元気な女の子

バランさん…がっしりしたおっちゃん

サーナ…可愛い女の子

村長…優しそうなおじいさん


今日はバタバタして、まとまるのに時間かかりました(汗)

 この世界では病気を治療するのに2通り方法が存在する。まずは薬師の調合したものを飲み、自然に自発回復させる方法。


 これは昔、医学が発達していなかった頃に用いられていた、おばあちゃんの煎じてくれた苦い薬みたいなものだ。


 あと1つは、ファンタジー世界の定番である治癒師と呼ばれる職種の、回復魔法等による超不可思議回復術によるものだ。


 残念ながら、あたしは回復魔法は取得していないんだよね。


 はい、ここからが本題。いわゆる等級外ポーションと言うのが、駆け出し冒険者が作る物でなんだそうだ。


 回復効果はあるんだけど、どうなんだかな?的な物で、ひっくるめて8級ポーションて呼んでいる。一般的には冒険者が取り引きしているのが、これなんだって。


 等級外ポーション(8級)の効果としては、HPの5%~15%を回復。この最高値はあくまでも冒険者が作成した場合で、NPCが作成した物は10%以上にはならない。


 この設定はアケミも知らないことで、後々知る事になる。


 比較的お手軽に入手出来るため、村にも幾つか常備されているが、それは全てNPCの作成したものだ。


 等級外毒消しポーションも最低限の毒を消す程度のものだ。両方共に等級によって取り引き金額が左右するが、同率級なら同じ値段で売買されている。


 ちなみに等級外ポーション、等級外毒消しポーションは共に1つ500G(ゴルド)が相場であり、等級が1つ上がる度に値段がかなり上がっていく。例えば7級ポーションなら1000G(ゴルド)だが、6級になるといきなり2000G(ゴルド)になるそうだ。


 さらに言えば、ポーションの類いは一般的な薬屋には7級までしか置いていない。作れない訳ではないが、良質な品が作りにくいかららしい。


 値段を気にしない冒険者のために、冒険者協会などには6級まで置いているのだが、庶民の平均月収が80000G程度なのだから、気軽に買える値段ではない。確かに2000Gのポーションを気軽に常備するより、毎日の生活費に回すだろう。


 現時点では、1級ポーションを作成出来るほどの薬師はいないらしい…あくまでも現時点では。


 そして5級以上のポーションは国単位での取り引きになるんだって。驚くあたしに5級ポーションの値段はおよそ10000~15000G(ゴルド)ほどの価値で取引されていると村長が教えてくれた。


 まあ、そんなようなレクチャーを受けたあたしは、とりあえず村長から等級外ポーション、等級外毒消しポーションをあるだけ納品してくれるか相談され、快く承諾した。


 この村に必要な物をあたしが持っていて、助けてくれた恩があるのだから、それは返すのが道理だと思ったのだ。


 適正価格を聞いたあたしは、村長から等級外ポーション×15、等級外毒消しポーション×15の納品額である15000Gを受け取っていた。これは初心者冒険者には手に余るほどだ。あれ?そういえば作った時に適正価格って出てたみたいだったけど、ま…いっか♪


 ガリンさんを助ける為に使った7級ポーション、7級毒消しポーションはこちらの善意ということで、無償提供した形を取らせてもらった。


 自分が暇だから作った物を、勝手に使わせたもんだから、特にこちらの懐も寂しくなる程でもないし、材料なら村の周りにいくらでもあるのだ。


【パッシブスキル《商才》を獲得しました。特有能力(ユニークスキル)武技特技(スキル)系統樹(ツリー)》の効果で吸収されました】



【パッシブスキル《一般教養》を獲得しました。特有能力(ユニークスキル)武技特技(スキル)系統樹(ツリー)》の効果で吸収されました】


「ところで、ガリンを助けてくれたこともあってな…皆でささやかだが宴を開くので、参加して欲しいのだが?」


「宴?なんか楽しそうね、是非とも参加させてもらおうかな♪」


 ということで、夕方。村の中央の広場にはテーブルが並べられ、女の人たちが料理の準備に追われていた。オジサンたちは一足先に酒盛りを開始している。


 今回の主役であるあたしはというと、バランさんとサーナと同じテーブルに大人しく座っている。バランさんは運ばれてきた料理を取り分けしてくれてから、口を開く。


「アケミは薬師並みに色々作れるようだが、ポーションと毒消しポーション以外には何か作れるのか?」


「まだ他には作ったことはないけど、麻痺を治すポーションは作れると思うんだよね」


 なんか薬系の欲しいのがあるのか、それとも単に興味本意なのか、このやり取りだけではさすがに判断出来ない。


「アケミはなんで作った事もなくいのに、作れると思うの?」


 至極当たり前の質問をサーナがしてきた。確かに作った事もないのに、作れると言うのはおかしいのかな…。


「うーん、あたしのいたとこでは材料とレシピみたいなのがあれば、良くも悪くも作る事が出来るんですよ。そんで、レシピはあるから作る事が出来るかな?って言ったんだ。まだ難しいのは出来ないと思うし、材料がなければ作る事はそもそも無理なんだけどね♪」


「ふーん、じゃあ麻痺を治す薬の材料ってのは、今持ってるのか?」


「それがね、さっき外で色々と見つけた中にあったんだよ。作ったらお裾分けしようか、バランさんもね」


「わあっ♪楽しみにしてるね~」


「お、俺にもくれるのか?」


「ええ、少しずつならセットでお裾分けするね。だって、命の恩人たちだもん」


「お金はあまりないのだが…」


 バランさん、堅物すぎるよ。


「2人からはお金は取れないよ。もしも、それで引け目を感じると言うのなら、友達になって欲しい…かな?」


「そ、そんな事でいいなら…」


 こんな他愛もない会話をしている中でも、たくさんの料理が振る舞われた。基本は木の実やサラダが主で、肉や魚はほとんど出ることはなかった…ちょっと残念。


 これでもいつもよりバラエティに富んでいるのだと、サーナに聞いた。肉がほとんど出なかった理由は、別にベジタリアンなどと言うものではなく、単に狩猟時期ではなかった為に、材料が揃わなかっただけである。


 …でも、この世界の料理ってあんまり美味しいとは感じないなぁ…特にこの主食の黒パンは、最初口にした時に衝撃を受けたもんね。


 これでもかって言うくらいめちゃくちゃ固い、もう石じゃないかなと思うくらい。しかもそれがこの世界の一般常識だと言うから、あたしは開いた口が塞がらない。


 これはどうにかしないと、あたしのリハビリ生活に支障が出かねないよね。


「どうかしたのか?」


 何となく呆けて居たようで、心配したバランさんが声を掛けてくる。


「んと、この辺り(世界)のパンて、こんなに固いんだなって、しみじみ思ってた」


「そうなのか?俺は普通だと思っていたが、街の方では、固くないパンが出回っているのか?」


「街も同じだよ。あたしの故郷の方はねって感じなんだ…その、未知の大陸から来たんだよね」


 さすがにここがゲーム世界で、あたしが現実世界から来たとか言っても理解不能だろうから、そこは曖昧にしとこう。そう言えば、未知の大陸出身てのがあったんだっけって思い出した。


「ふーん、未知の大陸なぁ~」


 実際のパンを知らないバランさんは、そういうものなのか?みたいな、実感を持たないための生返事に変わりつつある。


「むにゃむにゃ♪」


 サーナはお腹一杯食べたからか、完全にお眠状態だよ♪それから程なくして料理も無くなり、夜の帳が降りてきた頃、お開きになった…


 あたしは家に戻る途中で思った。そう…ないなら自分で作ろうと…。

【パーソナルデータ】

名前:アケミ・マツモト

種族:人族(未知の大陸出身)

職業:冒険者(ランクG)

同調率:4%

満腹度:75%

渇水度:11%


特有能力(ユニークスキル)

武技特技(スキル)系統樹(ツリー)》*


【スキル一覧】

《弓》Lv7

《歌》Lv7

《料理》Lv1

《薬剤》Lv9

《木工》Lv1

《遠視》Lv9

《探知》Lv7

《小手先の技量》Lv9

《無属性魔術》Lv5

《身体能力向上》Lv9

スキルExp8


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ